【初心者必見！】駈歩を継続させるコツ

駈歩で馬に乗ることは、初心者の憧れですね。駈歩は体感スピードが早いので、慣れるまでは難しく感じるかもしれません。
今回は、駈歩を継続させるためのコツについてまとめました。

駈歩が止まってしまうのは何故？

駈歩が止まってしまう原因は複数ありますが、まずは駈歩の際の動きについて確認してみましょう。

駈歩の動きは以下のようになります。
①まず馬の前肢が浮くタイミングで鞍の前橋が高くなり、後橋側に重力がかかります。
②次に前肢が地面に着くタイミングで鞍の前橋が低くなり、鞍壺に沈み込むように重力がかかります。
上記の動きが続くことで、駈歩が継続します。

この動きの中で腰を動かしていくのですが、この時に気をつけることは鞍壺からお尻が動かないようにしつつ、鞍に当たっている部分が同じ状態になるように意識して騎乗することです。

駈歩を行なっている最中は、馬の背中の動きに合わせて鞍が動きます。駈歩が続かないのは、この時の動きについていくことができていないからです。

大事なのは、上記①②のサイクルをいかに継続させることができるか、ということです。

駈歩は、首を上げないと前肢が軽くなりませんし、後ろ肢を踏ん張らないと体が持ち上がりません。
発進出来たからあとは流れに任せようというのではなく、継続的に馬の動きを意識する必要があります。

乗り手の体勢が崩れると、駈歩は続きません。鞍の上に座り続けると同時に、腰を動かして鞍の同じ位置に座る意識をして騎乗しましょう。

お読みいただいている方の中に、馬の動きに合わせて腰を動かしているにもかかわらずインストラクターから
「腰を漕がないように」
と注意された経験のある方はいらっしゃいませんか？

これは腰を動かし過ぎていて、馬がスピードを上げる指示だと勘違いしてしまうので気を付けるようにと指示されているのです。

このような注意をされた場合は、最低限の力で鞍の同じ場所からお尻が動かないように意識して騎乗しましょう。
外から見ても漕いでいるように見えなくなりますよ。

膝とお腹の力を抜く

腰の動かし方については、実際にやってみるとうまくできないことがあります。その時は膝が固まっていないか、意識して乗ってみて下さい。

駆歩をすると馬のスピードに驚いて、発進と同時にバランスを崩してしまいがちです。また体を踏ん張ろうとするために全身に力が入り、鐙を踏み込み過ぎて脚が前に出てしまったり、からだが硬くなって馬体をはさみ込んでしまったり、膝が固まりやすくなります。

まずはお腹の力を抜くことを心がけましょう。お腹に力が入り過ぎて全身が硬くなると、馬の動きを妨げてしまい、駈歩を継続することが難しくなります。
また駈歩の時に膝を固めてしまうと馬の動きについていけず、反動をそのまま受けてしまうのでお尻がポンポンと鞍の上で跳ねてしまいます。これでは駈歩が継続できません。

膝は固めるのではなく、腰の動きに柔軟に対応できるように力を抜くことを意識しましょう。

手の位置に注意

腰や膝以外に大切なポイントとして、手の位置があります。

腰の動きを意識して駈歩をしていると、上半身が固まりやすくなります。

駈歩中は馬が首を大きく動かすので、無意識のうちに手綱を引いてしまったり手綱が長くなってしまいます。 これは乗り手の上半身に力が入り、体が固くなることによって起こります。

体が固まってしまうと、手の動きを馬の首の動きに合わせることができません。 上半身の力を抜き、動きに合わせて肘を動かすことを心がけ、騎乗姿勢が崩れないように気を付けましょう。

また駈歩中に手綱を持つ手がついつい上がってしまう場合も多いです。駈歩をしている馬に対して停止の合図を出していることになり、馬が混乱する原因にもなります。

馬の動きで腰が前に押し出されるときに、拳を自分に引きつけるようにしましょう。
拳の位置は、サドルホルダーを持つ高さを意識して乗ってみて下さい。

脚による扶助

常歩と速歩は、馬が肢だけを動かしていれば継続できる歩様です。

しかし駈歩は違います。
駈歩は馬がからだ全体をしっかり使っておこなう運動なので、乗り手が馬のサポートをしないと駈歩は続きません。
さらに駈歩は、速歩でも出せるスピードを乗り手の都合で駈歩にしているものです。乗り手がサポートを続けなければ、馬は駈歩をする必要がないのです。

駈歩は脚による扶助で馬にしっかりと指示を出さないと、すぐに止まってしまいます。
駈歩を継続させるためには、タイミングよく脚による扶助が必要です。

脚を入れるタイミングは、駈歩の動きで言うと前肢が地面に着いて鞍の前橋が低くなり、鞍壺に沈み込んだタイミングで脚を入れるようにしましょう。馬からするとちょうどスピードが落ちたタイミングになります。
この時に、駆歩を継続して欲しいという意思を伝えるため脚を入れて下さい。

まとめ

いかがでしたでしょうか？

駈歩は、乗馬を始めるにあたり誰もが目標とする乗り方です。 最初は駈歩の動きについていくことが出来なかったり、せっかく駈歩の合図を出してもすぐに止まってしまってばかりで、馬に乗ることが嫌になってしまう人もいます。

駈歩を自分の意思でできるようになると、乗馬の楽しみ方が大きく広がります。
難しいと感じるかもしれませんが、今回の内容を思い出し、駈歩の継続ができるようレッスンに臨んでみて下さい。