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乗ったことのない馬、知らない馬に乗るときに気をつけること

みなさん、お気に入りの馬はいますか。馬も生き物なのでそれぞれ個性があります。何回か乗馬をすると、馬の中でも相性がいい馬、また乗りたいと思う馬が出てきます。そんな馬に当たると嬉しくなる半面、乗ったことがない馬や知らない馬に当たると緊張することもあります。
ここからは乗ったことがない・知らない馬に乗るときに気をつけることを紹介します。事前に知っておくことで、緊張せずに楽しい時間を過ごしましょう。

まずは馬の健康状態を確認

乗ったことのない馬、知らない馬に乗るときに気をつけること

馬にも性格があるので、どっしりと岩のように動かない馬、周りが気になる馬、落ち着かない馬やわがままな馬もいます。しかしなかには性格の問題でなく、健康状態に問題があり落ち着きがなくなったり、わがままな態度を取ったりする馬もいます。
また健康状態だけでなく、馬具の装着に問題がある場合もあります。
違和感をおぼえたら、スタッフに確認してみることをおすすめします。スタッフは経験も知識も豊富なので簡単に確認や対策・対応してくれます。ここからは主なチェックポイントを紹介します。

口の中のトラブル

人間も歯が痛くなったり、口の中でトラブルが起きると気になってしまい集中力もなくなってしまいます。
馬も人間と同じように口の中でトラブルが起きると、いつもと様子が変わってきます。ここで、「馬も虫歯になるの?」「そもそも歯、磨いている?」と疑問に思うかも知れません。
もともと馬は野生の草食動物なので、1日3食ではなく、1日の大半16時間ほどを食事に費やします。そのため、馬の歯は年間で2mmすり減るようです。それだけ食べていても、馬の唾液には自浄作用があるため、口内を清潔に保つことができているようです。
しかし虫歯が出来ることもあります。そして歯が痛いと生活の質が低下するだけでなく、餌を食べられなくなり健康にも影響してきます。
言葉で意思疎通が出来ない分、馬の様子にも注意をしてみましょう。

馬の肢・バランス・蹄鉄の摩耗

馬の歩様、バランスを見てみましょう。馬にも人間と同じように外傷・感染症・筋肉痛・骨折などさまざまなトラブルがあります。また人間にはない、蹄のトラブルもあります。
このようには肢にケガなどのトラブルがある場合は、馬の歩様やバランスは乱れています。人間も足をケガすると、痛くて足が地面につけられないなどバランスが崩れてしまいますよね。
馬の歩様やバランスが乱れている場合は、肢のトラブルが考えられるのでスタッフに確認してみましょう。
また、蹄鉄の摩耗が原因で蹄が傷ついていることがあります。蹄は馬にとって大切なところです。蹄鉄の摩耗も確認してみましょう。

馬具のフィット感

健康状態は問題がなくても、馬具のフィット感に違和感があると落ち着きがなくなる馬もいます。
例えば鞍を装着する場合、鞍を馬の背中に乗せる前にゼッケンやボアまたはゲルマットを乗せます。それらは正しい位置にあるでしょうか。また馬によっては背中がゼッケンで擦れてしまい傷が出来ていることもあります。そこも守られているでしょうか。馬の中には腹帯が嫌いな馬もおり、急に締めると暴れ出す馬もいます。腹帯を締めるときには、ゆっくり締めましょう。
また乗馬は、手綱でコントロールするために、ハミという馬具を馬の口の中で咬ませます。上手く咬ませられているか、嫌がるときには口の中のトラブルも考えられるので確認をしましょう。

その馬が何に驚きやすいのかを事前に知っておく

乗ったことのない馬、知らない馬に乗るときに気をつけること

馬は大きな体をしていますが、実は臆病で繊細な草食動物です。そのため、ちょっとしたことにも驚くことがあります。
そして、その原因は馬によっても違います。例えば、他の馬に比べて音に敏感で驚きやすい馬、突然現れる鳥に驚くことが多い馬などがいます。
また馬は敏感な動物なので、乗り手が不安を感じているとそれも感じとってしまいます。初めて乗る馬、知らない馬でも馬を理解するようにし、乗り手がリーダーシップを取る必要があります。

外的な要因

人間が驚くときを想像してみてください。きっと突然大きな音がしたり、予期しないものが現れたときに驚きますよね。どちらも予測できるものであれば心構えが出来てそんなの驚くことはありませんが、予想していないとびっくりします。
馬も同じです。そしてそれらの情報はたいてい聴覚・視覚から入ってくることが多いのではないでしょうか。
ここからは人間とは構造が違う馬の耳や目について説明します。

聴覚

馬は草食動物ですので、些細な音も聞き逃さず逃げ延びなければいけません。そのため耳の周りの筋肉は発達し、耳を自由自在に動かしアンテナを張り、危険を察知する必要があります。
聞き取れる音の周波数も人間が20キロヘルツであるのに対して、馬は30キロヘルツまで聞き取れるといわれています。
そのため非常に音に反応しやすい馬には、メンコという耳を覆う馬具を使うこともあります。人間が耳栓をするように、馬の耳にカバーをつけることで周りの音を聞こえにくくし、馬を落ち着かせる効果があります。

視覚

馬の視覚も人間とは大きく異なります。馬の目は、両目の間が離れており、頭部のほぼ真横に付いています。
目が横についていることで視野が広がり、肉食動物などの天敵をいち早く察知し、逃げることができます。さらに瞳孔が横長に開いていることから、馬の視野は350度といわれています。この数字はイメージしにくいかもしれませんが、200度といわれている人間の視野と比較するととても広いことがわかります。
そして馬にとって唯一見えないのが真後ろです。真後ろからの危険を視覚で確認することが難しいため、馬は身を守るために後ろにいるものを蹴とばしたりします。後ろにいると蹴とばされる危険があるというのは、このような理由があります。

馬の個性を知る

馬も生き物ですから、個性があります。馬によって、大きな音が苦手、鳥などに驚くことが多い、他の馬が気になるなど違いがあります。
その馬が何に驚きやすのか、驚くとどんな反応をするのかを事前に知ることで、乗り手の不安が軽減したり、心構えができたりします。
事前に乗馬クラブのスタッフに聞いたり、乗馬クラブ内で仲間を作り情報を共有することもおすすめです。
また実際に馬が驚いてしまったら、まず乗り手が冷静になり、落ち着いたゆっくりしたトーンで「ホーホー」と、馬が落ち着けるような声掛けをしましょう。

自分がリーダーだという自覚を持つ

乗ったことのない馬、知らない馬に乗るときに気をつけること

乗り手が不安になっていると、馬は繊細な動物なのでそれを感じ取ってしまいます。そうすると馬によっては、馬まで不安になってしまったり、自分が主導権を持つリーダーになろうと強い態度をとる馬も出てきます。
乗馬のリーダーは人間です。人間が馬を操作することで自信や楽しさにつながります。
また、「自分がリーダーだ!」と何度も強く手綱を引っ張る必要はありません。繊細な馬は軽く引っ張るだけの小さな力でもそれを感じ取ることができます。
馬にとって動きやすい状態を作りだすことも、乗馬の楽しさの1つです。

ポジティブ精神で!

乗ったことのない馬、知らない馬に乗るときに気をつけること

初めて乗る馬で上手く馬を動かせないと、自分の自信喪失につながります。その感情は馬にも伝わってしまいます。
そのときは、ポジティブ精神を心掛けてみてください。「今まで自分は他の馬を動かすことはできた!」「この馬は時間がかかっても乗れるようになる」
そして、落ち着いて自分のやることを思い出してみましょう。乗り手は足を使って馬を動かすことです。

まとめ

乗ったことのない馬、知らない馬に乗るときに気をつけること

乗ったことのない馬や知らない馬に乗るときに、不安に感じることもあります。しかし、乗り手が不安に感じてしまうと、馬にも伝わってしまいます。
不安を解消・軽減させるためには、馬の健康状態や何に驚きやすいかを事前に確認しておくと安心です。
自分がリーダーであること、ポジティブ精神を忘れずに落ち着いて、乗馬を楽しんでください。

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