小さくて可愛い!ポニーについて
馬の中でも体が小さく可愛らしいポニーをご存じでしょうか。大きく凛としたサラブレットはカッコよく素敵ですが、近付いて触れるには大きすぎて怖いという人でも、ポニーであれば触ることができるという人もいるのではないでしょうか。
道産子や与那国馬や対州馬といった日本の在来馬はすべてポニーであることをご存じでしょうか。ではポニーとはどのような馬を指すのでしょう。ここではポニーについて詳しく紹介します。
ポニーって馬の子供のことじゃないの?
牧場や動物園などでよく見られるポニー、子供たちの乗馬体験で活躍しているイメージもある小さいサイズの馬がいます。見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
小さめな体なので、より近寄りやすく可愛さを感じる馬です。その体の小ささから「馬の子供?」と思っている人もいるかもしれませんが、子供の馬=ポニーではありません。
ポニーは体高が147cm以下の馬を指します。ポニーという品種ということではなく、体の大きさで分類されます。馬の種類やどこの国の生まれなど関係ありません。大人に成長した状態で147cm以下ですので、乗馬クラブにいるサラブレットに比べると大変小さく感じるのではないでしょうか。
ポニーは体が小さく可愛いイメージが強いことから、おっとりした動物に思うかもしれませんが、運動能力に優れており走れば時速40㎞のスピードを出すことも可能です。
ポニーの種類
ポニーに分類される種類はいくつか挙げることができます。ここでは代表的なポニーの種類を紹介します。
シェトランドポニー
イギリスのシェトランド諸島原産のポニーで、体高は90cm~110cm程度です。毛色は灰色・茶・黒・白・ブチ模様などが見られ、寒い地域で育つため、たてがみとしっぽは長く熱い冬毛に覆われています。
がっしりとした体つきで丈夫なため、昔は炭鉱で石炭を運んだり農耕などで活躍していました。機械化が進んだ現在では、子供用の乗馬やショーで活躍しています。穏やかな性格から、盲導犬と同じ役割を担えるよう訓練されることもあります。足が短く可愛い見た目から、人気が高いポニーと言えます。
ハフリンガー
イタリア・オーストリア・ドイツが原産のポニーで、体高は130程度です。イタリアのハフリングという村が名前の由来です。
ハフリンガーの毛色は栗毛、たてがみとしっぽは淡色ととてもきれいな毛色と言えます。体格がよく力強さが特徴で、病気にも強いことで農耕馬として活躍しています。胴体と脚が太く筋肉が発達しているので、大人も騎乗することができます。
フェルポニー
イギリスが原産のポニーで、体高は130~140程度です。山脈などで飼育されるため、厳しい環境でも適応できる能力が高いと言えます。また山脈を歩き続ける脚力があるため、鉄鉱石や農産物を運ぶ場面で活躍していました。
毛色は鹿毛・青毛・青鹿毛・芦毛がおり、穏やかな性格です。現在ではトレッキングや馬車競技などで活躍しています。
ハクニーポニー
イギリスが原産のポニーで、体高は140cm程度です。毛色は鹿毛・黒鹿毛・栗毛・青毛が見られます。体がしっかりしていて力があるので昔は馬車として、今は馬車競技で活躍しています。ハクニー歩様と呼ばれる脚を高くあげ馬車を引く姿が優雅で人気があります。日本では見られないポニーです。
蒙古馬
モンゴルが原産のポニーで、体高は120~140程度です。毛色は青毛・鹿毛・河原毛が見られます。遊牧民によって飼育され移動や伝令などで活躍していました。野生種は絶滅したと言われています。
ポニーの寿命や性格
動物には当たり前ですが寿命があります。動物を飼う時や関りを持とうと考えたときには、寿命を知っておく必要があります。人とは年の取り方に違いがあるので、寿命を知っておくことでどれくらいの衰えがあるかなどを推測し、関わり方による負担を軽減することもできると言えるでしょう。
またポニーの性格を理解することも関わり方を理解する上で重要と言えます。ここではポニーの寿命と性格についてを紹介します。
ポニーの寿命
ポニーの寿命はおおよそ25年~40年と言われています。なぜこのような開きがあるかというと、個体差があることはもちろんのこと種類によって違いがあるからです。長く生きたポニーでは41歳まで生きたポニーがいました。
ポニーの性格
ポニーはおおらかで人によくなつきます。馬はもともと賢い動物ですがポニーにも当てはまり、何度も呼ばれることで自分の名前も覚えることができます。攻撃的な行動も見られないためペットとして迎えやすい動物です。
ペットとして飼うこともできるの?
ポニーはペットとして飼うことは可能です。おおよそ30万~50万の価格で販売されているようです。
性格的にも体の大きさ的にも飼いやすいと言えますが、飼育環境はしっかり整えなくてはいけません。ポニーの飼育に当たって整えなくてはいけない環境は、「大きさに合った飼育スペース」「運動できる環境」「おがくずといった敷材や乾草など肥料」が挙げられます。
犬や猫より飼育しづらく費用もかかると言えます。また決して寿命が短い動物ではないため、迎え入れる際には責任を持つ必要があるとともに、疾患にかかるリスクの高い動物なので、食べるものや生活環境・運動面で配慮が必要と言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。乗馬クラブで騎乗する馬とは違った可愛さのあるポニーですが、思ったよりもポニーに属する種類は多くいます。
人懐っこさや体の小ささからペットとして迎え入れたいと考える人もいるかもしれませんが、飼育には知識と費用そして飼育できる環境は必要で、犬や猫とは違うことを理解しなくてはいけません。
小さなお子さんと馬にふれあいたいと考える人は、牧場や動物園でポニーから触れ合うと恐怖心なく楽しめるかもしれませんね。