乗馬初心者のやらかしエピソード&解決策

初めての鞍上は、期待とドキドキ、そしてちょっぴりの不安が入り混じる特別な体験です。しかし、誰もが最初は初心者。バランスを崩したり、指示がうまく伝わらなかったり…そんな「やらかし」は、上達への大切なステップです。
今回は、乗馬初心者が陥りがちなエピソードと、それを乗り越えるための解決策をご紹介します。
乗馬用品のサイズ選び
初めての乗馬、期待とともに不安もあるかもしれません。特に、乗馬用品のサイズ選びは戸惑うことが多いもの。レッスンでレンタルする場合も、いざ自分で購入する際も、「本当にこれで合っているのかな?」と心配になりますよね。
騎乗中に落馬による怪我から体を守ってくれるエアーベストですが、レンタルでサイズに迷ったらまずはクラブのスタッフに聞いてみて下さい。
安全性に関わるプロテクター類は、見た目だけでなく、実際に装着した際のフィット感が非常に重要になります。
試着した状態を見てもらい、落馬時の安全性を考慮して腰までしっかりエアバッグが膨らむよう、少し大きめのサイズを選んでもらいましょう。
それ以外にも、乗馬用品のサイズ選びに困ったら遠慮せずに乗馬クラブのスタッフやインストラクターに相談しましょう。彼らは豊富な知識と経験を持っているので、適切なアドバイスをしてくれます。実際に試着させてもらい、サイズ感を確認するのが一番確実です。
もし、お気に入りのデザインをネットで見つけたい場合は、クラブで教えてもらったサイズの目安を参考に、さらに詳細なサイズチャートを各メーカーのウェブサイトで確認しましょう。可能であれば、実店舗で試着してみるのがおすすめです。
ブーツやヘルメット、グローブなども同様に、安全かつ快適な騎乗のために適切なサイズを選ぶことが大切です。
少しでも不安があれば、専門知識を持つ人に相談することをためらわないでください。
正しいサイズの用品を選ぶことは、上達への第一歩であり、何よりも安全に騎乗を楽しむための重要なポイントです。
想像以上に体力を消耗した
乗馬は、優雅なイメージとは裏腹に、全身を使うハードなスポーツです。初めてレッスンを受けた後、想像以上の疲労感に驚いた方もいるのではないでしょうか。爽快感と同時に、体のあちこちが悲鳴を上げているような感覚になることがあります。
特に気候の良い時期はついつい無理をしてしまいがちです。体調管理を怠るとせっかくの乗馬が辛い経験になってしまうことも。
レッスン中に足がつりそうになった、真夏の炎天下で着替えが足りず不快な思いをした、睡眠不足でぐったり疲れてしまった、履き替える靴を持っていかず休憩時間に足が休めなかった等々。
体力が消耗する前に、水分・塩分・栄養補給を季節を問わず徹底しましょう。夏場はもちろん、涼しい日でも汗をかくため、スポーツドリンクや栄養補給ゼリーなどを活用し、レッスン前からこまめに摂取することが大切です。
熱中症の予兆は意外と早く現れるので、少しでも異変を感じたらすぐに休憩し、水分と栄養を補給しましょう。
次に、着替えの準備は怠らないようにしましょう。特に複数鞍騎乗する日は、汗で濡れたウェアをそのまま着続けるのは不快なだけでなく、体調不良の原因にもなります。荷物は増えてしまいますが、運動用の着替えを多めに持参することをおすすめします。
質の高い睡眠は、運動パフォーマンスを最大限に引き出すために不可欠です。前日はしっかりと睡眠時間を確保し、万全の体調でレッスンに臨みましょう。睡眠不足は集中力の低下にも繋がり、怪我のリスクを高める可能性もあります。
意外と忘れがちなのが履き替え用の靴です。乗馬ブーツはフィット感がある反面、長時間履いていると足が疲れてしまいます。休憩時間やレッスン後の移動時には、スニーカーなど楽な靴に履き替えることで、足の負担を軽減することができます。
乗馬は、体力と集中力を必要とするスポーツです。万全の体調で臨むことで、より安全に、そしてより楽しく乗馬を満喫することができます。
馬を怖がりすぎた
乗馬を始めたばかりの頃や、経験を重ねても馬に対して「怖い」と感じてしまうのは、決して珍しいことではありません。むしろ、自分より大きく力強い生き物である馬に対し、畏怖の念を抱くのは自然な感情です。無理にその気持ちを押し殺す必要はありません。なぜなら、「怖い」という感情は、時に私たちを危険から守る大切なセンサーとなるからです。
実は全く恐怖心を持たない人の方が、時に危険な行動を取りがちなのです。「馬なんてこんなものだろう」と安易に考え、馬を軽視してしまう傾向があるからです。一方、「怖い」と感じる人は、慎重に馬と接しようとするため、安全に配慮した行動を取りやすいと言えます。
馬が怖いと感じる理由は大きく分けて二つあります。一つは、高所やスピードに対する恐怖といった本能的なもの。もう一つは、「馬が暴れたらどうしよう」「自分が何かして馬を怒らせたら…」といった理性的なものです。
本能的な恐怖に対しては、「大丈夫ですよ」と頭で理解しようとしても、なかなか克服できないことがあります。大切なのは、段階を踏んで慣れていくこと。背の低い穏やかな馬から始めたり、ゆっくりとしたペースで騎乗したりするなど、自分が何に一番恐怖を感じているのかを理解し、少しずつその状況に身を置いて慣れていくことが大切です。
焦らず、自分のペースで進んでいきましょう。そして、少しでも安心できた瞬間があれば、その時の感覚を意識的に覚えるようにしてみてください。上手くいった時の感覚を記憶することが、上達への近道です。
一方、理性的な恐怖は、「馬は理由もなく怖いことをしない」という馬の特性を理解することで軽減できます。馬が噛みついたり、急に走り出したり、鞭に反抗したりするのには、必ず何らかの原因があります。例えば、触り方が乱暴だった、何かに驚いた、指示の出し方が間違っていたなどです。
経験豊富なインストラクターに馬の行動原理や適切な対処法を教わることで、「こうすれば大丈夫」という安心感が生まれ、恐怖心は徐々に薄れていくはずです。
馬を怖がるのは決して恥ずかしいことではありません。大切なのは、自分の恐怖心と真摯に向き合い、その原因を探り、段階的に克服していくことです。馬の特性を理解し、安全な環境で経験を積むことで、きっと馬との信頼関係を築くことができ、乗馬の楽しさを心から味わえるようになりますよ。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
初めての乗馬は、期待とドキドキがいっぱい。でも、誰しもが大小様々な「やらかし」を経験するものです。体力不足、装具の失敗、馬への戸惑い…。
でも大丈夫!大切なのはそこから学び、次に活かすことです。
ご紹介したエピソードと解決策で少しでも不安を解消できれば幸いです。
焦らず、一つひとつ経験を積み重ねることで、必ず乗馬の楽しさを深く理解できるようになります。
失敗を恐れず積極的にチャレンジして、あなたらしい乗馬ライフを謳歌してくださいね!