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馬術競技に欠かすことのできない存在「グルーム」について

「グルーム」をご存知でしょうか?
グルームは馬術競技には欠かすことができない仕事です。また、グルームを担当する人は馬術競技ではとても重要なメンバーの一員でもあります。グルームはどのような仕事をおこなうのでしょうか?今回は、そんなグルームについて詳しく見ていきましょう。

グルームって何?

馬術競技に欠かすことのできない存在「グルーム」について
馬術競技と言えば、ライダーと馬が人馬一体となっておこなう競技です。オリンピックでは、人と動物が共に戦う競技は馬術だけです。そんな馬術競技も、ライダーと馬だけで戦うのではありません。実際には多くのメンバーによるチームで成績を競います。獣医師や装蹄師など、常に馬のコンディションを維持するメンバーの存在はよく知られていますね。

チームの要はもちろんライダーと馬です。しかし、ライダーと馬がベストを尽くすため、常にサポートする重要なメンバーがいます。
それがグルームです。

日本では「馬付き」と呼ばれていましたが、最近ではグルームと呼ばれることが一般的になりました。
グルームの仕事は多岐にわたります。競技会での馬のケアやライダーのサポートはもちろんのこと、日頃から馬の世話をおこない、餌の管理や健康維持に努めます。また、競技会で馬が実力を発揮できるように馬を仕上げていきます。ライダーや馬の性格も把握し、その時々で何をすべきなのかを見極めることもグルームの大事な仕事です。
あらゆる場面でライダーと馬をサポートするグルームの仕事について、さらに詳しく見ていきましょう。

【仕事内容】試合前

馬術競技に欠かすことのできない存在「グルーム」について
試合前のグルームの仕事は沢山あります。
まずグルームは試合当日に向けて、様々な準備や作業をおこないます。
試合で必要になる馬具などの荷物の確認や準備、時には試合会場まで馬運車(トレーラー)の運転もおこないます。グルームは、試合のために何が必要なのか、あるいは試合に向けて行うべきことをすべて覚えていて、万全の準備をおこなうのです。

試合当日、馬場馬術競技に出場する際には、出場前に馬のタテガミを編んだり、普段にも増してブラッシングを念入りにおこないます。

障害馬術競技であれば、ライダーがコースの下見に行く際に馬と共に練習馬場で待機していたり、準備運動の際には障害のバーの高さを変えたりします。
ライダーが馬に騎乗するための準備もおこないます。時間通りに馬を準備して試合に臨むことができるよう、細心の注意を払うことも忘れません。

グルームは、ライダーが試合に集中してもらうことを一番に考えて仕事をおこなうのです。

【仕事内容】試合中

馬術競技に欠かすことのできない存在「グルーム」について
試合中も、常にライダーと馬から目を離しません。
試合後の馬のケアのためにも、馬がどのような動きをしているか、ジャンプ後の着地に問題はなかったかなど、細かいところまで馬のことを観察しています。
また、試合後に競技内容を映像で確認するため、動画の撮影を行う場合もあります。

【仕事内容】試合後

馬術競技に欠かすことのできない存在「グルーム」について
試合が終わると、グルームはライダーから馬を預かり厩舎まで戻ります。
いくつもの試合に出場する馬は、次の試合のために再び馬のケアをおこない、次の試合に備えます。クロスカントリー競技の場合は、馬を洗ったりクールダウンをします。
全ての競技が終わると、馬装を解除してしっかりと手入れをおこないます

まとめ

馬術競技に欠かすことのできない存在「グルーム」について

いかがでしたでしょうか?

グルームとは「縁の下の力持ち」のような存在で、決して目立つ立場にはありません。しかし、馬術競技にはなくてはならない存在であり、馬のことを細部にわたり知り尽くして仕事に臨むのがグルームです。

日頃から一番馬に接しているので、少しでも馬に異変があればすぐに対応することができます。それだけ馬のことをよく観察しているのです。本当に馬が好きでなければできない仕事ですね。

あるオリンピック選手のグルームは、常に自分のことよりも馬のことを最優先に考えて行動しているそうです。グルームは馬への愛がすべて、馬が健康でハッピーであることを心がけているとのことでした。そしてライダーと馬が良い成績を出すことが、自分の喜びでもあるそうです。

馬への情熱がなければできない仕事ですね。馬との距離が近いので、馬と特別な絆を結ぶことができるのもグルームの魅力ではないでしょうか。

日本ではヨーロッパの国々とは異なり、プロのグルームはとても少ない状況です。グルームは馬を正しく管理できるとても素晴らしい仕事です。沢山の馬が健康でハッピーであるために、日本でもプロのグルームがもっと増えると良いですね。

馬の世話を中心に行いながら人馬のパフォーマンスを支えるグルームについて、これからも是非注目して下さいね。

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