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【馬に合っていないとトラブルの元!】正しいハミの選び方

頭絡ハミ手綱

たくさんの馬具の中で、乗り手が馬とコミュニケーションをとる上で最も重要なものの一つ、それはハミです。

馬に合っていないハミを使用すると、柔らかく敏感な口にダメージを与えてしまい、パフォーマンスに影響が出てしまうかもしれません。

この記事では、大切なハミの選び方について解説します。

ハミとはどんなもの?

【馬に合っていないとトラブルの元!】正しいハミの選び方

ハミは漢字で「馬銜」「銜」、古くは「轡(くつわ)」と呼ばれていました。

馬の口に入れて使う馬具で現在は金属製のものが多く、手綱を装着して乗り手の扶助を馬に伝えます。

紀元前3,500年頃の馬の歯にハミの跡があったことが確認されており、当初は縄や骨、木で作られていたと考えられています。紀元前1,300年から1,200年頃には、すでに青銅製のハミが使われていたそうですよ。

下の写真はシンプルでベーシックな水勒用のハミです。

【馬に合っていないとトラブルの元!】正しいハミの選び方

ハミ身(しん)

馬の口の中に入る部分をハミ身といいます。写真のものは中央にジョイントが1つあるシングルジョイントで、ハミ身は2つの金属の棒からなります。

ハミ環(かん)

両端の丸い部品がハミ環で、ここに手綱を装着します。写真はハミ身に固定されていないルーズリングのもので、クルクル回転するため馬の口に優しく作用します。
ハミ身と一体になったものもあり、卵型の形をしているものはエッグバットと呼ばれます。回転しないため、馬の口の中でハミ身が安定します。

乗り手が手綱を引くと、ハミ身が馬の舌、歯槽間縁(しそうかんえん、前歯と奥歯の間で歯がない部分)と口角を圧迫します。

大勒用のハミ

下の写真は大勒用のハミ。長いハミ枝によってテコの力が働き、より繊細な扶助を送ることができます。
また、グルメットという鎖状の部品を下顎の下側に装着することで、手綱を引くと強く作用します。

通常は小型の水勒用のハミ、小勒ハミと併せて使います。

【馬に合っていないとトラブルの元!】正しいハミの選び方

ハミのサイズ

【馬に合っていないとトラブルの元!】正しいハミの選び方

ハミのサイズはハミ身の長さと太さで選びます。

ハミ身の長さ

馬の口幅に合わせ、ハミ環が両方とも口の外に出ていて、その内側のハミ身が1cmほど見える長さのものを選びます。
ハミ身が短すぎるとハミ環が口の中に入ってしまい、口角などにダメージを与える可能性があります。また、ハミ身が長すぎると、口の中で左右にスライドして安定しません。

馬の口幅を測る専用器具のビットメジャーで測定するか、サイズが合いそうなハミを口に入れて確認しましょう。

ハミ身の太さ

ハミ身が太いものは優しく作用し、細いものはクリアに作用します。

筆者はハミの感覚を知りたくて、自分の口の中に入れてみたことがあります。実際に比べると、とてもよく分かりました。口の中に入れなくても、手のひらなどで違いを感じることができますよ。

こぶしが安定していて、繊細な扶助を与えることができる乗り手は細いハミを使うことができますが、こぶしを安定させることができない乗り手が細いハミを使うと、意図せずに強く絶え間ない扶助を与えることになってしまうかもしれません。

また、馬の調教の進み具合や、過敏か鈍感かなど馬のタイプ、運動の内容によって太さを選ぶようにしましょう。

ジョイントによる違い

【馬に合っていないとトラブルの元!】正しいハミの選び方

ジョイントが多いハミほど、馬の口に柔らかく作用します。
逆にいうと、ジョイントが多いものほど口の中で良く動き、馬が混乱してしまう場合もあるということになります。
まず、一般的なシングルジョイントのハミを使用してみて、馬の口へのあたりを優しくした方が良い場合はダブルジョイントを試してみましょう。

シングルジョイント:ハミ身の中央に1つジョイントがあるもの。

ダブルジョイント:ハミ身の中央に小さな部品が1つあり、3つの部品が2つのジョイントで繋がっているもの。
シングルジョイントより馬の口に柔らかく作用します。上の写真のダブルジョイントのものは、中央に銅のパーツを使用しています。

棒ハミ:ハミ身にジョイントがなく、1本の棒状になっているもの。ゴムやプラスチックなど、金属以外の素材でできているものもあります。ハミに真っ直ぐ出なくなってしまった馬の口向きを直す場合などに使用します。

ハミの材質

【馬に合っていないとトラブルの元!】正しいハミの選び方

人と馬の安全のため、耐久性があって壊れにくいことが重要です。

ステンレス鋼:丈夫で錆びにくく、メンテナンスがしやすいため、最も一般的。

:熱伝導率が高いため、口内に入れるとすぐ温まります。また、唾液の分泌を促進するため、ハミに対して敏感な馬に効果的です。

ゴムやプラスチック:ハミに対して過敏になってしまった馬の口向きを直すために使うことがあります。噛んでしまう癖がある馬には使えません。

ステンレス鋼などメンテナンスがしやすいものであっても、馬の唾液やニンジンなど食べ物のカスが付着しますので、運動後はきれいに洗って乾燥させておきましょう。
特にジョイント部分やハミ環が通る穴は念入りに。

まとめ

馬の体や性格、調教の進み具合に合ったハミを使うことはとても重要です。
いきなり強く作用するものを使うのではなく、馬の状態を見ながらフィットするものを見つけてあげてください。

また、馬の歯の状態に問題がある場合など、ハミだけでは解決できないこともありますので、時々口の中をチェックしてあげてくださいね。

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