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タフなイメージの馬、一日に移動できる距離はどれぐらい?

四足歩行で大きな体を揺らしながら移動する馬。四本もの足を動かすんだから、二足歩行の人間よりも
体力消耗が激しそうですね。
さらに、時代劇なんかを見ていると、大きな荷物を背負った馬と人間が何日もかけて長距離移動の旅をしてますよね。
馬はいったい、1日でどれぐらいの距離を移動できるのでしょうか?
また、馬はそのタフさを武器に、大昔から人の役に立ち親しまれてきた動物です。
そんな馬たちがいなければ、わたしたち人類の歴史や今の生活は、大きく違ったものになっていたかもしれませんよ。

歩き方によって移動できる距離に差が。歩き方の種類とそれぞれの距離

タフなイメージの馬、一日に移動できる距離はどれぐらい?

馬の歩き方は、速度が遅い順から「常歩(なみあし)」「速歩(そくほ)」「駈歩(かけあし)」の3種類に分けられ、
駈歩の速度がさらに速くなった状態を「襲歩(しゅうほ)」と言います。
もちろん歩く速度が遅いほうが馬にとって負担が少ないので、より長い距離を移動できます。

「常歩(なみあし)」

速度は1分間に約110メートルで、これは時速6.6キロメートルくらい。
人間の通常の歩く速度は時速4キロメートルなので、人間よりかなり速いですね。
休憩をはさみながらだと、1日に約50~60km移動することが出来ます。

「速歩(そくほ)」

速度は1分間に約220メートルで、これは時速13.2キロメートルくらい。
馬にとってはジョギング程度の運動で、速歩を継続できるのはおおよそ1時間程度です。
1日に数回このペースで走ったとして、1日の移動距離は約30~45kmほどです。

「駈歩(かけあし)」

速度は1分間に約340メートルで、これは時速20.4キロメートルくらい。
馬にとっても身体的な負担を感じる速度なので、駆歩を継続できるのは一度に30分が限度です。
1日の移動距離は最大でも30kmほどになります。

「襲歩(しゅうほ)」

速度は1分間に約1150メートルで、これは時速69キロメートルくらい。
競馬でよく見る走り方で、馬は全速力で走っている状態です。激しく体力を消耗するので、
襲歩を継続できるのは5分程度。1日の移動距離は約4~5kmで、一番短くなります。

馬のタフさが人類の文明発展に貢献?

タフなイメージの馬、一日に移動できる距離はどれぐらい?

遠い昔、もともと馬は人間の食料とされていました。
しかし、馬の速く走れる能力や持久力に気付いた人間は、荷物の輸送や人間の移動の手段、
さらには通信・伝達の手段として馬を利用するようになりました。
今のように、電話一本、クリックひとつで用件を伝えたり荷物を手配したり出来る時代ではない中で、
身体能力の高い馬の存在は、人間にとってなくてはならないものとなりました。
また、丈夫で力持ちな馬は、農耕分野においても大きく貢献してくれました。
荒れた土地を開拓し、広い農地を耕作してくれる馬の働きは、農作物を作って生きていた人間にとって、
頼もしいパートナーであり、人類の文明発展に大きく貢献してきたわけです。

馬と一緒に長距離を野外走行する「エンデュランス競技」とは?

タフなイメージの馬、一日に移動できる距離はどれぐらい?

ここまでで馬がどれほどタフで長距離移動が得意かを知っていただけたと思います。
そんな身体能力を持った馬だからこその競技「エンデュランス競技」をご存知でしょうか?
Endurance(エンデュランス)とは、耐久・忍耐という意味で、その言葉の通り、
エンデュランス競技は “馬のマラソン” とも言われるタフな競技です。
トップレベルの競技会では160kmにも及ぶ長距離を走ります。
この競技で必要なのは、人と馬が供に元気に走り抜くこと。
早くゴールして順位を上げることではなく、馬の健康や安全を適切に管理して良いコンディションで
完走することに重きが置かれています。
そのため、途中、獣医検査がありパスしないと次のステージには進めないというルールが設けられています。
1頭の馬と長い距離を完走できると、馬と人間との絆がより一層深まることでしょうね。

まとめ

馬が1日に移動できる距離を歩き方ごとにご紹介しました。
さらに、草食動物特有の優しい目をした馬がとてもタフで身体能力が高いこと、
だからこそ、わたしたち人類の文明発展への手助けとなってくれた貢献度は、計り知れない大きさですね。
馬の身体能力と人間との絆を生かしたエンデュランス競技は、馬と人とのこれまでの歴史を感じることが出来る
スポーツでもあります。
入門コースがある乗馬クラブもありますので、興味のある方はぜひチャレンジしてみてください。

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