もうすぐ全頭誕生日?馬の誕生日はみんな1月1日?
あなたの誕生日はいつですか?誕生日はそれぞれの生命が誕生した日なので、生れた月・日にちが違います。人だけでなく動物たちも同じで、ペットショップに行けば犬や猫なども固体の紹介文に生れた日にちが記載されています。
馬も同じで生れた日にちはもちろん違います。しかし馬の誕生日はみんな同じというのです。一体どういうことなのでしょう。ここでは馬の年の数え方、年齢について紹介します。
馬の年の数え方
年齢の数え方と言われると、誕生日になると一つ年を取るとすぐに思い浮かぶでしょう。自分の誕生日がベースで1年を数えるため、同じ年齢であっても人によって現在の何歳何ヶ月何日が違います。では馬も同じなのでしょうか。
馬の年の数え方は、誕生日は関係なくどの馬も1月1日がベースで1年を数えます。これはレースに出場する競走馬に大きな成長の差が出ないよう、1月1日に年を加え世代把握をしやすいようにしているのです。
また生れた時を0歳とする満年齢で計算されます。以前は生まれた年を1歳とする数え年で計算されていましたが、2001年度から満年齢に変更されました。海外から競走馬が来ることが増え、年齢の数え方が違うことで同じ年齢の馬を把握しづらいことが原因で、海外の数え方に合わせた形になります。
人間に換算すると何歳?
動物が好きな人はご存じかもしれませんが、人間の1歳=動物の1歳ではないという、人間と動物の成長速度の差です。例えば「犬1歳=人間16歳」「猫1歳=人間18歳」「インコ1歳=人間32歳」ということです。では馬はどれくらいの成長速度の差があるのでしょう。
馬の1歳は人間で言えば6歳くらいと言われています。生れてすぐに立ち上がり、1日程度で走り回れる馬は、生後0~1日で人間の2歳くらいと言われています。馬は1歳になるころには訓練が始まるため、人間でいう小学校に通い始める6歳くらいに当てはめられるのでしょう。
馬の寿命は25歳~30歳くらいとされており、人間で言えば73歳~85歳くらいに当てはまります。
競走馬って何歳くらいか知ってますか?
馬の1歳で訓練が始まると書きました。競走馬になるためには様々な訓練を受け、レースに参加して他のベテランの馬に混じっても問題なく実力を発揮できるようにします。
では競走馬は何歳から何歳ごろまで活躍するのでしょう。また競走馬になるまで、どのような工程を経るのでしょうか。
何歳から何歳ごろまで競走馬?
馬が競走馬としてデビューを果たすのは、早い馬で2歳の6月、多くの馬は2歳の秋ごろです。人間で言えば14歳~16歳に当たります。デビューは成長具合や調教の進み具合で決まるため、一斉にデビューとはなりません。
2歳の春になると所属の団体が決まりトレーニングセンターに入り調教スタートです。早くデビューすればより多くの経験を積むことができるため、早めに競走馬として走れる状態に持って行く傾向にあります。
3歳~4歳になると体の成長も落ちつきを見せるころで、安定した走りが期待できます。人間でいえば17歳~21歳と、人間でもこの時期はスポーツ競技で活躍する選手が出るころと言えるでしょう。
馬で3歳は競馬で最も盛り上がりを見せるレース、クラシックレースに出場できる年齢です。競馬に興味のない人でも、「皐月賞」「菊花賞」「日本ダービー」といった言葉は耳にしたことがあるのではないでしょうか。ここで優勝すれば一流の競走馬とも言えるのでしょう。競走馬にとって4歳ごろというのは力を発揮するピークと言われており、過去のレースでも優勝している馬の年齢は4歳・5歳が多いです。
5歳~6歳になると競走馬としてのピークを過ぎ、引退する馬が出てくるのがこの年齢です。人間で言うと、23歳~28歳くらいになります。競馬の年齢制限は12歳くらいまでと言われていますが、10歳も超えれば身体的にも精神的にもレースで走ることが難しくなります。
そのため、競走馬は2歳~5歳ごろまでというのが答えと言えるのではないでしょうか。
競走馬になるための流れ
0歳、春から夏にかけ多くの馬が生れ6カ月くらいで母馬から離れ、集団生活が始まります。放牧の中で基礎体力をつけていきます。夜間も放牧をする「昼夜放牧」、人が馬に乗り追う「追い運動」なども行い、運動量を増やすこともあります。
1歳、馬具を乗せる訓練から始め、人を乗せて歩く訓練「騎乗馴致」をスタートさせます。人を乗せるのに慣れていない馬ですので、慣れるのに時間がかかり難しい調教です。
2歳、競走馬の基礎を習得すると、トレーニングセンターに拠点が移されレースで活躍するための本格的なトレーニングが開始されます。能力試験をパスすると、早い馬で6月にデビュー戦という流れになります。
普段目にしない馬の長寿番付
馬の寿命は24~30年ほどと言われています。サラブレッドで言えば24・25年です。
日本で一番長く生きた馬は、40歳82日のシャルロットです。次に38歳67日のルーキー、36歳298日のアレックス、36歳273日のマイネルダビテ、36歳のマリージョイ、36歳のウラカワミユキ、34歳363日のメインキャスターと続きます。
世界に目を広げると、62歳のオールドビリー、56歳のシュガーパフ、51歳のシェインと、更に長寿な馬がいました。
まとめ
いかがでしたでしょうか。誕生日で1歳年を取るのが当たり前で、命あるどの動物にも当てはまることと思っていた人は多いでしょう。馬のようにレースでの平等性を保つことや、それに伴い年齢の把握の為に1月1日に一斉に年齢が加わるのは、他の動物には見られず特殊と言えるでしょう。
また平均寿命からみて競走馬として活躍できるのは、短い期間であることがお分かりいただけたのではないでしょうか。競走馬を引退後に乗馬クラブで活躍する馬が多くいるのも納得できます。
ぜひ乗馬クラブなどにいる馬の年齢を見てみてください。人間の年齢でどのくらいかを調べ、自分と同じ年くらいの馬を探してみるのも楽しいかもしれません。