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乗馬のための筋力トレーニング

乗馬をしているとき、先生から騎乗姿勢について注意を受けたことはありませんか?「体幹を意識して」「座骨をたてて」「姿勢を保って」なんて言葉を言われたことがあるのではないでしょうか。

普段の生活で同じ姿勢を一定時間保つことはあまりありません。乗馬のレッスンは30分~1時間あり、馬の上では騎乗姿勢を保ち乗り続ける必要があります。この姿勢を保ち続けることに必要なのは、姿勢を保とうとする意識と、普段使うことが少ない体の内側の筋肉と言えます。

乗馬に必要な筋肉を生活の中で自然に鍛えることは出来ません。普段から鍛えておきたいと考えるのであれば、トレーニングを行うことが効率的でしょう。

ここでは乗馬に必要な筋肉とそのトレーニング方法を紹介します。

乗馬には正しい姿勢が大切

乗馬のための筋力トレーニング

騎乗者が馬の上に座り正しい姿勢を保つことを「騎乗姿勢」と言います。乗馬をしている姿を見た時、馬の上にただ座っているように見えるかもしれません。しかし、馬の上で激しい揺れに対しバランスを保ち続けるには、「騎乗姿勢」が重要となってくるのです。

騎乗姿勢は馬の動きや騎乗時の安全性に大きな影響があります。騎乗姿勢が悪ければ、馬の動きに合わせることができず、落馬の危険性があるだけでなく、馬の動きの邪魔をし、馬にぎこちない走りをさせてしまいます。

また正しい姿勢ができていないことで、足の位置もズレてしまい、正しい扶助を出すことができないため、馬を混乱させることになるのです。

正しい姿勢を保つために必要なこと

乗馬のための筋力トレーニング

ただ馬の上に座るだけでは、正しい姿勢を保てているとは言えません。競技大会に出るような人の中に、馬にしがみついているような人を見たことはありますか?どの人も馬の上で姿勢を正し、凛とした姿で乗馬を行っているでしょう。

正しい騎乗姿勢は、鞍の中心に重心を置き背筋を伸ばし、座骨をたて座ります。この時、後から見ても左右のバランスが均一であること、横から見ると頭からかかとまで一直線であることがポイントで挙げられます。また目線は正面に向け視野を広く持つことや、胸を開き肩の力は抜くことも忘れてはいけません。

人の体は左右対称と言えません。馬も同じで左右対称ではないと言えます。そのため騎乗姿勢を保つことは難しいのです。

また騎乗姿勢を保つためには体幹が必要と言われ、体幹がしっかりしている人は騎乗姿が美しく、優雅な乗りこなしをすることができます。

体幹とは

乗馬のための筋力トレーニング

体幹とは、ざっくり言えば人の体に中の胴体部分、詳しく言えば胴体の内側にある筋肉のことを指します。胸・背中・腹筋・腰回り・股関節・尻から構成されています。

この筋肉が鍛えられることで体の軸がぶれない強い体幹を作ることができるのです。また騎乗バランスの向上だけでなく、体力づくりや手足の力を効率的に発揮させるなど、様々な効果が期待できます。

乗馬では馬が速歩や駈足をすることで感じる大きな揺れを、騎乗姿勢を保つことでバランスを取ります。これは騎乗姿勢を知っていて姿勢を取れることももちろん大切ですが、体幹がしっかり鍛えられていないと保つことは難しいです。

乗馬を上達させるために体幹を意識してトレーニングしてみましょう。

自宅でできる体幹トレーニング

乗馬のための筋力トレーニング

乗馬を続けることで、自然と体幹は鍛えられてきますが、レッスン以外でも体幹を意識したトレーニングを取り入れることで、効率的かつスムーズに体幹を鍛えることができ、乗馬技術を向上させることができるでしょう。

トレーニングと聞くと、スポーツクラブでマシンを使ったトレーニングを思い浮かべるかもしれません。しかし乗馬クラブに加え、スポーツクラブまで通うとなると時間が取れないという人も多いはずです。

スポーツクラブに通うことができないという人でも諦める必要はありません。体幹トレーニングは自宅でも気軽に行うことが可能です。

ここでは自宅でできる体幹トレーニングを紹介します。

プランク

体幹を鍛えると聞くと、腹筋をするなど体をしっかり動かすことを思い浮かべる人もいるかもしれません。しかし体幹は姿勢を一定時間保つことで十分トレーニングになります。

鍛えたい筋肉を意識して姿勢を保ち呼吸をするだけで鍛えることができる方法が、プランクです。ゆったりとしたトレーニングかつ短時間ですが、効果的なトレーニングと言えるでしょう。また激しい動きは一切ないため、騒音などの心配をすることなく自宅でのトレーニングを行うことができます。

バランスボール

バランスボールはゴム製の大きなボールです。このバランスボールに座ると揺れ動き、自分でバランスを取らないと座り続けることが出来ません。

バランスを取るために姿勢を正し、体幹を鍛えるというトレーニングです。これは馬の揺れに合わせバランスを取る乗馬と同じと言えます。

また「バランスボールをお腹の下に置き四つん這いの状態になり、足を床からはなし伸ばす」「腕立て伏せのポーズを取り、足をバランスボールに乗せる」など、バランスボールに座るだけでなく、様々なポーズでキープすることで、体幹を鍛えることができます。

乗馬マシン

乗馬の動きは体幹を鍛えることができ、ダイエットに効果があるということに着目して作られた、自宅用フィットネスマシンです。乗馬マシンに座り揺れに対しバランスを取ることで、体幹を鍛えることができます。

馬の揺れに似せた動きをするので、1番乗馬のイメージを持ちながらトレーニングを行うことができるでしょう。また座る場所は鞍に似た形をしているので、騎乗姿勢の確認もしやすいと言えます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。乗馬で正しい姿勢を保つためには、単純に馬の上でバランスを取るのではなく、体の内側にある体幹を鍛える必要があります。

体幹は乗馬を続けることで鍛えることが可能な筋肉です。乗馬以外でも鍛えようと考えると普段何気なく生活するだけでは鍛えることができず、意識してトレーニングする必要があると言えます。

体幹トレーニングの方法は激しい運動をしなくても鍛えることは可能です。自宅で無理なく行うことができる、自分に合ったトレーニング方法を見つけ、乗馬技術の向上に繋げましょう。

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