巻き肩は乗馬に不向き?
馬に乗っている時、怖くなってついつい背中を丸めて前かがみになってしまうことがあります。前かがみは、乗馬をおこなう際には良くない姿勢です。
そのため普段から背中が丸まっている猫背のような姿勢や巻き肩の人は、乗馬には不向きだと言われます。
しかし、巻き肩を矯正することは可能なのです!
今回は乗馬に不向きと言われる巻き肩について、なぜ不向きなのか、セルフチェック法や改善方法についてまとめました。
巻き肩とは
巻き肩は、肩甲骨が前方に突き出し肩が内側に巻き込まれる姿勢になっている状態のことです。両腕も体の真横よりも前方に入り込んで、常時背中が丸まった状態となります。
肩甲骨の筋肉や関節のバランスの崩れによって引き起こされることが多く、症状として肩や首の痛み、肩こり、頭痛などが現れます。
巻き肩の原因の一つは、姿勢の悪さです。
長時間のデスクワークやスマートフォンの使用など、前かがみの姿勢を続けることで胸部の筋肉が縮み、肩甲骨が前方に引っ張られてしまうのです。
また、上半身の筋肉のバランスによっても、巻き肩になることがあります。
胸部の筋肉が過剰に発達している一方で背中の筋肉が弱い場合、肩甲骨が前方に引っ張られて巻き肩になりやすくなります。
肩の周りの筋肉の柔軟性が低下している場合も、巻き肩の原因となりますので、適切な姿勢の維持や筋力トレーニングが効果的です。
巻き肩に似た症状として、猫背があります。巻き肩は肩甲骨が前方に突き出すことで胸郭が圧迫され、背中が丸まった状態なのに対して、猫背は頭部や肩が前方に突き出し、背中が丸まった状態を指します。
乗馬に不向きな訳
それでは、巻き肩がなぜ乗馬に不向きなのか説明します。
普段から巻き肩の人が、乗馬の時だけ姿勢を良くしようとしても、いつもと違う姿勢を取っていることで体に余計な力が入ってしまいます。そのため馬上で体が固くなってしまい、きれいな姿勢を維持することができません。
姿勢が悪くなっていることに気付いてきれいな姿勢に戻そうとすると、手綱を持ち直すことで馬の口の中でハミが不用意に動くことになります。
これは馬の口にとても負担がかかります。
普段からきれいな姿勢を保つことが、乗馬の際にも役に立つのです。
セルフチェック方法
巻き肩になっているかどうかを簡単にチェックする方法がありますのでご紹介します。
①足を肩幅ぐらいに開いて立ちます。
できるだけ腕を真っ直ぐ上に伸ばしてバンザイをして、腕がどの位置にあるかを確認します。
腕が耳より後ろ側にあれば正常です。巻き肩ではありません。
腕が耳よりも前にあれば、巻き肩です。
➁次に腕を下ろします。
この時、ひじの位置が後方に向いていれば正常です。
横の方向にひじが向いていたら巻き肩です。
その他に、次のような症状や傾向がある場合も、巻き肩の可能性が高いです。
・朝起きた時に、首や肩が痛いことがある。
・周りから猫背と指摘されることがある。
・仰向けで寝ると苦しくなって、すぐ横向きになってしまう。
巻き肩は肩甲骨が前方に引っ張られるため、肩周りの筋肉が緊張しやすくなり身体の不調を引き起こすことがあります。
まずはご自身が巻き肩かどうか、上記を参考にご自身でチェックしてみて下さいね。
効果的なストレッチ
巻き肩を矯正し、肩甲骨を開くストレッチはいくつかあります。
まずは手軽にできる3つのストレッチをご紹介しましょう。
①肩甲骨を引き寄せるストレッチ
背筋を伸ばし、胸を張って立ちます。
次に、両手を背中に回して手のひらを合わせます。
そのまま肩甲骨を引き寄せるように、両手を上に持ち上げます。
この状態を数秒間キープした後、ゆっくりと元の姿勢に戻します。
これを複数回おこないます。
➁胸を開くストレッチ
背筋を伸ばし、胸を張った姿勢で立ちます。
両手を後ろに回し、手のひらを合わせます。
肩甲骨を引き寄せるように、両手を上に持ち上げます。
同時に、胸を前に開きます。
この状態で数秒間キープし、ゆっくりと元の姿勢に戻します。
これを複数回おこないます。
➂肩甲骨を下げるストレッチ
背筋を伸ばし、胸を張った姿勢で立ちます。
両手を腰に置き、肩甲骨を下げるように意識します。
同時に、胸を前に開きます。
この状態で数秒間キープし、ゆっくりと元の姿勢に戻します。
これを複数回おこないます。
まずはできるところから少しずつおこないましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、巻き肩が乗馬に不向きな理由やセルフチェック方、巻き肩改善のためのストレッチ法などについてまとめました。
乗馬をしない日であっても、日頃から正しい姿勢を保つことは、馬に負担をかけずに乗馬をおこなうために大事なことです。
毎日少しずつでもストレッチをおこない、良いコンディションで乗馬を楽しんで下さいね。