【馬は噛みますか?】噛む馬はしまいまで噛む
馬に噛まれたことがある人はいますか?乗馬クラブなどでは、噛み癖がある馬とのレッスンの時にスタッフから注意するよう言われることがあり、実際に噛まれないよう注意しながらレッスンに望んだという人もいるかもしれません。
乗馬クラブにおいては噛み癖のある馬は多くはなく、馬って本当に噛むことあるの?と疑問に感じている人もいます。今回は馬の噛み癖について注目します。馬はどのようなことが原因で噛み、直すことができるのかどうかなどを紹介します。
そもそも馬は噛まない
馬は基本的に優しく穏やかな性格で、人に攻撃をするという行動は見られません。特に乗馬クラブにいるような馬たちは、人に慣れ調教もしっかりされているので、噛むことはないと言われています。
しかし中には噛み癖があるので、頭絡やハミの装着時に注意を促されることもあります。このような馬は、噛み癖がついてしまっているのです。馬は基本的には噛まないと言いましたが、1度噛むとその行動を覚え、繰り返してしまうことがあります。
噛み癖のある馬に接するときには、ケガに繋がる恐れがあるため注意が必要ですが、数多くの馬がいる乗馬クラブにおいて、噛み癖のあるすべての馬を把握しておくのは、クラブスタッフでない限り難しいと言えます。そのため、多くの乗馬クラブでは、噛み癖のある馬に目印をつけ、誰でも分かるようにしています。
例えばたてがみにリボンをつけたり、無口の種類を変えるなど、クラブごとに目印をつけています。また馬の紹介が書かれる看板や冊子などに書き、注意を促している場合もあるので、通っている乗馬クラブではどのようになっているか確認してみてください。
なぜ噛むようになるのか?
馬が噛むようになってしまう理由は、馬によって様々な理由があります。もともと気性の荒い馬に関しては、理由がなくても噛みつこうとするので、気を付ける必要があるでしょう。
また気性が荒い馬でなくても噛みつくことがあります。過去に人に嫌な思いをさせられたことがある、もしくは嫌なことをしようとしている人に対して、自分を守るために噛むという行動をとってしまう馬はいると言えます。
馬の機嫌が悪いときに近づいてしまったり、お腹といった馬が触れてほしくない部分などを触れようとしたとき、傷があり触れられたくないなど、噛む理由はそれぞれです。人が大好きな馬であっても、甘えてじゃれようとしたときに、思わず噛んでしまう馬もいるようです。
基本的には理由なく馬が人に噛みつくということはないと考えてよいでしょう。ちなみに馬に噛まれると痛いのかという疑問を持つ人もいますが、答えは「痛い」です。
馬の歯はとがってはいません。そのため噛まれても噛んだ時に歯が食い込むとか、噛みちぎるということはないです。しかし大きな体からも想像できる通り、噛む力が強くニンジンや固い餌を噛む圧力で砕くことができます。
そのため甘噛みであっても、相当痛みを感じますし、あざができます。また本気で噛まれた場合、骨が折れてしまうこともあるようです。
ことわざ「噛む馬はしまいまで噛む」の意味
ことわざに「噛む馬はしまいまで噛む」という言葉があります。普段から使われる言葉とは言えませんので、初めて聞いたという人も少なくないでしょう。
このことわざを聞いてどのような状況を想像しますか?先ほど少し触れましたが、馬は一度噛むことを覚えると繰り返してしまいます。このことわざはその状況を表したものなのですが、これが人にも当てはまると言っています。
悪い癖は一生治ることはないだろうというもので、例えば「悪さばかりする不良と呼ばれる人はなかなかその性質・性格を直すことはできない」といった大きな問題から、「早起きができない」「嘘をつく」といった軽いものに対しても、このことわざで表すことがあります。
似た意味をもつ言葉で、「持った癖は隠せぬ」「痩せは治るが人癖は治らぬ」「三つ子の魂百まで」などが挙げられます。
悪癖を付けないように優しくしよう
馬には噛み癖もそうですが、「さく癖」「ゆう癖」など様々な悪癖があります。馬に悪癖が見られるようになるのは、生活する環境や人との関わりが関わってきます。
悪癖を予防するまたは改善するために、まずは人との関係性でストレスを溜めることが無いよう、関わり方に注意しましょう。馬がどのような人を好み安心感を感じるのかを知っておくと、馬にストレスを与えることなく、仲良くなることができます。
また馬が噛んで自分を守らなくてはならない状況を作り出していないか、普段の行動を思い返してみるのも大切です。馬は言葉を発して意思を伝えることはできません。意思を伝える為に噛み、それが悪癖になってしまっては可哀そうです。
馬が悪癖をつけないように優しく接するようにしてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか?優しく穏やかな馬が、噛むようになってしまう原因や噛むことが癖になってしまうことがお分かりいただけたのではないでしょうか。
普段乗馬クラブで触れ合う馬は、調教されていることもあり、噛まれそうで怖いと言うことはなかなかありません。しかしそんな優しく穏やかな馬であっても、あなたの接し方で噛み癖がついてしまう恐れがあります。
馬にストレスを与える接し方をしたり、馬が危険を感じ噛んで守ろうとする状況を作ることのないように、普段から気を付けましょう。