馬が人を背中に乗せても平気な理由。その体の特徴とは?

動物の中で四つ足で歩き生活している動物は数多くいます。しかし人が背中にまたがり移動したりスポーツとして楽しむパートナーとして選んだのは、馬を含めた数少ない動物です。

特に人がパートナーとして選んだのは馬になるのですが、なぜ馬が選ばれたのか疑問に感じる人もいることでしょう。もちろん馬が人に慣れやすく、指示をしっかり聞ける賢さがあるからという理由も大きいのですが、その他に理由があります。その答えが馬の背中に隠されています。

今回は馬が人を背中に乗せても平気で動くことができる理由と、馬の背中の特徴について解説していきます。

背中が吊り橋状

馬の背中に乗ることができるのには、馬の背中のつくりに関係してきます。馬の背中は頑丈で、人や荷物を載せ負荷をかけたとしても問題なく歩いたり走ったりすることができます。また頑丈な背中はバランスを取りやすく、座っていることができるのです。

馬の背中のつくりを吊り橋構造といい、このつくりは草食動物に多いと言われています。吊り橋構造は、その名の通り馬の骨格が吊り橋の骨組みのようなつくりをしており、背骨もしっかりし固いです。背骨は真横に動かすことはできず、人が背中に乗ったとしても滑り落ちずにバランスを保ちやすいのです。

人は初めから馬やラクダ・象といった、草食動物に乗ろうと思ったわけではありません。ライオンなど肉食動物に乗ることも1度は考えたことでしょう。しかし肉食動物に乗ることを選ばなかったのには理由があります。

肉食動物には、馬のような乗りやすい吊り橋構造の背中を持っていなかったのです。動物園やテレビなどで肉食動物をみたことがある人は分かると思いますが、馬などの比べ動きが複雑です。俊敏な動きと体の柔らかさが特徴的と言えるでしょう。

背骨を丸めたり複雑に動く背中には、長時間バランスを保って座っていることは不可能と言えます。もちろんこれだけの理由で乗るのをあきらめたというわけではありませんが、肉食動物に乗って異動するのは難しいことだということが分かるでしょう。

内方姿勢をとりやすい

馬は内方姿勢が取りやすい動物です。こういわれても何を指しているのかが分かりにくいかもしれません。乗馬のレッスンの中でも、内方姿勢を取るよう指示を受けるかもしれません。ここでは、内方姿勢とはどのような事か、馬が内方姿勢を取りやすい理由について解説します。

内方姿勢とは?

内方姿勢とは馬がカーブを曲がるときに進行方向を向き曲がりやすい姿勢を取る事を指します。このような説明をされると、馬の頭を進行方向に引っ張り内側に傾けるような形に馬を誘導してしまいがちです。

確かに馬に曲がる方向を指示し、曲がりやすいように馬の頭を内側に向けることに成功はしています。しかし馬にとって自然に曲がりやすい姿勢が取れているかというと違うのです。内方姿勢をとりカーブをショートカットされてしまった経験がある人はいませんか?

内方姿勢を取ったのにも関わらずショートカットされてしまうのは、内方姿勢の取り方が間違っている可能性があります。頭は進行方向に曲げますが、体は傾けすぎず両足どちらかに偏って体重が乗らないように気を付けなければなりません。

馬が内方姿勢を取りやすい理由

馬が内方姿勢を取りやすいのは、体が柔らかいからです。具体的には馬の関節の柔軟性が高いことで、内方姿勢の取りやすい体になっています。馬の内方姿勢に関りがある関節は、仙椎や腰椎などがあげられますが、馬のこれらの関節は横に曲がる動きだけでなく、ひねるという動きもできます。ひねる動きは柔軟さが無ければできないことです。馬の関節の柔軟性が内方姿勢の取りやすさに繋がっているのです。

乗馬に体重制限や身長制限はあるの?

乗馬をするにあたって身長制限はありません。また体重制限も厳密に何キロまでという制限はありません。しかし馬もロボットではないため、力持ちと言っても限界はあります。どんなに重い人でも背中に乗せられるとは言えません。

身長が高ければそれだけ体重も重くなりますので、身長が高い人はやせ型な人に限定される場合もあります。では馬が背中に乗せることができる体重の目安としては、馬の体重に対して20%~30%であれば騎乗可能とされています。理想を言えば10%未満の体重の人が騎乗することが良いと言えます。なぜなら騎乗をする際には、人だけでなく鞍などの馬装具を身につけるからです。

馬装具も含めて20~30%に収まると、馬の負担は少なく45分ほどの乗馬のレッスンをこなすことができると言えるでしょう。

馬は馬でもシマウマは乗馬に向かいない?

一言に馬と言っても様々な種類があります。乗馬クラブや競馬でもお馴染みのサラブレットもいますが、皆さんの身近な存在な馬と言えば、動物園などで出会うことができる、シマウマではないでしょうか。

知名度が高く身近な存在なシマウマですが、シマウマにまたがり乗馬を楽しむ人はみたことはありません。なぜシマウマで乗馬をすることが浸透しなかったのでしょうか。

それはシマウマの性格がきつく調教することができないからです。乗馬で騎乗する馬たちは、基本的に優しく穏やかで人が好きです。同じ馬であってもシマウマとサラブレッドなどの馬たちは、性格が全然違うのです。その為、シマウマに騎乗する人はいないのです。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

馬は優しく人になつきやすいという理由だけで、馬に騎乗することがスタートしたわけではないことがお分かりいただけたのではないでしょうか。馬の背中を構造からみていくと、人を乗せても問題のない体のつくりになっています

動物はそれぞれ体の造りが違いますが、肉食動物とは大きな違いがあり、理解が深まるとさらに馬は乗馬をするのに適した動物であるということが見えてきます。ここでは馬の背中について解説していきましたが、馬が乗馬に適している理由は他にもたくさんあります。

ぜひ乗馬を楽しむ為の知識の一つとして、馬の体について学んでみてください。

 

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