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日本馬術連盟の騎乗者資格とは?

騎乗者資格とは?

日本馬術連盟の騎乗者資格とは?

日本馬術連盟では、一定の騎乗技術や知識があることを示す「騎乗者資格」の認定を行っています。レベルは大きく分けてA~C級の3区分。加えて、エンデュランス限定A~C級、馬場限定B級があります。


日本馬術連盟が主催・公認する競技会では、出場条件として「騎乗者資格B級以上を取得していること」が挙げられています。このため、大きな大会にもたくさん出てみたい!という人は積極的に騎乗者資格に挑戦してみましょう。

乗馬技能認定との違い

日本馬術連盟の騎乗者資格とは?

日本国内で受けられる騎乗者のライセンスとして、日本馬術連盟の騎乗者資格の他に全国乗馬倶楽部振興協会乗馬技能検定があります。


この検定は、大きく分けて1~5級の5区分。ブリティッシュだけでなく、ウエスタン1~5級が設けられているのが1つの特徴です。また、ブリティッシュ3級まで進むと、次はエンデュランス3級/障害3級/馬場2級と競技ごとの検定に枝分かれします。


乗馬技能検定5級の審査内容は速足までなので、日本馬術連盟の騎乗者資格C級よりも気軽に受けることができますね。騎乗者資格が競技会志向なのに対して、国内での統一された基準の中で自分のレベルを確認するためのライセンスとも言えます。

騎乗者資格C級とは

日本馬術連盟の騎乗者資格とは?

受験資格について

日本馬術連盟の会員であれば受験することができ、筆記と実技の試験があります。このC級に合格していることが、騎乗者資格B級、B級馬場馬術限定、エンデュランスC級資格の受験資格です。

審査基準について

筆記試験は馬体や馬具に関する問題が中心となることが多く、80点以上が合格基準となります。また、実技試験は馬場内での蹄跡行進や巻き乗り、横木の通過などを行います。軽速足が主ですが、一部は駈足で行います。


実技試験は50%が合格基準で経路読みも可となっているので、途中で「失敗した!」と思っても気にし過ぎず次の動きに集中していきましょう。

エンデュランスC級

騎乗者資格C級に合格すると、エンデュランスC級の受験資格が得られます。試験内容は、講習会・筆記試験・実技試験。筆記の合格基準は他の級と同じく80点以上です。


一般的には騎乗者資格B級へ進む人が多いですが、エンデュランスに特化して競技会に出ていきたい!と決めている場合はこちらの資格へ進むのも良いかもしれません。

騎乗者資格B級とは

日本馬術連盟の騎乗者資格とは?

受験資格等について

受験資格は ①日本馬術連盟個人会員であること ②騎乗者資格C級の取得 です。試験科目は筆記と実技で、実技試験では馬場と障害があります。B級に合格すれば、国内の日本馬術連盟主催・公認競技会に出場可能となるので、出られる大会がグッと増えますね!

※「B級取得」以外の詳細な出場条件については、各競技会の要項をご確認ください

審査基準について

筆記試験では、C級に続き馬体名称や馬具、品種について出題されることが多いでしょう。そのほか、競技のルール馬スポーツ憲章などについて問われることもあるようです。過去に受験した乗馬クラブの先輩に話を聞いてみると勉強の方向性が見えてくるかもしれません。


実技試験では馬場(JEF馬場馬術競技第2課目)の評価が45%以上、障害(コース走行審査)が6点以上で合格ラインとなります。障害はスピードよりも馬との一体感や軽快さが大切なので、減点に気を付けつつ落ち着いて臨みましょう。

B級 馬場馬術/エンデュランス限定

先ほども少しお話ししたように、騎乗者資格には各競技に特化したものがあります。


B級 馬場馬術限定
騎乗者資格C級の取得が受験条件。筆記試験と実技試験(JEF馬場馬術競技第2課目)があり、合格すると馬場馬術競技に限定した日本馬術連盟主催競技会・公認競技会に出場資格となります。


B級 エンデュランス限定
エンデュランスC級の取得が受験条件。講習会の受講と、筆記試験・実技講習が審査対象となり、合格するとエンデュランス競技に限定した日本馬術連盟主催競技会・公認競技会の出場資格が得られます。

他資格からの移行

多くの競技会で「騎乗者資格B級の取得」が出場条件となっているため、日本馬術連盟では騎乗者資格B級相当と認められる他団体の資格からB級への移行を認めています
各認定団体から発行された証明書と騎乗者資格B級登録料を日本馬術連盟の登録申請書に添付するという手続きで、追加の試験などは無いそうですよ。
移行可能な資格は下記のとおりです。


騎乗者資格B級に移行可能な資格
社団法人全国乗馬倶楽部振興協会 技能認定障害2級
日本社会人団体馬術連盟 馬術技能資格Aグレード
全日本学生馬術連盟 騎乗者資格SA級
全日本高等学校馬術連盟 騎乗者資格HB級
日本乗馬少年団連盟 技能認定試験中級


B級馬場馬術限定に移行可能な資格
社団法人全国乗馬倶楽部振興協会 技能認定馬場2級
全日本学生馬術連盟 騎乗者資格SA級(馬場限定)

B級エンデュランス限定に移行可能な資格
社団法人全国乗馬倶楽部振興協会 技能認定エンデュランス2級

騎乗者資格A級とは

日本馬術連盟の騎乗者資格とは?

A級は国際競技会へ出場するため必要な資格で、B級資格取得者かつ一定基準以上の競技経験を有することが認定条件となります。書類審査のみで、認定試験等はありません。A級にもエンデュランス限定資格があり、こちらも書類審査での認定となります。

ライセンス取得にかかる費用

日本馬術連盟の騎乗者資格とは?

最後に、資格を取るための費用について見てみましょう。


まず日本馬術連盟と都道府県馬術連盟に未加入であれば、加入しておく必要があります。都道府県馬術連盟の入会費・年会費は地域ごとに異なるので、詳細は乗馬クラブのスタッフに確認するか、審査会の要綱などで確認しましょう。


日馬連入会費…¥7,000
   年会費…¥10,000


都道府県馬連入会費…¥2,000~3,000前後
      年会費…¥10,000前後


次に受験料ですが、A級は書類審査のみのため受験料は不要です。B~C級については、審査会主催者が受験料を決めますが徴収できる金額は¥8,000が上限と決まっています。ただし、受験料とは別に借馬料や施設利用料がかかる場合があるので実際には「審査会費」として合計で1万円以上になってしまうこともあります。


受験料…上限¥8,000(+借馬料・施設利用料など)


そして実際に合格したら、馬術連盟への登録のため「登録料」がかかります。主催者によっては受験料と一緒に登録料を徴収して、万が一不合格だった場合に返金するというパターンもあるそうです。合格者には、認定証とバッジが贈られます。


登録料 A級…¥27,500
    B級…¥6,600
    C級…¥3,300(エンデュランスC級も同額)

まとめ

日本で取得できる乗馬のライセンスには、日本馬術連盟が認定している騎乗者資格と全国乗馬倶楽部振興協会の乗馬技能検定があります。乗馬を楽しむためにライセンスは必須ではありませんが、自分の乗馬レベルを確認したり競技会を目指すななど、目的に合わせて受験してみるのも良いかもしれませんね。

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