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【上達に関係ある?】馬と騎乗者の相性

乗馬を始めたばかりの方も、長年続けている方も、一度は「この馬と相性がいいな」と感じたことがあるのではないでしょうか?
反対に、「この馬とはなんだかうまくいかないな…」と悩んだ経験があるかもしれません。
人と同じように、馬にもそれぞれ個性があり、相性の良し悪しが上達に大きく関わってくることも事実です。

今回は馬と騎乗者の相性について、その正体や良い関係を築くためのヒントをご紹介します。

馬と相性がいいってどういうこと?

【上達に関係ある?】馬と騎乗者の相性

「相性がいい」と聞くと、お互いに気持ちが通じ合って、思うように動いてくれることを想像するかもしれません。しかし、乗馬における馬と騎乗者の相性は、もう少し現実的な要素で成り立っています。

身体的な相性

まず、身体的な相性は非常に重要です。身長や体重、体格が馬の大きさと合っているか、脚の長さや腕の長さが指示を伝えるのに適しているかなどが挙げられます。例えば、体が大きい人が小さい馬に乗ると、馬に負担がかかってしまったり、バランスが取りにくかったりします。逆に小柄な人が大型馬に乗る場合、脚が届きにくく、思うように指示が伝わらないこともあります。

また、筋力や体力も相性に関係します。馬の動きに耐えられるだけの体幹やバランス感覚がなければ、馬も不安を感じてしまいます。逆に、馬の動きを先読みできるだけの経験と技術があれば、身体的な条件を多少カバーできることもあります。

メンタル的な相性

馬と騎乗者の性格の組み合わせも大切です。初心者の方は、穏やかで落ち着いた性格の馬と相性が良いことが多いでしょう。一方、上級者になると、少し繊細で反応が良い馬や、パワフルな馬との相性を好む人もいます。

馬にも個性があり、臆病な性格の子もいれば、好奇心旺盛な子、のんびり屋の子もいます。馬の性格を理解し、その馬に合わせた接し方をすることで、より良い関係を築くことができます。たとえば、臆病な馬には優しくゆっくりとした動きで接する、好奇心旺盛な馬には新しいことを教えてみるなど、相手の個性に合わせたアプローチが大切です。

技術的な相性

騎乗者の技術レベルと馬の経験値も相性の重要な要素です。初心者の方がベテラン馬に乗る場合、馬が騎乗者の未熟な指示を理解して動いてくれるため、スムーズに練習が進むことが多いです。一方、初心者の方が、まだ調教中の若い馬に乗ると、お互いに何を求めているのかが分からず、ストレスを感じてしまう可能性があります。

ただし、上級者になると、あえて経験の浅い馬に乗り、馬と一緒に成長していくことに喜びを感じる人もいます。この場合、技術的な相性というよりも、お互いを高め合うパートナーシップと呼べるかもしれません。

馬に好かれるのはこんな人

【上達に関係ある?】馬と騎乗者の相性

馬に好かれることは、乗馬の上達において大きなメリットがあります。馬が騎乗者を信頼し、心を開いてくれれば、指示もスムーズに伝わり、より良いパフォーマンスを発揮できます。では、どんな人が馬に好かれるのでしょうか。

穏やかで落ち着いている人

馬は非常に繊細な動物です。騎乗者の感情や精神状態を敏感に察知します。焦りや不安、怒りといったネガティブな感情は馬にも伝わり、馬を緊張させてしまいます。常に穏やかで、落ち着いた態度で接することが、馬の信頼を得る第一歩です。

優しく、しかし毅然とした態度で接する人

馬は群れで生活する動物であり、リーダーの存在を求めます。そのため、ただ優しいだけでは、馬に「この人は頼りにならない」と思われてしまうことがあります。優しさの中にも、しっかりと指示を伝える「毅然とした態度」が必要です。指示は明確に、一貫性を持って出すことが大切です。

馬の気持ちを理解しようとする人

馬の動きや表情、仕草から、今何を感じているのかを読み取ろうと努力する人は、馬に好かれます。例えば、耳を後ろに伏せているときは不機嫌なサイン、鼻を大きく広げているときは緊張しているサインかもしれません。馬のサインを見逃さずに、その気持ちに寄り添ってあげることで、馬は「この人は自分のことを分かってくれる」と感じ、心を開いてくれます。

褒めたり、労ったりする人

馬は、人が思う以上に褒められることが好きです。指示通りに動いてくれたときは、優しく撫でてあげたり、「いい子だね」と声をかけたりすることで、馬は喜びを感じ、次も頑張ろうという気持ちになります。騎乗後には、馬の汗を拭いてあげたり、丁寧にブラッシングしてあげたりするなど、労いの気持ちを伝えることも大切です。

相性が悪い馬は言うことを聞いてくれない?

【上達に関係ある?】馬と騎乗者の相性

「相性が悪い」と感じる馬と出会うことは、乗馬を続けていれば必ずあります。しかし、相性が悪いからといって、上達できないわけではありません。

相性の悪さを「乗り越える」

相性が悪い馬との騎乗は、ある意味で最高の練習になります。自分の指示がなぜ伝わらないのか、どうすれば馬が動いてくれるのかを考え、試行錯誤することで、騎乗技術や馬の理解力が格段に向上するからです。

馬が指示通りに動いてくれないときは、まずは自分の指示の出し方を見直しましょう。強すぎる、弱すぎる、タイミングがずれているなど、原因は自分側にあることがほとんどです。馬の反応をよく観察し、より伝わりやすい指示の出し方を探ることで、馬とのコミュニケーション能力が高まります。

また、馬の癖や性格を徹底的に理解することも重要です。なぜこの馬は左回りだけ嫌がるのか、なぜこの場所で急に止まってしまうのか。その理由を考え、馬が安心して動けるように工夫することで、馬との関係が少しずつ改善していきます。

指導員に相談する

どうしても解決策が見つからない場合は、一人で抱え込まずに指導員に相談しましょう。指導員は、多くの馬と騎乗者を見てきたプロです。客観的な視点から、あなたと馬の関係性を見て、的確なアドバイスをくれるでしょう。

「相性が悪い」と感じることは、決して悪いことではありません。それを乗り越えることで、あなたはもっと大きく成長できます。

まとめ

【上達に関係ある?】馬と騎乗者の相性

馬と騎乗者の相性は、乗馬の上達に大きく関わってきます。身体的な条件、メンタル的な性格、技術レベルの組み合わせなど、様々な要素で相性は決まります。

しかし、相性が良いことだけが良いわけではありません。相性が悪いと感じる馬との騎乗は、自分自身の技術や馬への理解を深める絶好の機会です。

馬と信頼関係を築くためには、以下の3つのポイントを意識してみましょう。

馬の気持ちを理解しようと努める
優しさと毅然とした態度で接する
常に落ち着いて、穏やかな心で向き合う

馬とのコミュニケーションを通じて、最高のパートナーシップを築いていくことが、乗馬の最大の魅力であり、上達への近道と言えるでしょう。相性の良し悪しに一喜一憂するのではなく、どのような馬に対しても、真摯に向き合う姿勢が大切です。

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