乗馬メディア EQUIA エクイア

メインビジュアル

【これが正解!】馬の撫で方、触り方

馬に慣れるまでは「どうやって触れたらいいの?」「ちょっと緊張する……」という方もいるのではないでしょうか?しかし、それは馬も同じかもしれません。会って間もない人に触れられるときはきっと緊張しているはず。


そこで、今回の記事では馬の撫で方や触り方のポイントについて解説します。馬と早く仲良くなりたい!という人も、ぜひ参考にしてみてくださいね。

まずは馬を見る

【これが正解!】馬の撫で方、触り方

馬が警戒しているときに無理に近づくと、思わぬ事故につながる可能性があります。そこで、触れる前に大切なのが馬を観察すること。まずは5mほど離れた場所から、馬の様子をみてみましょう。

馬の気持ちを探ってみる

馬は人間に比べて表情がわかりにくいですが、耳や口に気持ちのサインが現れます。例えば、耳が前を向いたり相手のにおいを確認しようと鼻を人のほうに向けているのは対象に興味を示しているときです。

一方、耳をクルクルといろいろな方向に動かしているときや、少し仰け反るように首を上げているときは周囲や相手を警戒しています。さらに、耳を後ろに伏せたり、歯をむき出したり噛みつこうとしたりしているときは「これ以上近くに来ないで!」と怒ったりおびえているときです。

このように馬の様子を観察し、馬が「いま安心できているよ」「あなたに興味を持っているよ」というサインを見せてくれたタイミングで触れあうと馬からの好感度もアップしますよ!

声をかけながら近づく

表情や姿勢から「触れても大丈夫そう」と判断したら、次に必要なのはもう少し近づくこと。近づくときには、まず馬に声をかけてみましょう。言葉の意味がわからなくても「こっちに関わってくるつもりみたいだな」ということは伝わるはずです。

声かけの内容は馬の名前や挨拶などどんなことでもよいですが、大切なのは声のトーン。馬にとって、低く穏やかな声が落ち着ける声とされています。逆に、急な大声や甲高い声は馬を驚かせてしまうかもしれません。

声をかけながら手が届くくらいまで近づいたら、馬が人のにおいを確認できるように鼻先に手を出してみましょう。高い位置からだと驚いてしまうことも多いので、下からそっと手を出してくださいね。

撫で方、触り方のポイント

【これが正解!】馬の撫で方、触り方

ここまで来たら、いよいよ馬の身体に触れてもOK!触るときにも馬に「心地いい」「安心できる」と思ってもらうためのポイントがあるので、チェックしておいてくださいね!

馬が喜ぶ部位を撫でる

馬にも個性があるため、好む触れ方や触ってほしい部位もさまざまです。しかし、一般的に好まれるのは首周り&腰のあたり。理由ははっきりわかりませんが、自分では届かないので撫でてもらうと心地よいのかもしれません。

ただし、いきなり腰のあたりに触れるとさすがに馬がびっくりしてしまうかも。手のにおいを馬が確認した後は、首→肩→背中→腰というように体幹から離れた場所から順に触れていきましょう。

手のひら全体を使ってちょっと強めに

初めて撫でるときには、ちょっと緊張するかもしれませんが「指先だけでちょっと触れる」「そーっと触れる」は、かえってよくないかも……。

例えば、みなさんも元気付けるように手のひらでポンポンと背中をたたかれるのはよくても、指でツンツンされたらあまり心地よくないかもしれませんね。また、触れているか触れていないかわからないぐらいそっと触られたらムズムズするかもしれません。

それと同じで、馬をなでるときもしっかり触れてリズミカルに撫でるほうが「心地よい」と感じる馬が多いようです。

馬の反応を見る

近付くときにも馬を観察しましたが、触れた後も馬の反応を見ることが重要。もし耳をこちらに向けていれば意識を向けてくれていますし、耳の間が少し開いていたり口が少し開いていたり鼻先を伸ばしていればリラックスしてくれている証拠です。

近づく時と触れる時の注意点

【これが正解!】馬の撫で方、触り方

ここまで馬に近づくとき・触れるときのポイントをいくつか紹介してきましたが、逆にやってはいけないことはあるのでしょうか?最後に、馬に近づくときや触れるときに避けるべきことを3つ紹介します。

馬の後ろに立たない

馬の視野は約350°とかなり広範囲ですが、さすがに後方は死角になっています。そのため、後ろから近づくと馬は恐怖心を抱き、自分を守るため本能的に後脚で蹴る可能性があります。必要ない場面で馬の後ろに立ったり、後ろから近づくのは避けましょう。

お手入れのために馬の後ろに回る必要がある場合も、最初は前方から近付いて、馬の身体に手を添えながら移動することで「今ここにいるよ。後ろのほうに行くよ」としっかり伝えて安心させてあげてくださいね。

馬が嫌がることを避ける

記事の前半で紹介したとおり、馬は人に対しても警戒したり威嚇したりする場合があります。こうした場合は「向こうへ行って」「こわいよ」と意思表示している馬に無理に近づいたり急に触れたりするのはNG。また、馬が驚くような急な大声や物音・甲高い声などにも要注意です。

嫌がることや怖がることをすると、馬が逃げようとして跳ねたり自分を守るために蹴る・噛むといった反応をする場合もあります。自分の安全を守ることはもちろん、馬にケガをさせないためにも馬が嫌がることをするのは避けましょう。

敏感な部位には注意

首回りや腰のあたりは触られると「心地いいな」と感じる馬が多いですが、一方で馬には「触られたくない場所」もあります。個体差はありますが、多くの馬はお腹周り、耳、脚などに触れられるのを嫌います。

みなさんも、わき腹などくすぐったいと感じる場所や、おなかなどをいきなり触られたら友達同士でも「え?なになに!?」となるかもしれませんね。お手入れなどでどうしても触れる必要があるときは、首や背中に触れて「痛いことや嫌なことはしないよ」と感じてもらってから必要な場所に触れるようにしましょう。

また、ケガや皮膚炎などがある部分に触れると、痛みを感じて嫌がる馬は多いでしょう。もし「この場所、いつもは嫌がらないのに……」と思ったら、乗馬クラブの人にも相談して不調がないか確認してみてくださいね。

まとめ

馬に触れるときのポイントは、まず馬に安心してもらうこと。そのためには、馬の表情から今の気持ちを想像したり、触れてもよい場所を知っておくことが大切です。日頃のふれあいで馬が「安心できる人だな」と感じると、その後の信頼関係にもつながっていくはず。より乗馬を楽しむためにも、ぜひ触り方のコツをマスターしてみてくださいね。

新着記事

乗馬メディア EQUIA エクイアをもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む