【メリットを教えて!】子供の習い事としての「乗馬」
子供の習い事といえば、水泳・音楽教室・英会話など運動系・文化系・学習系などさまざまです。運動系にしても水泳の他に、体操教室・サッカー・ダンス・武道など迷ってしまうほどたくさんあります。
その中から、興味のあるものや身に着けてほしい物を親子で選ぶことが多いと思います。
子供の習い事として、あまりメジャーではありませんが「乗馬」という選択肢もあります。ここでは、子供の習い事としての乗馬のメリットについて解説します。
体幹が鍛えられる
大人でも自分の姿勢に自信がある方は、意外と少ないのではないでしょうか。そうするとわが子の姿勢も気になって仕方ない。
乗馬では体幹がきたえられるため、姿勢が美しくなります。きっと幼い頃に身に着けた姿勢はその後の人生の財産にもなるのではないでしょうか。ではここからは、どうして体幹を鍛えると姿勢がいいのか、どうやって乗馬で体幹が鍛えられるのかについて解説します。
どうして鍛えるといいの?
体幹とはインナーマッスルともよばれる筋肉ですが、特定の部分をさす筋肉ではありません。一般的には体から腕や足、頭をぬいた、胸・お腹・背中・腰回り・お尻の胴体部分全体をさします。
この筋肉があることで立ったり座ったりしている姿勢を保持することができたり、睡眠中に無意識に寝返りをうつことができます。
姿勢がよくなる
体幹が弱いといい姿勢を保持することが難しいため、猫背になったり肘とついて座ったりと姿勢が悪くなります。そして体幹がしっかり機能していないと、無理な姿勢から内臓に負担をかけてしまうことがあります。
反対に体幹が鍛えられていると、無理なく正しい姿勢が維持できるため、姿勢がよくなり内臓への負担も軽減されます。
疲れにくい体になる
体幹が弱いと内臓をはじめ、普段から体のあらゆる部分に負担がかかり疲れやすくなってしまいます。また効率が悪い体の動かし方をするため、疲れやすく、持久力もなく長時間の運動が難しく、すぐに座り込んでしまうことがあります。
反対に体幹を鍛えることで体への負担が減り、疲れにくい体になります。
代謝がよく、太りにくい
基礎代謝とは、特別に運動もしていない普段の生活のなかで、自然と消費されるエネルギーのことです。代謝がよければ、同じ食生活をしていても体にエネルギーを溜めこみにくくなり、太りにくくなります。
つまり代謝がいいとダイエットにも効果的です。そこで代謝をよくするにはどうしたら良いか。それには筋肉量が関係してきます。筋肉が多いほど脂肪を燃焼させて代謝がよくなるというわけです。
筋肉は体のいたるところにあります。しかし、体幹とよばれる胸・お腹・背中・腰回りには大きな筋肉で構成されています。そのため体幹を鍛え、筋肉を増やすことで太りにくい体になります。
その他にもあるメリット
体幹が弱いと姿勢を維持することが難しいと説明しました。姿勢が維持できず、頻繁に体勢を変えていれば当然集中力もなくなります。
また姿勢が悪いと視野が狭いため転びやすく、バランスを崩したときにも踏ん張り切れずに転倒してしまったり、怪我につながりやすくなっています。
乗馬でどうやって鍛えるの?
人間が生活するうえで体幹はとても大切なものであることが理解できたと思います。では、体幹を鍛えることと乗馬がどのように関係しているのでしょうか。
馬の背中に乗ってみると、馬の大きさだけでなく揺れの大きさにも驚くと思います。騎乗している人間は落ちないようにするため、自然と腹筋や背筋を使ってバランスを取るようになります。そしてその後は体のいたることころが筋肉痛。つまり、しっかり筋肉を使って鍛えているのです。
動物への愛情と命の尊さを学べる
乗馬は他の習い事とは違い、人間だけでなく馬と一緒に楽しむスポーツです。そのため騎乗しているときや馬のお世話をするときにも、馬とのつながりを感じることができます。これは他の習い事との大きな違いです。
幼いころから動物と触れ合うことで、動物への愛情・命の尊さ・その他にも多くのことを学びぶことで、安定した情緒を育むことが期待できます。その具体的な例を紹介します。
命の尊さ
乗馬は人間だけではできません。毎回、パートナーとなる馬が必要です。何回か騎乗やお世話をすると馬の個性もわかってきます。
それにより人間も一人一人が違うように、馬も一頭一頭が違い、それぞれが大切な命を持っていることに気が付くことができるでしょう。
社会性
餌やおやつをあげたり、騎乗したり、馬のお手入れをしてあげたりと、「乗馬」とひとことでいっても馬と触れ合う機会はたくさんあります。
乗馬を始めると、そんな経験を積みながら、馬の気持ちを知り、馬を思いやり、愛情を育んでいきます。そうしてそれは人間社会にも活かされ、相手を思いやり・尊重できる人間に育っていくでしょう。
このように乗馬を通して社会性を養っていくことができます。
情緒が安定する
犬や猫などのペットを飼っている方は、一緒にいるだけで落ち着いたり癒されたりすると思います。馬も同じく人間に癒しを与えてくれます。
また乗馬は年齢性別問わず、みんなが楽しめるスポーツです。お子様と一緒に親子で、またはおじいちゃんおばあちゃんと孫が一緒に楽しむこともできます。
家族で楽しみや目標を共有することでコミュニケーションも増え、心の穏やかさにもつながります。
大きな馬を操ることで自分に自信が持てるようになる
子供だけでなく大人も、自分より大きな馬を操ることで自信が持てるようになるのをご存知ですか。
そうは言っても、乗馬によく使われているサラブレットの平均体高(地面から首のつけ根にあるき甲まで)が160㎝、平均体重は450㎏と大きな馬。危険や恐怖を感じていませんか。
特に体の小さな子供が乗っても大丈夫か、心配や不安もあるかと思います。
落馬をしてしまうと怪我にも繋がりますし、自信がつくどころか自信喪失に陥ります。
しかし馬は元来優しい動物です。必要以上に怖がることはありません。
ここからは乗馬の注意点と人を癒すホースセラピーについて解説します。
乗馬の注意点
馬は本来、大人しくて優しい動物ですが、臆病な動物でもあります。そのためちょっとした音にも驚いてしまうことがあります。
そこで大きな音を出さない、突然姿を見せて驚かさないなど人間が注意する必要があります。
また万が一、何かあったときのためにヘルメットやベストなどプロテクターを着用すること、子供が安全に乗馬ができるクラブを探すなど事前の準備も重要です。
ホースセラピー
ホースセラピーという言葉をご存知ですか。ホースセラピーとは、身体が不自由な方や心の不安が大きく社会に出るのが難しいといった方などを馬が心身を癒すという療法です。
身体が不自由で運動が難しい方も、馬の背中に乗ることで大きな揺れからバランスをとることで体幹の筋力アップにつながります。またリズムの良い振動で脳も刺激を受け、身体全体のマッサージ効果にも繋がります。
また心理的な効果として、普段と違う高い視野・スピード感は非日常的な感覚で、なおかつ自分より大きな馬を自分で操作をしたということによる、達成感・満足感は自信につながります。
騎乗が難しい場合は、餌を上げたりお世話するだけでも、馬を通してコミュニケーションを取ることが出来たり、達成感が得られるともいわれています。
これはセラピーが必要な人に限った効果ではなく、万人に得られる効果です。どんな大人でも子供でも馬と関わることで達成感や満足感が得られ、自信にもつながっていきます。
まとめ
子供の習い事として、まだメジャーではない乗馬ですがメリットはたくさんです。しかも、今後の人生にも活かせそうなものばかりです。
お子様の興味と将来を考えて、習い事の選択肢に乗馬を入れてみてはいかがでしょうか。