【ダイエットにも効果的!】乗馬
乗馬は「ヨーロッパ貴族のたしなみ」「セレブの趣味」というイメージがありませんか。美しい馬に乗り、優雅に走る姿にうっとりする人も多いと思います。
しかし乗馬はオリンピックの種目にもあるように、れっきとしたスポーツです。そのため、汗をかいたり、筋肉痛になったりしますが、その結果ダイエットにもなります。
意外と知られていない、乗馬がダイエットに効果的な理由について説明します。
乗馬は全身運動
乗馬は見ているだけだと、「動くのは馬で乗っている人間はただ乗っているだけ」というイメージを持つ人もいると思います。しかし実際に馬に乗ってみると、馬の揺れの大きさにびっくりしたり、バランスをとることに夢中になったりします。そして、乗馬を始めたばかりの人は筋肉痛になる人も多いのではないでしょうか。しかも筋肉痛になる箇所は、腕や足だけでなく、普段あまり筋肉痛にならない箇所であったりします。
実は乗馬は、馬の背中にただ乗っているだけでなく、バランスをとるために全身を使う運動なのです。
消費カロリーが高い理由
乗馬が「全身使う運動」、「オリンピック種目にもあるスポーツ」といわれても、汗だくになるサッカーやランニングほど運動量はなく、消費カロリーも期待できないのではないかと考える人も多いと思います。
しかし、乗馬は意外にも消費カロリーが高いのです。気になる消費カロリーを他のスポーツと比べてみましょう。
例えばある女性が10分間ウォーキングした場合、消費カロリーが29kcalだったのに対して、サイクリングは28kcal、ゴルフは26kcalになります。あまり大きな差はありません。一方、運動量が多いと感じるエアロビクスは32kcalになります。そして、乗馬はエアロビクスより高い35kcalになります。
では、なぜ乗馬は消費カロリーが高いのか。その理由について説明します。
有酸素運動
運動には有酸素運動と無酸素運動に分かれますが、有酸素運動は、軽~中度の負荷を継続してかける運動で、乗馬やウォーキング・ジョギング・サイクリング・エアロビクス・スキーなどがあげられます。反対に無酸素運動は、短い時間に大きな力を発揮する強度の高い運動を指し、筋トレ・短距離走・ウエイトリフティングなどがあげられます。
有酸素運動は、ある程度の時間を持続して運動することによって、脂肪をエネルギー源として消費します。そのため、消費カロリーが高くなるのです。
ではいつから脂肪が消費されていくのか。一般的に有酸素運動は20分を超えたあたりから脂肪は燃焼し始めると言われています。
乗馬のレッスンはほとんどの場合、1回40〜50分なので、脂肪の燃焼が始まってからもしばらく燃焼を続けます。乗馬のレッスンは有酸素運動には最適の長さになります。
しかし、運動というと運動強度も気になりませんか。
運動強度はMets(メッツ)という単位で表すことができます。そして厚生労働省によれば、乗馬の運動強度は5.5メッツ、馬のお手入れや乗る準備は4.5メッツとなっています。
参考に他のスポーツと比べてみると、バドミントンやゴルフが4.5メッツ、野球やソフトボールが5.0メッツ、自転車エルゴメーター:100ワットが5.5メッツです。
これを見ると乗馬はスポーツで、ただ乗っているだけではないことが分かるのではないでしょうか。
体幹
乗馬は安定した姿勢を保つため、肩・背筋・腹筋・腰の体幹が鍛えられます。体幹はインナーマッスルともいわれ、内臓や骨盤、そのほか様々な骨や関節を、正しい位置に戻しキープする力があります。
もし体幹が鍛えられていないと、内臓を正しい位置でキープすることが出来ず、内臓の位置がズレてしまうのです。その分お腹がぽっこり出てしまったり、便秘になってしまったりすることがあります。そうすると見た目や体調にも悪影響が出てきてしまうのです。
しかも体幹は大きな筋肉なので鍛えられると基礎代謝も上がり、太りにくい体を作ることが可能になります。
下半身痩せにも最適
乗馬は両足を使って馬体を挟み込むような形をとるので、大腿筋や大臀筋(お尻)のインナーマッスル、ふくらはぎが継続的に刺激を受けます。 そうすることで、その部分の筋肉が鍛えられ、引き締まった下半身を手に入れることができます。
また人間の筋肉量は、上半身に比べて下半身の方がはるかに多く、中でも太ももは大きな筋肉がある部位です。
ここの筋肉を鍛えることで、基礎代謝が上がり、運動をしていない時間に同じことをしていても消費カロリーが上がるのです。
ダイエット以外の嬉しい効果
ダイエットに効果的な乗馬は、実はダイエット以外にも嬉しい効果が期待できます。しかもその効果は一つだけではありません。ダイエット以外にも期待できる嬉しい効果をいくつか紹介します。
姿勢がよくなる
乗馬の正しい姿勢とは、横からみたときに頭・お尻・踵が一直線上になっている状態です。乗馬のレッスンを受け始めると、「頭の上から一本の糸でつられているイメージで」と表現されることもあります。
最初は難しく感じるかも知れません。なぜならその姿勢を維持するためには、腹筋や背筋、肩甲骨周りの筋肉がポイントになるからです。しかし、乗馬を継続することで腹筋や背筋が鍛えられ正しい姿勢、美しい姿勢で騎乗できるようになります。
しかもその姿勢は騎乗中だけでなく、日常生活でも維持することが可能です。普段から姿勢がよくなることできれいなボディラインが作れます。
内臓が正しい位置で安定
乗馬を継続することで、腹筋や背筋などの体幹が鍛えられダイエットにつながることを説明しました。ここで体幹を鍛えることで得られるもう一つの効果について説明します。
それは内臓が正しい位置で安定することで、内臓本来のパフォーマンスが発揮でき、健康につながる点です。
もし腹筋や背筋などの体幹が弱いと、内臓を正しい位置で維持することが出来なく、下に下がってしまったり、前に出てしまうことがあります。つまり見た目もポッコリお腹になるということです。
しかし、体幹が鍛えられえていると、内臓をしっかり支えることができ、正しい位置でキープすることが可能になるのです。その結果、内臓は正しい位置で本来のパフォーマンスが発揮できるようになり、健康面でも期待できます。
癒しが得られる
アニマルセラピーとして、人間が犬や猫などと触れ合うことで心を落ち着かせたり、ストレスを軽減させたりすることが出来るといわれています。それと同様に馬も人を癒す力があります。
みなさんはホースセラピーをご存知ですか。ホースセラピーは身体と心の両方の癒しがあり、体が不自由な方や不登校や引きこもりなどの心の病、自閉症スペクトラム症など発達障がいを持たれている方にも効果的な療法です。
具体的にホースセラピーは馬に乗るだけでなく、馬のお世話をしたり、馬と触れ合うだけでも効果があります。
大きな身体に優しい目、大人しい馬と触れ合ったら、障害がある方だけでなく触れ合う人間みんなが癒されるのも納得できますよね。
まとめ
セレブなイメージが強い乗馬が、ダイエットに効果的なスポーツであることを説明しました。その理由は全身を使う有酸素運動であること、体幹が鍛えられることが挙げられます。また足をよく使うことから、下半身痩せに最適です。
しかもダイエット以外にも体幹を鍛えることで、姿勢がよくなったり、内臓が本来のパフォーマンスを発揮できたり、またかわいい馬に癒されたたりもします。
つまり乗馬は、ダイエットに効果的なスポーツであるだけでなく、心身の健康を維持することができるスポーツでもあることがいえます。