【正しい姿勢】キープできているかチェックしてみよう!
皆さんは馬に乗っている時、正しい姿勢で騎乗できているかチェックしていますか?馬場に大きな鏡が備え付けてあれば、レッスン中に自分の姿勢をチラッと見て確認することは可能ですね。
馬へ的確な指示を出すためにも、正しい姿勢での騎乗は必要不可欠です。そして騎乗中、その姿勢をキープすることもとても重要なことです。
正しい姿勢で騎乗することができているのか、ご自身でチェックできるポイントがいくつかあります。
今回は、正しい姿勢をキープできているかのチェック方法についてまとめました。
坐骨で座れている?
馬上で正しい姿勢がキープできているか確認する前に、まずは坐骨で座ることができているかをチェックしましょう。
坐骨でバランスを取るためには、坐骨の中央で馬に乗ります。坐骨の中央で乗ることができると、体を真っ直ぐにできるだけでなく、余分な力が入ってしまったり、固くなったりすることがなくなります。
そもそも坐骨での座り方とはどういうものでしょうか?
手のひらを上に向けて、その上に座ってみると、丸い骨がお尻の左右にあります。
これが坐骨です。
坐骨が鞍つぼに対して、垂直になるような座り方が理想的な座り方と言われています。
この時、鞍の後ろの部分にお尻がくっついた状態で座っている方はいらっしゃいませんか?
お尻がくっついている座り方は、骨盤や坐骨が寝てしまうので正しい座り方ではありません。
逆に、力を入れ過ぎて腰が反ってしまっている座り方も正しくありません。
腰に力が入ってしまうだけでなく上半身にも力が入ってしまい、騎乗姿勢のバランスが崩れてしまいます。
とはいえ、坐骨にだけ体重をかければ良いという訳でもありません。
安定した座り方のためには、坐骨を立てること、太ももでサポートすることが必要です。
ここで太ももに力を入れすぎてしまうと上半身が跳ねてしまい、バランスが崩れてしまいます。
坐骨を垂直に立て、太ももを密着させたまま、馬の反動を太ももから脚へと分散させる座り方であれば騎座が安定します。
坐骨で座ることは、騎乗姿勢でも重要なポイントの1つなのです。
脚の位置は?
次に脚の位置についても確認しましょう。
脚は自分のおしりの真下にあり、自然な状態で下に伸びていることが理想です。
例えば、坐骨の後ろ側を接するように騎乗したとします。
この姿勢では背骨に力がかかってしまい、馬の動きについていくのが遅れてしまいます。
また脚を後ろに引くことが困難となり、身体と骨格が正しい形に並ばなくなります。
脚の位置を正しい場所に置く場合においても、坐骨で座ることが大前提なのです。
膝の力加減は?
最後に、膝の力加減について確認しましょう。
膝は馬体につけず、ふくらはぎが軽くついている状態をキープしましょう。
このとき膝の力は抜いた状態にします。
よくありがちなのが、馬体に膝をしっかりとつけるだけでなく、力を入れて挟み込んでしまうケースです。
馬上での乗り手の膝の位置は、馬の肩と同じ高さとなります。膝で挟み込んでしまうと、馬の肩を締めつけることになり、馬が歩きにくくなってしまうので注意して下さい。
鐙をはいた状態で、太ももから足首までの脚全体の位置を確認しましょう。
かかとが下がった状態で、つま先がまっすぐに前を向いているかを確認します。
外を向いていたら、膝で締め過ぎているかもしれません。ついついクセで外に膝を向けてしまう方が多いので気をつけましょう。
膝はまっすぐ前に向け、ふくらはぎの上の方で馬体を包み込むように優しく添えます。二―パッドに軽く添える程度にして、力の入れ過ぎにはくれぐれも注意して下さいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、馬上での正しい姿勢をキープできているか、そのチェック方法についてまとめました。
正しい姿勢をキープするためには、まず坐骨で座れているかどうかが鍵になります。
坐骨で正しく座ることができれば、脚の位置や膝の力加減についても正しい状態で騎乗することができます。
参考までに、日本人を含むアジア人の場合、欧米人と比べると最初から骨盤が寝ていることが多く、正しい坐骨の位置を維持することが難しいと言われています。
そのため、骨盤が寝ているアジア人の乗馬初心者と、骨盤が起きている欧米人の乗馬初心者が順番に同じ馬に跨がると、馬の反応が全く違うそうです。
日本人は体型的に坐骨が寝てしまいやすいということを意識して、正しい坐骨の位置をキープできるよう頑張りましょう!