慣れると簡単、鞍の装着方法と外し方

馬は様々な道具を装備して乗馬に臨みます。様々な馬具の中でも鞍は乗馬をする上で重要です。馬の体は大きいとはいえ、大人を背中に乗せるのは負担がかかるため鞍が必要不可欠なのです。

乗馬をする前に必要な道具を馬に装備していくことを、馬装といいます。初心者の頃はこの馬装に難しさや苦手意識を感じる人が多いのではないでしょうか。

ここでは乗馬をする上で必要不可欠な鞍の装着や外し方について解説していきます。

鞍ってなに?

英語ではSADDLE(サドル)と呼ばれる鞍は、簡単に言ってしまえば、馬に乗るための取り外し式の椅子です。鞍があることで騎乗中のバランスを取りやすくできると共に、馬も人も安全性を確保することができます。

昔の日本では、唐鞍や大和鞍というものがありましたが、最近では洋鞍を使用するのがほとんどです。洋鞍は前橋・騎坐・後橋・鞍褥のシート部分に、あおり革・膝当て・あぶみ革がついています。

乗馬の経験回数を表すのにも鞍という言葉がを使用され、1回ではなく1鞍と表します。

鞍の役割と種類

鞍は乗馬をする時に必要な馬具の一つです。皆さんは鞍の役割や種類があることはご存じでしょうか。何気なく鞍を馬に取り付け座っていませんか?

鞍の役割や種類を知ることは、乗馬を正しく理解し楽しむために必要な知識と言えます。またこれから自分の馬具を買いそろえていこうと考えているのであれば、鞍の種類を頭に入れ探しましょう。

ここからは鞍の役割と種類を紹介します。

鞍の役割

もともとは動物に人が乗るためだけでなく、荷物を乗せ運ぶため動物の体に合わせた運搬器具として作られたのが鞍になります。荷物が動物の歩く揺れで落ちてしまわないよう肯定できるよう工夫されていました。

馬の体にそのまま乗るのは安定性がありません。乗馬をするにあたり、馬・人共に安全に移動できるよう鞍を使用します。また馬の体は大きいとはいえ、人を背中に乗せるのは馬にとって大きな負担です。

鞍は馬への負担を軽減する道具でもあります。また人が馬の上でバランスを保ち長時間座れるよう作られており、馬の上での不安定さをなくす役割があるともいえます。

鞍の種類

鞍の種類はまずブリティッシュとウエスタンで分かれます。
ブリティッシュ鞍は3つ種類があり、どのような競技を行うかで変わってきます。馬場馬術用の鞍と障害競技用の鞍、どちらにも使える総合鞍の3つです。

馬場馬術用の鞍は、騎座が深く作られているため座りやすく、安定感があります。後橋部分が高さがあるのが特徴です。

障害競技用の鞍は、障害を飛んだ際にお尻がぶつからないよう、騎座は浅く後橋部分の高さもありません。障害鞍のあおり革はお尻が浮いた状態で乗りやすい形状になっています。

総合鞍は馬場鞍と障害鞍のどちらでも使用することができる造りになっています。この先馬場馬術を選択するのか、障害競技を選択するのか分からないという人や、総合馬術を行う人向けの鞍です。乗馬クラブでは馬場馬術・障害競技どちらを選択したした人にも貸出することができるよう、総合鞍を用意していることが多いです。

ウエスタンにはウエスタン鞍と横乗り鞍があります。

ウエスタン鞍は重く安定感があります。長時間乗っても疲れにくいよう、広く深く作られたシートが特徴です。

またホーンと呼ばれる持ち手がついており、馬が凸凹の道を歩いてもバランスが取れます。カウボーイが使用していた鞍のためそのような造りにされているそうです。

横乗り鞍はサイドサドルとも呼ばれ、スカートをはいた女性などが、馬をまたいで乗らなくて済むように作られた鞍です。両側に脚の扶助することができないため、脚とは逆側は鞭を入れ指示します。

体をねじって乗る必要があり、体勢に負担が大きいのと、片側に体重がかかるため馬への負担も大きいでしょう。現在では女性もパンツスタイルでの騎乗が主流のため、使われるのは少ないと言えます。

安定感があり初心者でも乗りやすいことから、外乗ではウエスタン式がよく見られます。

馬具の中でも鞍は高額なため、始めは乗馬クラブの物を使用する人が多いでしょう。しかし自分専用の鞍は乗り続けることで自分にフィットするため、乗り心地に大きな違いがあります。

長く続けるなら購入を考えるのも乗馬技術の上達に繋がるでしょう。購入の際は試乗するなど乗り心地の確認をすることをおすすめします。

鞍の購入は、乗馬習っているクラブ・乗馬用品を扱う専門店舗・乗馬用品を扱う通販サイトが選べます。通販サイトを利用するのであれば試乗サービスを行っているか確認しましょう。

初心者でも鞍の付け外しは必要ですか?

初心者であっても長く乗馬を続けるのであれば鞍の付け外しは必要です。

鞍の付け外しに不安があるという初心者の人も多いでしょう。付け方が悪ければ大きなケガにも繋がるのですから無理もありません。

また馬は好きでも、まだ馬との接し方に慣れていない人もいるでしょう。大人しい動物とはいえ体も大きいですし、怒っている時には噛まれそうになったり蹴られることも考えられます。

しかし鞍の付け外しは慣れも必要です。自分で繰り返し練習しないとできるようにはなりません

また鞍の付け外しが自分でできないと、乗る前に装備のチェックができません。自分で鞍の付け外しができるようになることは、リスク回避に繋がるのです。

鞍の外し方

乗馬は乗り終わったら終了ではありません。鞍の装着から外すところまで、自分で責任を持って行う必要があります。

鞍の外し方は次の順序で行います。


  1. 馬の左側から腹帯を緩め左側のバックルを外す。
  2. 右側に回り右側のバックルを外す。
  3. 鞍・ゲル・ゼッケン順に外す

ポイントとして次のようなことがあげられます。

鞍を外した後にはブラッシングや裏堀など手入れをしてあげましょう。この時、乗馬によって傷ができていないかなど確認をしてください。

乗馬クラブの鞍を使用している場合は、必要ない場合も多いですが、自分の鞍を使用している場合は、定期的に手入れが必要です。泥はねや汗などはしっかりふき取り、保革油などを塗るなどしておきましょう。

鞍の装着方法

鞍の装着は、ただ鞍をのせるだけではありません。乗馬を習い始めてすぐは、先生が一緒に装着をしてくれるでしょう。しかし鞍の装着は乗馬を続けるのであれば必ず覚える必要があります。

鞍の装着は次のような順序で行います。

  1. 馬の左側からゼッケンをのせる
  2. ボアをのせる(馬に傷がある場合はゲルパットの場合もあります)
  3. 鞍をのせる
  4. ゼッケンを少し持ち上げ馬とゼッケンの間に隙間を開ける
  5. 腹帯を取り付け動かないように締める

ポイントとして次のようなことがあげられます。

鞍の装着に入る前に馬の様子を観察し、怒っていたり嫌がるそぶりを見せていないか確認をします。もし怒ったり嫌がるそぶりがある場合は、落ち着かせるよう声掛けするか落ち着くまで時間をおくと良いでしょう。

ボアをのせるかゲルパットをのせるかは馬によって変わるので、倶楽部の指示にしたがってください。またゼッケンと馬の背中の間に隙間を開けるのは、ゼッケンが擦れてあたることで傷になってしまう可能性があるためです。

腹帯を締める際には、馬がビックリしないようゆっくり締める必要があります。馬によっては腹帯が嫌いな子もいるため、締める際には細心の注意が必要です。暴れてしまう場合は無理せず乗馬クラブの先生にお願いしましょう。

これらが一連の鞍の装着方法です。乗馬クラブによって違いがありますので、細かいところはクラブの先生の指示に従ってください。

まとめ

いかがでしたか?

鞍は馬と人が安全に乗馬をするために必要な馬具です。鞍について知識を付け、正しく装着することはケガのリスクを軽減させることができます。

初心者の人にとって鞍の装着や外し方は難しさを感じるかもしれませんが、乗馬を続ける上で必要な知識です。また馬装は馬とコミュニケーションを取る大切な時間です。

馬と仲良くなるチャンスと思って鞍の付け外しを覚えましょう。

 

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