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「人馬一体」の感覚を掴みたい

「人馬一体」・・・乗馬を始めたばかりの方はもちろんのこと、乗馬経験者にとっても一度は経験したい憧れのフレーズですね!
ひとたび馬と人が一体になる感覚を体験したら、きっと乗馬の世界から離れることができなくなりますよ。
今回は、「人馬一体」の感覚を掴むためのコツについて説明します。

「人馬一体」ってどんな感覚?

「人馬一体」の感覚を掴みたい
「人馬一体」を辞書で調べてみると、
「乗馬において乗り手(騎手)と馬が一つになったかのように、なだらかで巧みな連携が行われること」
あるいは
「騎手が馬と一つのからだになったかのように、巧みに乗りこなすこと」
とあります。
上記の解釈は「人馬一体」の状態を表したもので、実際に馬に乗っている乗り手の感覚を表現したものではありません。
では乗り手にとっての「人馬一体」とは、どのような感覚なのでしょうか?

ひとことで表現するならば、「人馬一体」とは乗り手と馬の信頼関係が完全に構築された状態です。
どんな状態であっても馬が乗り手の思った通りの動きをしてくれるので、乗り手は安心して馬に身を任せることができます。
乗り手が早く走りたいと思えば早く走り、止まりたいときにはすぐに止まってくれます。
人と馬が互いの感情を理解できるまでの関係を築くことができたら、乗り手にとってはこの上ない喜びですね!

人馬一体の感覚が掴めるようになると、馬が集中して動いている時の、後躯から背中を通るパワーを騎座を通して感じることができるでしょう。逆に馬の集中力が切れそうになる感覚もわかるようになります。

目指すはケンタウロス?!基本姿勢

 「人馬一体」の感覚を掴みたい
話しは少し逸れてしまいますが、「ホースボール」という競技をご存知でしょうか?
「ホースボール」は、アルゼンチンの国技に制定されています。人馬一体となって猛スピードで激しくボールのやり取りをするスポーツで、「ケンタウロスのラグビー」と例えられています。
ハリーポッターの物語をご存知の方であれば、クイディッチのほうきを馬に置き替えたとイメージしていただければわかりやすいかもしれません。
4騎対4騎で馬に乗ったまま、皮の取っ手のついた特殊なボールをドリブル・パス・タックルをしながら得点を競うスポーツです。まさに人馬一体を体現したかのようなスポーツです。

ケンタウロスとは、ギリシア神話に登場する種族の名前です。
馬の首から上が、人間の上半身に置き換わったような姿をしています。
「人馬一体」の究極の形かもしれませんね。
実際に人と馬が一体になることはできませんが、感覚的にそれに近づくことはできます。

それでは、「人馬一体」ための基本姿勢についてご紹介しましょう。
①事前準備-ストレッチ
人馬一体の感覚を掴むための準備として、上半身のストレッチをおこないます。具体的には、広背筋と肩甲骨周りの筋肉をほぐしていきます。
どんなスポーツでも、必要な筋肉が硬い状態では上手く身体を動かすことができません。
②安定した騎座
正しい姿勢で座り、馬と一体となる状態を作ります。
膝の力を抜きましょう。膝に力が入っているとバランスが崩れてしまい、安定した騎座を維持することができません。
③馬のリズムを頭の中で刻む。
乗り手が馬のリズムに合わせることで、馬も乗り手の扶助を聞く姿勢になります。

目線も大切

「人馬一体」の感覚を掴みたい

基本姿勢が維持できたら、次は目線を上げます。
目線を上げることで、乗り手に余裕ができ安定した騎座を維持することができます
目線を下げてしまうと姿勢が悪くなってしまい、乗り手の扶助が馬に伝わりにくくなります。

乗馬のレッスンにおいても、
「下ばかり見ないで、目線を上げて!」
と、インストラクターに注意された経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか?
目線を上げることは乗馬の基本ですから、普段から騎乗中の目線に気を付けて乗ってみて下さいね。

馬の立場になる

「人馬一体」の感覚を掴みたい
人馬一体になるために、馬の立場になって考えることも忘れないで下さい。
馬が喜ぶことは積極的におこない、不快なことは極力避けます。
馬が思うように動かなくても、イライラするのは禁物です。ネガティブな乗り手の感情は、馬に伝わってしまいます。
馬の動きに集中しましょう。馬を動かそうと必死になるのではなく、馬が動くのを静かに待ちます。
そこから馬との信頼関係を築くことができるでしょう。

まとめ

「人馬一体」の感覚を掴みたい
いかがでしたでしょうか?

今回は「人馬一体」の感覚を掴む方法をご紹介しました。
この感覚を掴むには、それなりの鞍数を重ねていく必要があります。

諦めずに乗り続けることで、ある日突然
「ああ、この感覚なのか!」と感じることができますよ。

「人馬一体」の感覚を掴めるまで、焦らず頑張って下さいね!

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