初心者も知っておくべき、乗馬用ヘルメットの基本のお手入れ

乗馬用ヘルメットの素材と作り

まず初めに、ヘルメットは乗馬の際に、皆さんの保護をしてくれる楽しい乗馬ライフをサポートする大切な道具です。
乗馬は他のスポーツとは異なり、馬という生き物を上手く操りながらプレイするスポーツです。
したがって、馬が思い通りに動かず落馬をすることもあります。
落馬は頭部を強打する危険があり、時には落馬した際に馬が興奮して暴れてしまい、頭を踏みつけられてしまうこともあります。
さらにお手入れの際にも馬の脚が当たって怪我をしてしまうこともありますので、乗馬中はもちろんのこと、馬装中や、お手入れの際も被り、自分の安全を確保しましょう。
乗馬用のヘルメットは一般的な自転車用ヘルメットよりも広い範囲をカバーしているのが特徴で
安全の為、頭にフィットしている必要があるので、サイズ調整ができるものがほとんどです。
乗馬の必須アイテムであるヘルメットですが、日本では乗馬用品用の安全基準がありません。
そのため安全性の低い安価な製品が販売されている場合があります。
乗馬用のヘルメットを購入する場合は安全規格を満たしているか確認して購入するようにしましょう。
海外での乗馬用ヘルメットの安全規格はいくつかあります。

EN1384

日本でも多く見かける一般的な安全規格です。
1996年にヨーロッパ規格センターがこの規格を公表しました。
この規格に準拠してヨーロッパの国々が国内の規格を作り、それぞれの国でこのヨーロッパ基準に適合すると認定した場合「CE」マークを表示することが認められています。
ただし、各国で試験方法や試験基準に差が生じてきたため、同じCEマークが表示されていても安全性能に差異が生じています。
これは2016年以前のヨーロッパでの規格です。

VG1

2016年より開始された、より安全性を高めた新しい規格です。
上記の規格の新規格で、旧規格よりも強い衝撃からの保護が求められるため、ヘルメットがやや厚くなっています。

ASTM

アメリカの乗馬ヘルメット安全規格で、アメリカ材料試験協会が、工業材料全般にわたった規格と試験方法が制定されています。
日本の規格の「JIS」のアメリカ版のようなイメージです。
欧州品が主流の日本では見かけることが少ない規格です。

89/686/EEC

まれに日本でも見かける安全規格ですが、乗馬用の安全規格ではなく、安全衛生に関わる1つ以上の危険からの防護を目的として個人が装着または保持する機器の安全規格ですので、乗馬用に特化した安全規格ではありません。

事故から身を守るためにも、数多くの衝撃テストに合格した製品に付与される「ヨーロッパ安全規格VG1」のヘルメットがお勧めです。
欧米の乗馬用品は落馬や衝突、柵の衝突、馬の踏みつけなど様々な事故を想定して製品が作られています。
また脊髄など身体の重要な部分をカバーできる構造となっているか、乗馬中にヘルメットが脱落しないかなど、あらゆる角度から安全性を確認したものです。
中には落馬した際、ヘルメットの尖ったツバで負傷する事故を防ぐために、落下時の衝撃でツバが取れるタイプもあります。
身体を守れない保護具では着用しても意味がありません。
安全基準を満たした製品を購入するようにしましょう。
ヘルメットの安全性を保つ為に日頃から丁寧に扱いましょう。
人馬の安全の為にも、日頃から気をつけて観察するようにしましょう。

ところで乗馬用ヘルメットの素材には大きく分けて伝統的な「ベルベット」と高機能な「プラスチック」があります。
昔はベルベットタイプが主流でしたので、昔から乗馬をされている方はベルベットタイプのものが馴染みがあるかもしれません。
サイズは1センチ刻みとなり、付属しているウレタンスポンジを内面の布に差し込むことで、若干ではありますがサイズの調整をすることができます。
さらに伝統的な乗馬スタイルを演出できますので、未だに根強い人気があります。
ベルベットタイプはサイズ調整のダイヤルがないシンプルな作りの物が多く、プラスチックタイプと比べると見た目に高級感がありますが、お手入れに少し手間がかかってしまいます。
ベルベットタイプは蒸れやすいと言われますが、最近では通気機能が付いているものも出てきています。
近年流行しているのは軽量で通気性がよく手入れも簡単なプラスチックタイプです。
プラスチックタイプはダイヤルでサイズ調整できるものが多く、頭部のサイズ合わせが簡単にでき、軽量で疲れにくいです。
ベルベットタイプと比べるとお手入れが簡単ですが、見た目のおしゃれさでは少し劣る部分もあります。

日々のお手入れ:ヘルメット編

ヘルメットの日々のお手入れは固くしぼった布等で軽く拭いて、陰干ししてください。
ベルベットタイプのヘルメットは柔らかいブラシで優しく毛並みに沿って埃などを取りましょう。
ブラシは柔らかい動物の毛ブラシがオススメです。

騎乗後のお手入れ:ヘルメット編

騎乗後、雨で濡れてしまった場合は乾いた布でしっかりと拭いていただき、
カビが生えないようにしっかりと陰干ししてください。
ベルベットタイプのヘルメットが雨で濡れてしまった場合は、すぐに乾いた布で軽く叩いて水滴を吸い取ってください。

これだけはしないで!ダメな扱い方:ヘルメット編

ヘルメットは頭部を守る大事な道具です。なるべく長く使えるように注意して使用しましょう。
高いところから落としてしまったり、何かにぶつけたりして衝撃を受けると内部の衝撃吸収材が変形しますので、ヘルメットの安全性が低下します。
強い衝撃を受けた場合は外観上変化がなくとも新品に交換するようにしましょう。
また長時間日光にさらす等もヘルメットの劣化を早める原因になりますので、室内または日に当たらない場所で保管しましょう。

ヘルメットの洗い方

ヘルメットは柔らかいスポンジ等を使用して中性洗剤で洗います。
また乗馬中は汗をたくさんかいてしまいますので、取り外しのできるインナーが付いている場合は洗濯表示に従って洗うようにしましょう。
インナーパッドもずっと使っているとクッション性がなくなることもありヘルメットのサイズ感が変わることもあります。
さらに汗も吸収していますので、交換用のインナーパッドがあれば交換するのもオススメです。
ただし溶剤は使用しないでください。
シンナーやアルコールで汚れを拭くと劣化が進んでしまうので、このような溶剤は使用しないでください。
さらに、あごひもも同様に水やぬるま湯に浸しシャンプーもしくはボディソープを数滴手にとり、優しくもみ洗いをして汚れを落とします。
泡がなくなるまでしっかりすすぎ、タオルで水分を取り除いたら、風通しのよい日陰で十分に乾燥させましょう。

まとめ

ヘルメットは頭を守る大事なアイテムです。自分の安全の為にも日々のお手入れをしましょう。
またヘルメットには寿命があり、衝撃吸収に使用されるライナーは発砲スチロール樹脂が使用されていることが多く、発泡スチロールは湿気や皮脂、汗、整髪剤などにより劣化し、痩せて安全性が低下しますので、3~5年を目安に買い替えましょう。
さらに事故の原因となりますので、正しいサイズ・正しい装着方法でご利用ください。
なお、ヘルメットは身体への衝撃を軽減しますが、完全に事故を防ぐものではありませんので、ご注意ください。

 

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