分かっているようで分かっていないかも?「扶助」について

乗馬を始めれば当たり前のように身につけるのが、「扶助」ではないでしょうか。「扶助」を理解し、できるようにならなければ、乗馬を楽しむことはできません。

馬に合図を出さなければ馬が動き始めてくれないので、なんとなく覚えた扶助を行っているという人も中に入るのではないでしょうか。今回は何気なく「扶助」を行っている人や問題なく馬が動いてくれているのでできていると思っている人に、改めて「扶助」とは何なのかや「扶助を行うタイミングを解説します。

扶助とは?

分かっているようで分かっていないかも?「扶助」について

扶助とは、騎乗者が馬に乗り手の意思を伝えるために行う指示を出す行動のことを言います。「歩く」「止まる」といった動作をしようとした時、乗馬で実際にその動作を行うのは馬です。騎乗者は馬に合図を出さなければ、馬は動作を行うことはありません。扶助は騎乗者が馬に意思を伝える為に行うものなのです。

扶助のやり方は1つではなく、主扶助と副扶助があります。主扶助は「脚」「拳」「座骨」といった騎乗者の体を使って行う事を指します。副扶助は「鞭」「拍車」といった道具や「声」「舌鼓」といった騎乗者が発する音を使うことを指します。

また馬に意思を伝えるという意味では、何もしないということも扶助の1つと言えるでしょう。出した指示に対して、そのまま続けてほしい時には何もせず馬を見守るのです。

扶助を使うタイミングと強さ

分かっているようで分かっていないかも?「扶助」について

基本的に扶助を使うタイミングは、騎乗者が馬に次の行動をしてもらいたいときなのですが、騎乗者のタイミングだけでは扶助を使っても意味がありません。扶助を使う正しいタイミングとは、馬が扶助を受け入れられる状態にあるときと言えるでしょう。

馬が集中していない時や興奮状態にあるときに扶助を行っても、馬は騎乗者の扶助に従ってくれません。精神的にも身体的にも落ち着いているときでなければならないのです。

では扶助の強さはどのくらいが良いのでしょう。馬に自分の指示をしっかり伝えたいという気持ちが強いあまり、扶助にも力が入ってしまっている人を見かけます。しかし強ければ良いというものではありません。逆に強い扶助に対し反発してくる馬もいるでしょう。

扶助の強さは馬によって違ってくるので一概にどのくらいと示すことは難しいですが、弱い扶助からスタートさせるということがポイントです。徐々に強くしていき、馬が反応した強さをキープさせると良いでしょう。

覚えておきたい基本の扶助4つ

分かっているようで分かっていないかも?「扶助」について

扶助について説明した際にも挙げましたが、基本の扶助は、「脚扶助」「拳扶助」「座骨扶助」「副扶助」の4つです。

「脚扶助」は、馬の腹を蹴るまたは圧迫することで馬に意思を伝える扶助です。常足や速歩・駈足といった速度を変える時に使用する方法でもあります。また拳扶助と合わせて行うことで、方向転換をしやすくすることもできます。

「拳扶助」は、手綱を握る拳の位置や力加減・手綱を握る拳を開く握る・手綱を引くといった動作によって意思を伝える扶助です。停止やスピードの調整などで使用します。

「座骨扶助」は、騎乗者の座り方や体重を移動させることで馬の速度やバランスを調整することができます。また馬の推進力を補助することができます。

「副扶助」は、「鞭」「拍車」といった道具や「声」「舌鼓」といった騎乗者が発する音を指します。脚扶助や拳扶助や座骨扶助を行うだけでスムーズに意思を伝えられる事ばかりではありません。副扶助は騎乗者の合図に上手く反応してくれなかった際に、更に馬に意思が伝わりやすくするために使うものです。扶助を助けるものと理解していただければ良いでしょう。

これらの扶助は、組み合わせて一緒に行うことで、やるべきことが馬に伝わりやすくなります。どの扶助と一緒におこなうことで馬に伝わりやすくなるかも知っておくと、より馬と意思疎通が取れるようになると言えるでしょう。

これらは扶助ではありません!

分かっているようで分かっていないかも?「扶助」について

扶助はやり方を間違えれば馬にとって不快なものとなり、同じ動作をしていても扶助とは呼べないものになります。扶助をしているように見えて扶助とは言えないものは次のようなことが挙げられます。

「踵で蹴り続ける」「手綱を引き続ける」「鞭や拍車を強く使う」「大きな声を発する」などがあります。どれも正しく行えば基本の扶助に当てはまります。しかし馬が正しく動いているのにも関わらず扶助をやり続けたり、必要以上に強い力で行ってしまえばたちまち扶助とは言えないものとなってしまうのです。

扶助は馬に対して嫌な思いをさせて、無理やり言うことを聞かせるものではありません。馬が不快に思うやり方で行うのはやめましょう。

まとめ

いかがでしょうか。

改めて「扶助」について確認してみて、あなたの行っている「扶助」は正しいやり方でしたか?人馬一体で行う乗馬では、正しい扶助を覚えなければ楽しむことはできません。脚を使う・座骨を使うといったように、自分の動きにばかり意識が行ってしまうと、馬に不快な思いをさせてしまうことになります。

扶助は騎乗者の意思を伝えるものであって、騎乗者の言うことを聞かせる為に馬を動かすことではないということを頭に入れ行いましょう。

 

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