乗馬上達の近道になるかも、馬と仲良くなる方法

みなさんは、人に対してどんなときに好印象を持ちますか?きっと、褒めてくれたり安心感のある人には好印象を抱くのではないでしょうか?反対に、嫌なことばかりしてくる人には良い印象は持ちにくいはずです。これは、馬にとっても同じはず。今回の記事では、馬と仲良くなるために知っておきたい「馬がされると嫌なこと」「嬉しいこと」を解説します!

馬の前では素早い動きはやめよう

まず、どんなときでも覚えておきたいのが「馬は警戒心が非常に強い」ということです。おそらく何度か馬と関わると「こんな小さなことでも驚いてしまうの?」と感じる場面もあるでしょう。


そこで気を付けたいのが、私たちの動きです。厩舎では馬装や片付けなど何かと急いで動きたいことも多いはず。例えば、何かを忘れたことに気付いて急に方向転換したり、馬に駆け寄ったりしてしまうことはないでしょうか?


しかし、馬の目の前では素早い動きはNG。馬は驚くと、耳を伏せたり首をのけ反らせて警戒します。そうした様子が見られたら「いま、何か驚かせてしまったんだな」と行動を振り返り、必要に応じて馬を落ち着かせてあげましょう。

オーバーリアクションや大きな声はNG

素早い動きと同じく避けるべきなのが、大きな動きや声です。馬は人間よりもかなり大きな動物なので「人間が大きく動いたくらいで馬は驚かないのでは?」と思う人もいるかもしれませんね。たしかに性格や慣れによってあまり驚かない馬もいますが、馬は意外と人の動きに敏感です。


馬の前では、手を大きく振る・両手を広げる・ジャンプするなどの大きな動きは避けましょう。もちろん、馬に向かってするだけでなく馬の近くで乗馬仲間とおしゃべりをするときもオーバーリアクションや悲鳴のような高い声、大きな声はNGです。

POINT馬の前では「急な動きは避ける&落ち着いた低めの声」が基本!

馬が触られて嫌な箇所を知っておこう

馬にも性格や好みがあるため、必ずしも「ここは絶対に嫌がる」と決まっているわけではありません。しかし、多くの馬が触られると嫌がる部分はあります。今回は、そんな場所のベスト3を見てみましょう。

お腹まわり

お腹の中でも、特に触ると嫌がられるのがお腹の下のほう膁(ひばら)のあたりです。馬がどのような感覚で嫌がっているのかはハッキリ分かりませんが、身体の構造から見るとちょうど「肋骨で守られていない部分」と考えることもできます。


骨で守られておらず重要な臓器がある場所は、動物にとって急所です。その場所を、気を許していない相手に急に触られたら確かに「嫌だ」と感じるでしょう。世話をする上で触れる必要がある場合も、必要以上に長時間触れることは避けることをおすすめします。


この場所に触ると、馬は虫を追い払うときのように身体を震わせたり、口や脚で腹部を払うような動作をすることもあります。そういえば、人間もわき腹などの急所を触られるとくすぐったく感じる人は多いと思いますが、馬もムズムズするような不快さを感じているのかもしれませんね。

後脚の周辺

馬は非常に視野が広い動物ですが、後脚周辺は視界の端です。そのため、人間が後脚の周辺や真後ろで作業をしていると非常に警戒します。脚の裏掘りやブラッシングなど、後脚に触れる場合は必ず前から近付いて「これから私が後ろ脚の近くへ行くよ」と分かるように接しましょう。


馬も「この人が今ブラシをしている」と理解していれば、むやみに蹴ることはないはずです。ただし、馬にとっては視界に入りにくい場所であり緊張感が高まることに変わりはありません。世話のために触れる必要があるときを除いて、馬の後脚周辺に近付くのは極力避けたほうが良いでしょう。


例外として、視界に入りにくい場所であってもをブラッシングされるのは好きという馬がいます。正確な理由は分かりませんが、おそらく自分では掻きにくい場所をブラシできれいにされると気持ちが良いようですね。


このように、馬によって触られて嫌な場所だけでなく「特にここに触れられるのが好き!」という好みもさまざま。基本を踏まえつつ、馬の反応を見て気持ちよさそうにしていたら多めに触れてあげるのも良いかもしれません。

眼よりも高い位置

こちらはケースバイケースですが、いきなり眼よりも高い位置に触れようとすると驚いて警戒する馬が多いようです。顔を撫でられるのが好きな馬もいますが、おそらく突然額などに触れようとすると人間が手を振り上げたように見えて驚いているのではないでしょうか。


馬の顔に触れるときは、まず馬がこちらに興味を示しているか確認します。耳をピンと立ててこちらを見ているときは「誰か来た。誰だろう?」と注目しています。馬に声を掛けながらゆっくり近づいたら、馬の鼻先に手を近づけてみましょう。


馬には触れず、馬のほうから近付いてくるのを待っていると多くの馬は確認のためににおいを嗅ぎに来ます。少しにおいを嗅いで、馬が警戒したり嫌がる仕草を見せなければ鼻梁などに触れても大丈夫なはずです。眼より上の額であっても「鼻梁の延長として触られるなら嫌ではない」という様子の馬もいます。

POINT「お腹・後脚・目より上」に触れる場合は注意が必要

たくさん褒めてあげよう

ここまでは主に「馬がされて嫌なこと」を見てきました。最後は「馬がされて嬉しいこと」についてお話しします。基本的には馬が人間(自分)だったら何が嬉しいかと考えてみてください。


まず、自分をよく面倒見てくれる人には悪い印象は抱かないはずです。そのため、仲良くなりたい馬の身の回りの世話は積極的に行ってみましょう。特に、飼い(エサ)を与えたり、ブラッシングを通してスキンシップを図ることは重要です。


そして次に重要なのが、こまめに褒めること。騎乗中、うまく障害物を飛べたあとや、こちらの扶助に適切な反応を返してくれたときなど褒めるタイミングは意外とたくさんあります。


褒めるときには、首筋を軽くポンポンと叩いてあげましょう。これは馬にとっては「首を触られるのが気持ち良い」というより、決まった場所に触れることで「よくできたね」という合図になっていると考えられます。


乗っているあいだは人間側も課題をクリアできるかドキドキしているでしょう。しかし、適切なタイミングで褒めるためには、常に馬の動きも把握している必要があります。そのため、結果的にうまくいったかどうかだけでなく、その過程で馬がどう反応していたかにも目を向けておく必要があります。

まとめ

馬と仲良くなるために、最も大切なのは馬と人間の信頼関係を作っていくことです。その信頼感を高めるための材料として、馬が「されて嫌なこと」と「してもらうと嬉しいこと」を知っておきましょう。
今回いくつか例を挙げましたが、同じことをしても馬の反応はさまざまだと思います。知識をベースにしつつ、実際は一頭一頭の反応を見ながら自分のなりに「この子はこれが嫌なんだな」「これは好きみたい」と理解を深めていけると良いですね。

 

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