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馬術競技、強豪国はどこ?

日本人にはあまり馴染みのない馬術競技ですが、令和3年に日本で開催された東京オリンピック2020によって、馬術競技の認知度が高まりました。残念ながら、東京オリンピック馬術競技において日本人のメダル獲得はありませんでした。
オリンピックだけでなく、馬術の国際大会で優勝する国にはどのような特徴があるのか気になるところです。
今回は世界的に有名な馬術強豪国について、その強さの秘密をまとめました。

馬術競技の種目

馬術競技、強豪国はどこ?
馬術競技にといっても、複数の種目があります。国際馬術連盟(FEI:Fédération Equestre   Internationale)が正式種目として認定しているのは以下の8種目です。

・障害馬術(Jumping):競技場の中に設置された12~15個程度の障害物を、決められた順番通りにミスな    く飛越する競技。

・馬場馬術(Dressage):難しいステップを踏んだり、図形を描いて美しさと正確さを競う。

・総合馬術(Eventing):馬場馬術、障害馬術、クロスカントリーの3種目を同じ人馬でおこない、3種目の減点合計の少なさを競う。

・エンデュランス(Endurance):数十キロメートルの長距離を数時間かけて騎乗し、その走破タイムを競う。

・馬車(Driving):決められたコースを1頭から6頭の馬にひかせた馬車で走り、タイムと技量を競う。

・軽乗(Vaulting):円を描いて走る馬の背で演技をする体操競技。

・レイニング(Reining):カウボーイの騎乗スタイルから発展したウェスタン馬術競技。

・パラエクエストリアン(Para-Equestrian):肢体および視覚に障害のある選手による競技(馬場馬術・馬車)。

上記8種目のうち、日本馬術連盟(JEF:Japan Equestrian Federation)では、障害馬術、馬場馬術、総合馬術、エンデュランスの4種目を正式種目と認定しています。

さらにオリンピックでは、障害馬術、馬場馬術、総合馬術の3種目が採用されています

世界一の馬術大国は?

馬術競技、強豪国はどこ?

馬術競技が始まったのは、1900年代初頭です。当時の強豪国はスウェーデンで、全種目でメダルを独占することも度々ありました。

現在、馬術の強豪国といえば、ドイツ、フランス、イギリス、アメリカです。
オリンピック競技となっている3種目それぞれについて調べると、馬場馬術はドイツが圧倒的強さを誇っています。

障害馬術では、ドイツ、ベルギー、オランダ、フランス、アメリカ、カナダ、スウェーデン等が上位争いをしています。

総合馬術はドイツ、イギリス、フランスが強豪国ですが、オーストラリア、ニュージーランドのオセアニアが躍進しています。

上記3種目を俯瞰すると、どの競技種目においてもドイツが首位争いに加わっています。

ドイツが世界一の馬術大国であることは間違いないでしょう。

強豪国の強さの秘密

馬術競技、強豪国はどこ?

ドイツはもちろんのこと、馬術強豪国と呼ばれる国は、いずれも馬術が人気のスポーツとなっています。人間の生活に馬が普通に溶け込んでおり、子供の頃から馬に親しみ、競技に出場して技術を磨いています。

また馬術専用の馬の生産が国家的に行われている国も多く、馬術専用馬の血統が大事にされています。強豪国では、馬術専用の馬づくりが盛んな馬術文化が確立しています。

馬術強豪国として有名な国のひとつであるフランスは、馬術専用馬「セルフランセ」の原産国でもあります。血統が確立してまだ歴史が浅いため、障害の飛越能力が認められない馬は「セルフランス」として登録できません。

やはり馬づくりが馬術強豪国を生み出すと言っても過言ではありませんね。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

ドイツなどの馬術強豪国は、普段から馬と関わるという素地があり、馬の扱い方もコミュニケーション能力も日本とは大きく異なります。 日本では普段の生活に馬がおらず、馬を見ることが珍しいです。馬に乗る機会についても限られています。日本でも、もっと馬と接する機会が多くなれば乗馬愛好者も増え、馬術の向上にもつながっていくことでしょう。

最近では日本人選手がヨーロッパを拠点にトレーニングをおこなって競技に出場するようになり、馬術のレベルが上がりました。その結果、日本人選手が国際大会で優勝・入賞するようになり確実に結果を出しています。

日本でも、馬術がひとつの文化として国全体に根づく日が訪れると良いですね。

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