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馬に乗れない時にも出来ること

馬に乗れない時にも出来ること

なるべく鞍数を増やしたいけれど、頻繁に乗馬クラブに通うのはなかなか難しい…。こんな思いを持つ方は多くいらっしゃると思います。となれば騎乗の機会をより有意義なものにする為に、馬に乗れない時に何か出来ることはないか考えてみませんか。 逆に馬に乗れない時間だからこそ行えるトレーニングがたくさんありますので、しっかり取り組んでいきましょう。 次に騎乗する時の馬とのスムーズなコミュニケーションを想像すると楽しく続けられそうですね。

股関節の柔軟性アップ

馬に乗れない時にも出来ること

言うまでもなく、正しい騎乗姿勢を作るにあたって股関節の柔軟性は重要なポイントの一つ。そして正しい騎乗姿勢は馬への的確な指示へと繋がります。ぜひ股関節の柔軟性向上を目指していきましょう。

【 股関節の伸展 】
股関節を後ろに伸ばすヒップエクステンションで、殿筋やハムストリングスなどの股関節伸筋群を鍛えます。
(立ち姿勢の場合)足を肩幅に開いて立ち、片足をまっすぐ後方に蹴り出して足の付け根から上げ下げする
(うつ伏せの場合)うつぶせになり腰骨が浮かないよう気を付けながら、片足ずつ足の付け根から上げ下げする

このトレーニングにより股関節の可動域が広がり、鞍の上での騎乗姿勢がよくなります。股関節の柔軟性が上がることで特に馬場馬術では、騎乗者の脚が馬の胴体に密着しつつも柔軟に動かせるようになり、馬の動きに合わせた細やかな脚扶助が可能になります。

【 股関節の屈曲 】
股関節を曲げて太ももを胸に引き寄せるヒップフレクションで、体幹と下半身を繋ぐ腸腰筋を鍛えます。
(立ち姿勢の場合)足を肩幅に開いて立ち、膝を曲げて片足を上げ下げする
( 仰向けの場合 ) 仰向けになり、足の付け根から片足ずつ曲げてお腹まで引き上げる

座っている時、股関節は曲がっています。特にデスクワークなどで座った姿勢が長いようであれば、長時間股関節は曲がった状態。これによって骨盤が前に傾き、お尻が突き出た姿勢「骨盤前傾」になってしまうことも。しかも股関節の前面にある腸腰筋や大腿直筋などの股関節屈筋群は意識的に鍛えないと加齢とともに衰えてしまうそう。

【 股関節の外転 】
股関節を外側に開くヒップアブダクションで、股関節の動きをサポートする大腿筋膜張筋や中臀筋、小臀筋を鍛えます。
(立ち姿勢の場合)足を肩幅に開いて立ち、足の付け根から片方の足を横に上げ下げする
( 寝姿勢の場合 ) 横向きに寝て床側の足は少し曲げ、天井側の足は伸ばして足の付け根から上げ下げする

鞍上でのバランスを保ち骨盤を安定させるには、股関節の内転(内側に閉じる動き)と外転(外側に開く動き)とのバランスが大切です。また大腿筋膜張筋を鍛えると下半身の運動パフォーマンスが上がり、股関節周りの動きがスムーズになることで他のトレーニングも効果的に行えます。
座骨と脚のスムーズな連携は股関節の動きがカギになりますから、馬に正確な指示を伝えられるよう鍛えておきたいところです。

体幹の強化

馬に乗れない時にも出来ること

体幹の強化は馬上での姿勢の安定や落馬のリスクの軽減、馬とのコミュニケーション向上など、乗馬の上達に欠かせないものです。馬との一体感を感じて乗馬を楽しむ為に、こちらも重点的に強化していきましょう。

一般的に行われる体幹トレーニングは主にこちら。すでに実践している人もいるかもしれませんね。
・プランク
 肘をつき、頭からかかとまで一直線にした腕立ての状態で体勢をキープ
・サイドプランク
 横向きで肘をつき、頭から足先まで一直線した体勢をキープ
・ブリッジ
 仰向けで膝を立て、お尻を持ち上げた体勢をキープ
・バードドッグ
 四つん這いになり、左右対角の手足を伸ばした体勢をキープ

さらに乗馬に適した体幹トレーニングをご紹介します。
☆ウォールシット
 いわゆる空気椅子。壁に背中をつけ、膝の角度が90度になるよう腰を落とします。
 【 効果 】鐙に足を乗せた状態で安定した姿勢の維持
     長時間の騎乗での疲労軽減
☆スクワット
 足を肩幅に開き、膝がつま先より前に出ないように屈曲と伸展を繰り返します。
 【 効果 】馬の動きに合わせて体を上下させる際の筋力と安定性の向上
     馬を制御するための脚力の強化
☆ワンレッグスタンド
 片足立ちでバランスを保ちます。
 【 効果 】馬上でのバランス維持能力の向上
     予期せぬ馬の動きへの対応

日常生活で気を付けること

馬に乗れない時にも出来ること

普段から正しい姿勢でいることを心掛けましょう。
例えば座った時の姿勢。背もたれに寄りかからずに背筋を伸ばして座ると自然と腹筋や背筋、体幹の強化に繋がります。
スマートフォンを見る時にやりがちな下を向く姿勢も、首や肩に大きな負担がかかるのでよくありません。スマートフォンを目の高さに持ってきて、なるべく下を向かないようにするのがベストです。
歩く時は背筋を伸ばしつつ、腰と太ももの横にある中殿筋を意識すると体が安定します。中殿筋は馬上で体を安定させる一番大事な筋肉とも言われています。
また左右の筋肉を均等に使うようにするのもおすすめです。筋肉に左右差があると骨格が引っ張られて歪みやすくなりますし、騎乗時でも日常でも偏った体の使い方をしてしまいます。

まとめ

いかがでしたか?むしろ乗馬に効果的なトレーニングの多さに驚いたのではないでしょうか。このように馬に乗っていなくても出来ることはたくさんあります。レッスン時に自分の弱点をチェックしておけば、もっと細かいトレーニングができそうですね。全部をいっぺんにやる必要はありません。コツコツと少しずつ、無理のないように励んでくださいね。

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