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絵馬の正しい書き方・納め方を解説!

神社でよくみかける「絵馬」。願い事を神様に伝えるための大切なツールですが、その歴史や正しい使い方をご存知ですか?この記事では、絵馬の概要や歴史のほか、書き方と納め方、そして願いが叶った後の行動まで詳しく解説します。ぜひ、年末年始のお参りなどで神社に行った際は参考にしてみてくださいね!

絵馬とは

絵馬の正しい書き方・納め方を解説!

絵馬と聞けば何となくイメージできる方は多いと思いますが、そもそも絵馬とはどのようなものなのでしょうか?まずは、絵馬の概要や歴史・現在の絵馬について簡単に解説します。

絵馬とは何か?

絵馬とは、木製の板に願い事を書き神社や寺院に奉納するものです。五角形のものや長方形のものが多いですが、神社ごとに独自のデザインを施している場合もあります。絵馬は元来、名前のとおり馬の絵が描かれているもの。ですが、最近では神社にゆかりのあるイラストや干支などが描かれた絵馬が増えています。

起源と歴史

絵馬の起源は、古代日本における「馬の奉納」とされています。馬は神の乗り物とされ、神様に願い事をする際には神への供物として本物の馬が奉納されていました。しかし、馬は誰でも簡単に奉納できるものではなく、奉納された神社としても飼育の負担は大きかった可能性があります。

そのため、より手軽に奉納できる代用品として木製の馬の像や絵が用いられるようになったのです。中世から近世にかけては、馬以外にも縁起のよい絵柄を描いたものも奉納されるようになりました。

ちなみに、神社の拝殿に掛けられている昔の絵馬のなかには巨大なものもありますが、こうした絵馬は「大絵馬」といって地域の有力者などが奉納したものとされています。一方、庶民にはこれを模した「小絵馬」を奉納する文化が広まりました。この小絵馬が、現在でもよく目にするハガキ程度の大きさの絵馬です。

こんなのもある!ユニークな絵馬

神社によって、得られるご利益はさまざま。そのご利益に合わせたユニークなデザインの絵馬が話題になっている神社も多いので、有名なものをいくつか紹介します!

まずは、テレビ番組などでも取り上げられることのある京都府の河合神社。こちらでは、美しくなりたいという願いを込めて納める「鏡絵馬」があります。手鏡のかたちをしており、絵馬に描かれている顔に参拝者がお化粧を施すという点もユニークですね。

次に、その名前から甲子園を目指す学生にも大人気の箭弓(やきゅう)稲荷神社。埼玉県にある神社で、ベース絵馬・バット絵馬など野球にちなんだデザインの絵馬が複数あります。

そして、ユニークな絵馬が多い東京都・居木神社で注目されているのが、絵馬に大きく「厄」の文字が描かれた厄落とし絵馬。実はこの絵馬、厄の字の周りに切れ込みが入れてあり、指で文字を押すとすっぽりと「厄」という文字が落ちるんです!物理的に“厄落とし”というわけですね。

このほかにも、健足や旅行守護のご利益がある神社では草履の形をした絵馬を置いていたり、アニメの舞台となった神社でキャラクターのコラボ絵馬があったりと日本全国にはユニークな絵馬がいっぱい。みなさんもぜひ、近所や旅行先で探してみてくださいね。

書き方

絵馬の正しい書き方・納め方を解説!

絵馬を納めることは、簡易的ではありますが供物を奉納して祈願するという神事とも言えます。そのため「こうしなければならない」という決まりはないものの、基本的なポイントはいくつかあります。

まず、記入内容は「叶えてほしい内容」だけではダメ。まずは、神様への挨拶や感謝の言葉を書くのが望ましいといわれています。そもそも、神社への参拝自体が日頃の生活を見守ってくれている神様へのご挨拶とお礼の機会、という気持ちを持つことも大切です。

そして、願い事はできるだけ具体的に書いたほうがよいのだとか。たとえば「受験合格」とだけでなく「2024年〇月の△△大学の試験に合格できますように」と書く、ということですね。

そして最後に、神様から見て誰の願い事か分かるように自分の名前と住所を書くのが本来の書き方。ただし、不特定多数の目に触れる場所に納めることから、現在では個人情報保護のためフルネームや詳細な住所の記入を禁止している神社もあります。

ちなみに、絵馬には複数の願い事を書いたり、自分以外の人の願いを書いてもOK。もちろん、人を陥れるような内容はいけませんが「〇〇さんが甲子園に行けますように」など他者の大願成就を願ってもよいということですね。

また、あくまでも神様が叶えてくれるのでなく、自分が努力するので見守ってください!と願う場合は「~ますように」でなく「~します」と誓いを立てる形で記入するのもおすすめですよ。

納め方

絵馬の正しい書き方・納め方を解説!

書いた絵馬は、決められた絵馬掛け所に奉納しましょう。おみくじを結ぶ場合と同じく、絵馬も境内にある木に掛けたり、決められた場所以外に置くのはNGです。

絵馬は「神様に見えやすいように願い事を表にして掛けたほうがよい」とする場合と「願いは人に見られると叶わない」という言い伝えから裏にして掛ける場合などがあります。神社ごとに異なる場合もあるため、すでに納められた絵馬と同じ方向に掛けるのがよいでしょう。

また、一般的には絵馬は神社に納めるものですが、もし家に持ち帰る場合には神棚に納めましょう。神社に納める場合も自宅の神棚に納める場合も、絵馬を書くときだけでなく納めるときにも「どうか願いを叶えてください」と心を込めて納めるのがおすすめです。なお、自宅の神棚に供えた絵馬は、願い事が叶ったり奉納から1年経ったりしたタイミングでもとの神社に納めるとよいでしょう。

願いが叶ったら

絵馬の正しい書き方・納め方を解説!

絵馬は祈願をしたいときや旅行のついでに納める人が多いですが、実は願いが叶ったらするべきことがあります。これは「お礼参り」と呼ばれるもので、感謝の気持ちを神様に伝えるための参拝です。

お礼参りでは、お賽銭を納めて神様に感謝の気持ちを伝えます。神社で手を合わせると「お願い」をしたくなるかもしれませんが、まずは、お礼を伝えましょう。みなさんも、誰かに頼まれたことをやってあげたのにお礼も言われず次の頼みごとをされたら、ちょっと嫌ですよね。

そして、もう少し感謝の気持ちを伝えるならば、新しい絵馬に感謝の言葉を書いて奉納するのもよい方法です。ちなみに、願いを叶えてくれた神様を続けて信仰するという意味では、お礼参りの際に新たな願い事をするのも悪いことではありません。もし新たな願い事があれば、お礼の絵馬とは別に絵馬を納めるとよいでしょう。

まとめ

馬を神様に奉納するという習慣から生まれた「絵馬」。現在では馬の絵が描かれた絵馬は減りましたが、今でも絵馬は願いを神様に伝える大切な手段です。今回紹介した書き方や納め方も参考に、願いが叶ったら感謝を忘れず再び神社を訪れることで、さらによいご縁を築いていきましょう!

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