【牧場の読み方】「マキバ」と「ボクジョウ」は違うの?その他にも難しい乗馬用語をどうぞ!

馬がいる場所といえば牧場ですが、牧場って「まきば」と「ぼくじょう」どちらが正式な読み方なのでしょうか?今回は、馬に関する漢字の読みや意味についていくつか紹介します。学生だった頃は漢字が苦手だった…という人も、好きなものと結びつけると意外と楽しめるかも!?

正しい読み方はどっち?

まずは「牧場」の読み方について。同じ漢字を書いて「まきば」と「ぼくじょう」どっちが正式な読み方なの?と疑問に感じる人もいるかもしれません。ですが、この2つの違いは「音読み訓読みか」の違いであり、どちらも間違いではありません


元々漢字は中国から日本にもたらされたと言われています。この外国からやってきた漢字という文字を、中国での読み方に倣って読んだものが音読み。そして、それぞれの漢字が表す和語を当てはめたものが訓読みです。

シーンによって使い分けは?

例えば、同じ「人気」という言葉であっても「ひとけ」と読むか「にんき」と読むかで意味が変わってきます。では「まきば」と「ぼくじょう」には、何か意味の違いがあるのでしょうか?


この2つの言葉は、いずれも下記の条件をおおよそ満たしたものを指しています。皆さんも、きっと牧場にはそんなイメージを持っていますよね?


家畜や使役動物複数数飼育し
放牧できるスペースを設け
・柵などで囲って外界と隔てた場所


というわけで「まきば」も「ぼくじょう」も意味に違いはないと言っていいでしょう。ただし、日本人は傾向として「古風な響きの言葉に柔らかさや自然さを感じる」という傾向があるそうです。


そのため「まきば」と言われると自然豊かな高原で動物が広々と過ごす様子、一方「ぼくじょう」と聞くと少し産業的にたくさんの家畜が飼育されている様子をイメージする人もいるかもしれませんね。

読み方の難しい乗馬用語

少し漢字の話をしたので、ここで読み方の難しい乗馬用語と意味をいくつか紹介します。乗馬をしている人は読めると思いますが、急に「じゃあ漢字で書いてみて」と言われたら意外と間違えてしまうかも!?

鐙(あぶみ)

みなさんが、いつも頼りにしつつ「うまく体重が乗せられない!」「脱げてしまう!」と悩まされることも多い鐙。昔から金属で作られることが多かったので、漢字の左側には金偏(かねへん)が使われています。


そして、右側は「登」という字。騎乗するときに台を使っている人は「鐙を使って馬に登る」イメージは薄いかもしれませんが、鐙に足を掛けて踏み台無しで乗れるようになっておくと何かと便利ですよ。

轡(くつわ)

轡は「口輪(くちわ)」から変化してできた言葉とも言われています。そう聞くとピンとくると思いますが、轡とは銜(はみ)とその周りのパーツのこと。古文などでは出てきますが、乗馬をする中ではあまり使わない言葉ですね。


昔の文書では轡を「くつばみ」と読むこともありますが、実は「」「」も同じく「くつばみ」と読まれていたのだとか。同じ読みでも、どの漢字が使われているかによって頭絡のどの部分を指すのか違ってくるらしいのでちょっと複雑ですね。


ちなみに「轡」の字は、漢字の故郷・中国では手綱を意味する文字。そう言われてみると、なんだか口の両脇に糸(綱)があって、それが車に繋がっているという様子は馬車の手綱を彷彿とさせますね。

鞍(くら)

馬に乗るときに、私たちの身体を支えてくれる鞍。革偏に「安」と書いて、鞍になります。この漢字は、次に紹介する「鞭」と同じく形声文字という種類の漢字。どういうことかというと、文字の左側がその文字の性質右側が発音を表しているんです。


たしかに、鞍辱(あんじょく)や鞍馬(あんば)など鞍という漢字は音読みで「アン」と発音します。「安」の字が、漢字全体の発音を表しているというのはこういうことですね。


覚え方としては、鞍は製、鞍があると私たちの身体が「定する」、初心者でも「心」して乗れる…。と考えると「の字の右側にの字が付くんだったな」とバッチリ記憶できるかも?

鞭(むち)

短鞭(たんべん)・長鞭(ちょうべん)など、鞭という字は「ベン」と発音します。鞭という字は革偏+読み方を表す便(ベン)で成り立っているので、鞍と同じく形声文字だと分かりますね。


鞭というと「なんだか動物を無理やり従わせているみたいで可哀想」というイメージがあるかもしれませんね。たしかに、理不尽にたくさん鞭を入れたり、馬がなぜ叩かれたか理解できない状況で強い鞭を入れると、馬が恐怖感・混乱を感じてしまう可能性があります。


鞭を「怖い道具」ではなく合図を送る道具にするためには、適切なタイミングや強さで使っていきましょう!鞭は苦しめるのでなく支え励ますための道具だというのは、教鞭・鞭撻など人を教え導く立場や行いに鞭という漢字が使われていることからも分かりますね。

蹄(ひづめ)

蹄は一文字で「ひづめ」と読むほか、蹄鉄(ていてつ)・蹄跡(ていせき)など音読みで「テイ」とも読みます。右側に付いている「帝」の文字もテイと読むので、こちらも鞍や鞭と同じく形声文字の一種ですね。


ただし、蹄という漢字は形声文字であると同時に「会意文字」でもあるんです!会意文字というのは、漢字に含まれるパーツがそれぞれに意味を持ち、その組み合わせが漢字全体の意味をあらわしているというもの。


具体的に見てみると、右側の「足」は同じく「あし」と読む脚と比較すると足の先のほうという意味があります。そして「帝」はもともと「複数の物を縄などでまとめる」ことを示した漢字だったそうです。


身分を表す「帝」は、たくさんの物事や人々をまとめる(統治する)人というわけです。では、蹄の「足先+まとめる」とは一体どういうことかというと馬の蹄は1つの脚につき1つ。牛は2つです。つまり人間のように5本指でなく「足先がぎゅっとまとまっている状態」ということですね。

埒(らち)

埒とは、馬場の周りにある柵のこと。柵といえば木材でできている場合が多いですが、柵という字が木偏なのに対して埒は土偏ですよね。このことからも分かるように、埒というのはもともと馬場の柵に限らず土でできた低めの壁のことを指したようです。


そこから転じて、家の塀のように高いわけではない馬場の柵なども埒と呼ぶようになったと考えられます。ちなみに、土偏の右側にある「寽」は爪+寸からなる漢字で ①指先でつまむ ②外と中を分ける というような意味があります。埒の場合は②の意味ですね。


馬を定められた場所に囲うことから、埒という言葉は実際の柵だけでなく「物事の区切り」「枠組み」という意味でも使われるようになります。おそらく一番有名なのは「埒が明かない」でしょう。


これは、物事が当初の枠組みから発展しない、区切りがつかないという状態なので、話が進展しないときや話題が解決しないときに使う言葉。埒=囲いであることから「埒が開かない」と間違えられがちですが「明かない」なので注意ですね。

まとめ

今回は、牧場をはじめとして馬や乗馬に関わるいろいろな漢字について見てみました。乗馬をやっていると馬具や馬体名称など意外と漢字に出会うことが多いですよね。もし「覚えられない!」と思ったら、丸暗記も良いですが意味や成り立ちに目を向けるのもおすすめです!

 

新着記事