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馬がハミを嫌がるとき

頭絡ハミ手綱

ハミを好んでつけたがる馬はなかなかいませんが、いつもなら素直にハミを受け入れてくれる馬が嫌がることもあります。気分によるものがほとんどかもしれませんが、物理的な原因もあるかもしれません。この記事では、馬がハミを嫌がるときに何を確認したらいいのか、嫌がっているときはどうしたらいいのかについてご紹介します。

ハミだけでなく頭絡のフィット感を確認

馬がハミを嫌がるとき

いつも使っているハミを馬が嫌がっている場合、ハミのフィット感がいつもと少し違うのかもしれません。

まずはハミがその馬のものか、正しく装着されているかを確認してみましょう。クラブの所有馬の場合、頭絡に馬名を書いたシールなどを貼って馬ごとに頭絡が管理されているはずです。馬によって、フィットするハミ、フィットしないハミがあるので、他の馬のハミは使用できません。クラブ所有馬の馬具は複数の方が使用するため、保管場所を間違ってしまう可能性もあります。装着する前に正しい頭絡かどうか確認しましょう。

ハミが正しいものなのに、馬が嫌がっている場合は頭絡の付け方によってハミがフィットしていない可能性があります。頭絡が正しく装着されているか、確認してみましょう。例えば、鼻革や頬革がきつすぎるとハミを嫌がることがあります。緩すぎるとハミが効かなくなることもあります。鼻革は装着時に指が2本入る程度を目安としましょう。頬革は縦の拳1つ分程度が目安です。

また、口の中がケガしている場合や歯が干渉している場合もあります。ハミを装着したあとも観察をして、馬の反応に違和感がないかを確認しましょう。通常、ハミは前歯と奥歯の間にあるすき間である歯槽間縁(しそうかんえん)に収まります。ただし、歯が整歯されていないと、干渉してしまい、馬が不快に感じることがあるようです。このような場合は、獣医さんにお願いをして整歯をする必要があります。

ハミを嫌がっているときの仕草

馬がハミを嫌がるとき

それではハミを嫌がっているときはどのような仕草をみせるのでしょうか。

装着しようとすると顔を高く上げたり、口を開けなかったりしてハミをくわえたくないと主張してくる馬もいます。こういった馬にはできるだけ手早く、さっとハミを装着する必要があります。口を開けようとしない場合は、口角の部分に親指を優しく差し込んで、馬が反射的に口を開くのを待ちましょう。装着後に嫌がる素振りを見せた場合は口腔に何かしらの問題があるのかもしれません。口の中にケガがないかなど、確認をしてみましょう。

騎乗時にハミを嫌がる場合は乗り手とのコミュニケーションがうまくいっていないか、ハミが何らかの理由でずれてしまっている可能性があります。

乗り手とのコミュニケーションがうまくいっていない場合、馬がどのように不快感を示すのでしょうか。まず、威嚇をして不快感を示す馬もいます。この場合はできるだけ早く、その原因を取り除く必要があります。頭絡だけではなく、口の中のケガなどがないかも確認しましょう。次にクビが緊張していることを挙げます。馬がクビを緊張させると、顔とクビの間に線が入ります。頭絡のフィット感か口腔内に問題のあることが多いようです。

乗り手の拳が急であったり、強くなったりすると馬が不快感を和らげるために鼻先を内側に向けて、コンタクトを避けようとします。この状態のままだと、従順性を期待することができません。逆にハミを受け入れていると、リラックスしてクビが少しずつ下がってきます。この状態でないとハミ受けはなかなか難しいでしょう。

ハミを変えてみる

馬がハミを嫌がるとき

馬がハミを不快に感じている、反応が薄いと言った場合はハミを変えてみるという手もあります。

馬が不快に感じている場合は、何が原因なのかを見極める必要があります。口に問題があれば、そちらを解決するのが先決です。口腔内に問題がないのに馬が不快を示した場合はハミ自体の問題かハミのフィット感が原因になっている可能性があります。その場合はハミを変えてみるのもいいかもしれません。さらに反応が薄い馬の場合、現在使っているものよりハミの太さを下げてみるのもいいかもしれません。

また、歯を食いしばって絶対にハミを受け入れないという意思を見せる馬には、馬が美味しく感じるハミを試してみるのもいいかもしれません。馬が美味しいと感じる割合で配合した金属を使ったさまざまなタイプのハミが販売されています。このハミを使うとスムーズに受け入れるようになってくれる馬もいるそうです。

暑い時期に注意すること

馬がハミを嫌がるとき

暑い時期にハミを装着する場合も要注意。夏になるとハミを嫌がるパートナーもいるかもしれません。ハミの多くが熱伝導率の高い金属製です。夏は気温が高くなるため、ハミも熱を持っている可能性があります。好きでもない熱々のものを口の中にいれられてしまったら、人間でも不快ですよね。できるだけ、日の当たらない場所で保管するのが◎。装着前に確認をして熱くなっていたら、水で冷ましましょう。

まとめ

ハミ嫌いな馬は腹帯嫌いな馬の次に多いのかもしれません。いつもはおとなしくハミを受け入れてくれるパートナーが突然、ハミを嫌がる場合は、気持ちが乗らない以外にも原因があるかもしれません。物理的にも身体的にも問題がないか確認してあげてくださいね。

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