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【レンタルは卒業】ヘルメット購入時のチェックポイント

今までレンタルで済ませていたけれど、そろそろヘルメットを購入したい。そんな方に向けて、今回は乗馬の必須アイテムであるヘルメットの選び方をご紹介します。ヘルメットは安全のためにご自分に合ったサイズを選ぶのが重要です。最近では、デザインや素材にも幅が出てきているので、選択肢も広がってきました。早速、みていきましょう。

安全基準

【レンタルは卒業】ヘルメット購入時のチェックポイント

ヘルメットは落馬などの突発的な事故の際に頭部を守る大事な装具です。そのため、何よりヘルメット自体が事故の衝撃に耐えられるものでなくてはなりません。

ヘルメットには乗馬用以外にも似たような使用目的のものが多く存在します。例えば、工事用や防災用、自転車用やバイク用など目的に応じたヘルメットが販売されています。用途によって想定される事故の種類やケガも異なるので、乗馬用に別の用途に作られているヘルメットを使用するのは好ましくありません。日本では、残念ながら乗馬用ヘルメットの安全規格が存在しません。しかし、欧米のメーカーが販売している乗馬用ヘルメットは大部分が、乗馬の際に起こりうる事故を想定した安全規格のテストにパスしたものです。国際馬術連盟主催の大会では、指定の安全規格を満たしたヘルメットを着用しなくてはなりません。もちろん、あご紐がついているものでなくてはなりません。

もしものときの安全面を考慮すると、ヨーロッパやアメリカの安全規格をパスしたヘルメットの購入をおすすめしたいです。ヨーロッパのものなら、2016年からの新規格VG1やイギリスの規格PASに準拠したものがいいでしょう。アメリカの商品であれば、ASTMという安全規格を満たしているかをご確認ください。最近では日本人の頭の骨格や大きさに合わせたデザインで、ヨーロッパの安全規格も満たした商品が出てきています。安心してお使いいただけるうえに、色やデザインも日本人ライダーの好みのものが多いので、おすすめです。

安全面でほかに気をつけること

また、安全面から注意したいのは、落馬をしてすでに1度、衝撃を受けているヘルメットは次に衝撃を受けた際、十分に効果を発揮できない可能性があります。そのため、各メーカーは、1度衝撃を受けたヘルメットの買い替えを推奨しています。さらに、経年劣化により、効果を発揮できない可能性もあります。メーカーによって、その推奨時期は違いますが、5年が一つの目安になりそうです。

素材や重さ

【レンタルは卒業】ヘルメット購入時のチェックポイント

ヘルメットの素材には大きく分けて、クラシックな見た目のベルベットと軽くて高機能なプラスチックの2つがあります。ベルベットはヘルメットの素材として使われてきた伝統的な素材です。見た目がとてもおしゃれですが、プラスチック製のものと比べると若干、重いものが多いかもしれません。しかし、この点もメーカーさんの工夫によって徐々に改善されてきており、プラスチック製のものと変わらない重量のものも出てきています。

一方、プラスチック素材のヘルメットは、通気孔を備えているものが多く、夏場に使用するにはピッタリ。見た目の重厚感はベルベットのものと比べると少し劣りますが、最近では、落ち着いた質感のデザインも出てきており、プラスチック製のものを購入する愛好家も増えてきました。

しかし、どちらのタイプを購入しても、快適に騎乗できるような工夫がされています。例えば、夏場の暑い時期には汗をかきますが、ヘルメットの内部に脱着可能で洗濯もできるインナーをとりつけることにより、清潔かつ快適に騎乗できます。このインナー自体の機能もどんどん良くなってきており、クールマックスなどの冷感素材を使ったものも出てきました。

ヘルメットを選ぶ際に、どこに重点を置くかは人によってもさまざまだと思います。デザインや重さなど総合的に気になったヘルメットをいくつか試着して、その中でよかったものをご購入になるのがいいのではないでしょうか。将来的に大会に出場したい方は、大会の規定により色などが指定されることもありますので、ご注意くださいね。

サイズ選びと測り方

【レンタルは卒業】ヘルメット購入時のチェックポイント

ヘルメットが、もしものときに効果を発揮するためには、正しいサイズのものを装着する必要があります。装着したときに頭を振ってもズレないか、また小さすぎてこめかみ部分に痛みを感じないかというのが装着感によるサイズの目安になります。

しかし、万全を期すためには、自分の頭部の周囲を採寸してみましょう。まゆの上あたりの頭囲を測定し、そこに1〜2センチ足した数値を基準にしてください。その時のヘアスタイルによって、フィット感も変わってくることがあるので、ダイヤルで調整のきくヘルメットを選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

また、メーカーやデザインによって、ヘルメットの横幅や被った時の深さも違います。特に幅の広さは装着感にも直接、影響してきますので、やはり購入前にヘルメットの試着をおすすめしたいです。是非、実際に被って装着感を確認してみてください。

まとめ

さて、いかがでしたか。まずは、安全規格を満たしたものかを忘れずに確認するのが大切です。規格に準拠したものであれば、乗馬用のヘルメットとして安心してご利用いただけます。次に自分の頭の大きさに合っているものであるか確認しましょう。サイズが合っていないと、その安全性も発揮されませんので、サイズ選びは重要です。それ以外の素材、機能やデザインについては、自分の好みのものをご利用いただくのがいいでしょう。ただし、過去に落馬をして衝撃を受けたヘルメットや5年以上経過しているヘルメットは、すでに寿命を迎えている可能性がありますので、これを機に見直してみましょう。

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