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お酒を飲んで馬に乗ると「飲酒運転」になるの?

現在の移動手段と言えば、車やバイク・自転車といった乗り物を思い浮かべるのではないでしょうか。これらの乗り物を利用するときには、決められたルールのもと使用する必要があります。

車やバイク・自転車に乗るときには、お酒を飲んで乗ることは禁止されていることは、誰でも認識しているルールです。飲酒運転は正常な判断ができず、事故を起こし自分がケガをするだけでなく、人にケガを負わせる可能性が高く、最悪亡くなってしまうこともあります。

では乗っているのが馬だった場合はどうでしょう。お酒を飲み馬に乗ることは飲酒運転に当てはまるのでしょうか。

ここでは馬に乗り公道に出るときの注意点やルールについて紹介します。

そもそも現代でも公道を馬で走ってもいいの?

お酒を飲んで馬に乗ると「飲酒運転」になるの?

馬が道路を走るイメージがつくという人はどれくらいいるでしょうか。道を歩いたり車で移動している所で、馬に出くわしたという人は少ないのではないでしょうか。海外では馬で通勤したり、馬専用レーンがある国もあり、そんな国の人にとっては馬が公道を進む姿は普通の光景であると答えるかもしれません。

日本では生活圏内に牧場や乗馬クラブがある、馬を飼っているお家があるといったことが無い限り、見たことはなくイメージしづらいと言えます。現代において馬は公道を走ることができるのかと疑問に思う人も多いかもしれませんが、答えは「走ることができる」です。

昔は電車・車といった便利な乗り物はありませんでした。そのため人が移動するために馬は必要不可欠であり、馬は身近な存在でした。道には馬に乗った人々や馬車が溢れていたと言えます。しかし今では都内で馬が公道を走る姿が見られるのは、主にイベントやパレード・海外から来日した大使を会場までお連れするときに馬車や騎馬隊が出動するときくらいかもしれません。

道路交通法で牛や馬は軽車両として扱われます。これは道路交通法の軽車両の定義として牛馬を含むと明記されているものです。そのため軽車両である馬は、公道を走り移動して問題ないのです。

馬に乗り公道を走らせる際に気にしなくてはいけないのは、道路交通法だけではありません。馬は車やバイク・自転車と違い動物です。そのため道路上に糞を落としてしまうこともあります。その糞を放置して返ってしまうと、場合によっては条例違反となる可能性があるため、必ず持ち帰るようにしてください。地域によって条例の内容は違いますので、迷惑防止条例などにも目を通しておきましょう。

道路交通法を確認してみましょう

お酒を飲んで馬に乗ると「飲酒運転」になるの?

道路交通法とは、道路での危険を防止するために定められた日本の法律です。交通の安全と円滑さを図り、起こりうる危険の要因を防止することを目的としています。道路交通法に定められたことに違反すると、懲役や禁固・罰金と言った処分を受けることとなります。

1960年12月20日に施行されて以来、その時代に合わせて強化・改正・見直しを繰り返し、現状の道路交通法になっています。車やバイクを使用する人はもちろんのこと、道路を使用する全ての人が確認し理解しておかなくてはいけない法律と言えるため、実際に道路交通法を確認してみましょう。

道路交通法での「軽車両」に馬は当てはまるのか?

お酒を飲んで馬に乗ると「飲酒運転」になるの?

馬が軽車両として定められていることを確認できるのは、第二条(定義)の中の十一にあります。

「自転車、荷車その他人若しくは動物の力により、又は他の車両に牽引され、かつ、レールのよらないで運転する車(そり及び牛馬を含む)」

これにより馬は自転車と同じ扱いになり、軽車両になることが分かるでしょう。もちろん公道を走る際には、左側走行をしなくてはいけませんし、信号も守らなくてはなりません。交差点での右折は二段階右折する必要があり、守らなければ違反となります。

道路交通法第六十五条では、「何人も酒気を帯びて車両等を運転してはならない」と明記されています。馬は軽車両に当てはまるため、もちろんのこと酒を飲んだ状態で馬に乗り行動に出れば飲酒運転になります。ちなみに馬にお酒を飲ませ公道に出た場合、整備不良車両運転に該当します。

このように馬を公道で走らせる場合、様々な決まりに沿って通行しなくてはなりません。免許などはありませんが、軽車両を動かすために必要な知識は必要です。標識なども読めるように学ぶべきであると言えるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。あまり機会が少ないとはいえ、道路交通法の中に牛や馬についても明記され、軽車両として認められているということは、昔から牛や馬が人の生活に深く関わっているということがわかります。

現在の日本において馬に乗るということは、移動の手段としてではなくスポーツやレジャーとしての考える人が多いです。そのため公道を馬が走って良いのかや、馬が道路交通法においてどのような扱いになるかを知る機会は少なかったのではないでしょうか。

今は乗馬クラブや牧場など管理された中で乗馬を楽しむことになることがほとんどではあります。もし外乗などで敷地外に行く時には、交通ルールがあるということを頭に入れ行いましょう。もちろん飲酒は厳禁です。

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