馬の団体競技「ポロ」クラッシュ動画あり!

洋服ブランドのロゴとしては有名な「ポロ」ですが、日本では観戦する機会が少ない競技です。今回は、そんなポロの歴史や日本とのかかわり、競技ルール&迫力満点の動画も紹介します!

ポロは争いから始まった競技

ポロの歴史

ポロの試合を一度見ると、そのスピード感や迫力に圧倒されるはず。「英国紳士のスポーツと聞いてたけど…?」と感じる人も多いと思いますが、実はポロ自体の起源はイギリスではないんです!


ポロは、ペルシャで生まれたブズカシという伝統行事が起源といわれています。現在もアフガニスタンの国技とされているこの競技は、2組の騎馬隊がヤギを奪い合うという危険な行事。


これがペルシャから“軍事演習”の意味合いも持つゲームとしてとしてインドや中国へ伝わりました。そのため、ペルシャはもちろんインドや中国でも、古い絵画や陶器にその姿がしっかりと残されています。


いろいろな国を経て伝播してきた証拠に、ポロの試合の区切り“チャカ”の語源はヒンディー語、競技名ともなっている“ポロ”の語源は球を示すチベット語なのだそうです。

競技としてのポロ

19世紀になると、イギリスが勢力を拡大しアジアに植民地を作り始めます。その中でイギリス人たちが出会ったのが、ペルシャからインドへと伝わった「ポロ」でした。イギリスの兵隊たちは、インドで見たこのゲームを自国へ持ち帰ります


その後、イギリスで競技としてのルールが確立されて、ポロはヨーロッパ各国へ広まっていきます。その後、ポロはアメリカ大陸へ。イギリスのイメージが強いですが、今では南米がワールドカップ優勝の常連になっているそうですよ。

ポロのルールと観戦時のポイント

ポロの基本ルール

ポロは、1チーム4人制。ポロ・ポニーと呼ばれる馬に乗って疾走しながら“マレット”と呼ばれるスティックで地面にあるボールを打ち、ゴールに入れる競技です。7分間の“チャカ”と呼ばれる区切りを6回繰り返して1試合となるため、あいだの休憩も入れると1試合は約1時間


そんなに走り続けるなんて馬が心配になりますが、実は連続するチャカには同じ馬で出ることはできません!そのため、最低でも1選手が1試合に2頭の馬に乗ることになります。しかも、それは最低ライン。多くの選手は上限である4頭の馬を準備しています。


もちろん、プロの選手ともなれば4頭以上の馬を管理していることも多く、その世話や管理のためにスタッフも雇っているはず。それを維持するためにはかなりの経済力が必要なので、貴族のスポーツと呼ばれるのも頷けますね。

選手の役割とハンディキャップ制

試合中の選手は4人とも縦横無尽に疾走しているので分かりにくいですが、サッカーにもポジションがあるように、ポロの4人の選手にもピボット(司令塔)・アタッカー・ミットフィールドアタッカー・バックという役割があります。


選手は毎年、筆記試験と実技試験を受けて実力を判定。その実力に応じ、強い人には試合時にハンディキャップが課されるという仕組みです。他の競技ではあまり見られない制度ですが、この制度があることでプロアマ混合の試合なども実現できるわけです。

ポロでの違反行為

馬同士が激しくぶつかり合う試合を見ていると「何がダメで何がOKなの!?」と分からないまま試合が進んでいくような感覚があるかもしれません。


しかし、少しの危険行為が馬や人間の大ケガにもつながるスポーツなので、ポロにもいろいろなルールがあります。代表的な違反は「ボールの進路を横切る」こと。全力でボールを追う選手の前に飛び出したら危険ですよね。


また、当然ながら相手選手や騎馬に故意にマレットを当てることも禁止。馬を守るためにも、審判は馬にとって脅威となるような妨害や操作を厳しく見ています。

観戦のポイント

ポロについて少しわかってきたところで、実際に観戦するときのポイントを確認していきましょう。


まずは、試合の流れについて。「相手ゴールに入れると得点になるなら、サッカーと似ているから分かりやすい!」と思って見ていると、最初に混乱するのがコートチェンジです。サッカーでは前半と後半のあいだのハーフタイムでコートチェンジが行われますよね。


しかし、ポロはなんと1得点ごとにコートチェンジが行われるため、点数が入るごとに選手の攻める方向が変わります!ボールもテニスボールくらいの大きさしかないので、観客席からゴールの瞬間やボールを見失うと流れに置いていかれてしまう…かもしれません。


そして、観戦の最大のポイントは、やはり馬同士が並走する激しい“ライド・オフ”。先ほどルールの話で触れたように、ポロではボールの進路を横切ることが禁止されています。


では、どうやって相手からボールを奪うの?というところで登場するのがライド・オフです。相手と並走して、ボールと同じ方向に移動しながら、相手をその進路から押し出す!という方法でボールを自分のものにするわけですね。


落馬(クラッシュ)が起きやすい危険な場面でもありますが、競り合いや激しく動くマレットにも動じず機敏に動く馬の姿には釘付けになること間違いなし!

選手にカメラを取り付けたポロのプレー動画(クラッシュシーンあり!)

ではここで、選手目線のカメラからポロの試合を見てみましょう!

いかがだったでしょうか?試合の様子はもちろん、試合前後にまったりする馬の姿も楽しむことができたのではないでしょうか?


ところで、ポロ・ポニーは“ポニー”と言っても観光乗馬のポニーのような小さな馬ではありませんでしたね。実は、ポロ・ポニーとは品種名ではなく、ポロに出場する馬の総称です。


イギリスではもともと小さなポニーが使用されていたようですが、競技が広がるにつれいろいろな品種が使用されるようになりました。他の馬と当たることや動き回るマレットに怯えず、冷静に指示に従うことができる優秀な馬たちです。

日本にも打毬という形で伝承

宮内庁ホームページから引用:打毬
引用元:宮内庁

あまり知られていませんが、ペルシャからインド・中国と伝わった後に日本にも「打毬」という名前でポロが伝播していました。しかし、なぜ知名度が低いかというと非常に見ることができる機会が少ないんです!


現在見ることができるのは青森県・長者山新羅神社山形県・豊烈神社の神事のみ。ですが、宮内庁の騎馬隊にも伝承されており、天皇皇后両陛下の傘寿記念の際に作成された動画でも打毬の様子を詳しく知ることができます。


打毬では、2組に分かれて玉を入れるというところまでは同じですがチームと同じく毬にも紅白があり、自分のチームカラーの毬を自分サイドの毬門に入れるというルール。毬は地上で打つというよりすくい上げて投げるような感じで、マレットにあたる「毬杖」はラクロスのラケットのように先端が網状になっています。

まとめ

日本では競技人口も非常に少なく、観戦する機会もなかなかない「ポロ」。ですが、一度見てみると器用なマレットさばきや小回りの利いた馬の動きの虜になってしまうかも!?おうち時間に「なにかエキサイトできる動画が無いかな…」というときは、ぜひポロのプレー動画を見てみてくださいね。

 

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