日本だけじゃない、多くのおとぎ話や神話に登場する馬たち
日本人にとって馬は、昔話やおとぎ話にも登場する馴染みのある動物です。キャラクターにも用いられており、皆さんの中にも馬を用いたキャラクターや、昔話に出てくる馬と言われたら思い浮かぶ人もいるのではないでしょうか。
馬は日本だけでなく海外でも身近な存在であり、おとぎ話や神話などに登場しています。ではおとぎ話や神話で登場する馬とは、どのような馬がいるのでしょうか。
ペガサス
ペガサスとはギリシャ神話に出てくる、馬の背中に翼を持つ伝説の生き物です。ペガサスはとても有名で、優雅で美しい天馬と認識している人は多いのではないでしょうか。しかし意外にもペガサスは凶暴な生き物であると言われ、しっかりコントロールできるように、女神アテナによって馬具を付けられています。
ペガサスは海神ポセイドンと蛇の髪の毛を持つメデューサの間に誕生した子供です。厳密に言えばギリシャ伝説の英雄であるペルセウスによってメデューサの首が切り落とされた際に出た血から生れたとされています。兄弟に巨人のクリューサーオールがいます。
ペガサスは星座としても有名です。秋の星座と言われており、9月~11月に見ることができるので、ぜひ楽しんで見てください。
ユニコーン
ユニコーンとは馬の体に鹿の頭を持ち、脚は象で尾は猪という見た目を持つ、ギリシャの伝説上の魔物です。ペガサスと同じようにキャラクターとして使われるので、可愛く人気もありますが、凶暴な一角獣として言い伝えられています。
ユニコーンの角には解毒する力があると言われ、ヨーロッパでは万病に効くと主に王や貴族が使用してきました。また日本でも江戸時代に薬として伝わっていることが記されています。
ユニコーンはどこから来ていつから存在しているのかという疑問を感じるのではないでしょうか。ユニコーンの姿が記されている一番古いものは、紀元前4世紀ごろに記されたインドに生息する野生のロバです。当時はユニコーンという存在が認識されてなく野生のロバとして扱われていましたが、その姿は角を持つユニコーンであったと言われています。
ケンタウロス
ケンタウロスは上半身が人間で下半身は馬という姿が特徴的な、ギリシャ神話に登場する半人半獣の種族です。同じくギリシャ神話に登場するラピテス人の王であるイクシオンが、雲から作られたヘラと交わり誕生した一族という説があります。また別の説として先ほどあげた一族の中のケンタウロスという人物が馬と交わり誕生したという言い伝えもあります。
走るのが早く弓の腕も良かったため、とても強くたくましい戦士でした。とても優しい種族ではありましたが、その見た目が故、怪物と呼ばれてしまいます。ケンタウロス自身も、自分が人間なのか馬なのかが分からず悩んだと言われており、食事や休む場所など人間として生きるべきか馬として生きるべきか難しい選択を迫られました。
ケンタウロスが亡くなった後も、人間としての葬り方と馬としての葬り方、どちらを選択したらよいの分からなかったなんて話もあるようです。
なぜ馬をモチーフにしたものが多いのか?
今回多くの人が知っている「ペガサス」「ユニコーン」「ケンタウロス」と、おとぎ話や神話に出てくる3種の馬を紹介しましたが、この他にも多くの馬がおとぎ話や神話に登場します。
おとぎ話や神話に限らずキャラクターや雑貨のデザインなど、様々な所で馬が用いられているのは、それだけ人々にとって馬が身近な存在であるということなのでしょう。また馬の優しい顔や美しい姿に、大きな魅力を感じるからと言えるのではないでしょうか。
日本でもここ5~6年ほど子供達、特に女の子にユニコーンが絶大な人気を集めており、文房具やぬいぐるみ・服のデザインなど、ユニコーンデザインのものを愛用する女の子が多くいます。また希望や未来の象徴としてスピリチュアルな世界でもユニコーンが用いられています。
時代によって馬の描かれ方は多少変化しているものの、昔から馬と人間は共に生きてきて、切っても切れない大切な存在なのです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
おとぎ話や神話に出てくる馬達も実際の馬たち同様、人々に愛され大切に言い伝えられていることが分かります。今回紹介した「ペガサス」「ユニコーン」「ケンタウロス」は、詳しくは分からないという人でも、名前を聞いたことがありどのような姿をしているかは思い浮かべることができるでしょう。
これは様々なところでキャラクターやデザイン・映画などで用いられているからです。特にペガサスやユニコーンは子供たちにも人気があり、愛され続けていると言えるでしょう。
普段触れ合う馬たちとは少し違いはありますが、おとぎ話や神話に出てくる馬達について調べてみるのも楽しいのではないかと言えます。ぜひどのような存在だったのか記されたものを読んでみてください。