初めての馬術観戦ガイド!
馬術競技を観戦したことはありますか?
乗馬が趣味の皆さんの中には、興味があってもなかなか観戦する機会がないという方も多いかもしれませんね。
今回は初めて馬術競技を観戦される方へに向け、観戦マナーや観戦時のポイントについてまとめました。
開催スケジュールやチケット代金について
馬術競技会の開催スケジュールはどこで調べることができるのでしょうか?
日本馬術連盟(JEF)のホームページには、開催スケージュールを確認できるページがあります。
JEFホームページにアクセスし、『イベントカレンダー』をクリックして下さい。競技会の開催スケジュールが、競技別に色分けされて掲載されています。
チケットについては、国内の馬術大会はほぼ無料で観戦できます。国際大会の場合でも、入場料は1,000円~2,000円です。
国際大会のチケットは前売り発売をおこなうことが多く、チケットの詳細についてはJEFホームページや新聞などで3ヵ月ほど前から告知されます。
オリンピックやパラリンピックなどの大きな大会の場合は、開催の約2年前から販売が開始されます。東京オリンピック馬術競技のチケット価格は、席種や競技内容によって3,000円~16,000円でした。
参考までに、来年開催予定のパリオリンピックの馬術競技チケット価格は、50〜420ユーロです。
現在のレートで換算すると、およそ7,800円~65,000円ほどになります。
観戦のポイント
初めて観戦される方向けに、いくつかのポイントをまとめました。
①観戦前の予備知識
日本での馬術競技大会では、主に以下の3種類の競技が開催されています。
・馬場馬術競技(Dressage)
馬場馬術競技は、馬場内で選手の合図や指示によって、馬がステップを踏んだり図形を描いたりして、その演技の美しさと正確さを競う競技です。「規定演技」、「自由演技」の2種類があります。演技の項目ごとに10点満点で採点され、成績は得点率で表示されます。 選手はなるべく小さな動きで馬に合図を送ります。世界トップの人馬の演技では、ほぼ満点と言える90%を超えることもあります。
・障害馬術競技(Jumping)
障害馬術競技は、競技アリーナに設置された様々な色や形の障害物を、決められた順番で飛越する競技です。レベルによって高さや距離などが異なります。飛越の際に障害物を落下させたり、馬が飛越拒否(不従順)をおこなうことも得点に反映されます。
障害競技には、「標準競技」と「スピード&ハンディネス」の2種類があります。
「標準競技」は障害物の落下が減点となり、減点が少ない人馬が上位となります。最小減点が複数いる場合には、その中で最もタイムの速い人馬が優勝するという方法と、ジャンプオフと呼ばれる優勝決定戦を行う方法とがあります。
「スピード&ハンディネス」は落下をタイムに換算します。落下による過失をタイムに換算し、実際の走行タイムに過失タイムを加えたタイムが速い人馬が上位となります。
・総合馬術競技(Eventing または Three Day Events)
総合馬術競技は馬場馬術競技・クロスカントリー競技・障害馬術競技の3種目を同一人馬のコンビネーションで3日間をかけて行う競技で、3種目の減点合計の少ない人馬が上位となります。人馬ともにスタミナが要求される競技です。
②観戦に行く際の持ち物
競技場は屋根のついていない屋外が多いので、夏場は日焼け止めや虫除けを、冬場は防寒用のブランケットや使い捨てカイロを持参することをお勧めします。より快適に観戦できるでしょう。
雨天の場合はレインコートや、座る際にお尻に敷くビニールシートなどを持っていくと良いでしょう。
③会場に到着したら
会場に到着したら、最初にタイムテーブルと出番表を入手します。会場内の事務所やクラブハウスで入手もしくは掲示されています。最近は主催者ホームページやSNSなどに掲載されていることも多くなりました。
出番表には、出場選手名が出場順に記載されています。
タイムテーブルで、「観たい競技がいつ行われるのか」を知ることができます。また、出番表で「今走行している選手は誰なのか」がわかります。
④観戦席の確保
観戦する座席を確保しましょう。基本的にはどこに座っても問題はありませんが、関係者専用の席や立ち入り禁止区画に座ることはできません。
観戦中のマナー
競技中は、大声を出すことやフラッシュ撮影をする、馬場の周囲にある柵に手をかけたり、身を乗り出すなどの危険行為は絶対にしないで下さい。馬が驚いてしまい、事故につながる可能性があるので大変危険です。また、ゴミは会場内のゴミ箱に捨てるか、自分で持ち帰りましょう。
競技・演技の終了後は、選手の皆さんへ温かい拍手を送りましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
2024年のパリオリンピック開催が近づいてきました。
オリンピックの馬場馬術競技では、シルクハットに燕尾服、そして障害飛越競技では、上衣とネクタイの着用が義務付けられています。馬術競技の伝統と格式を実感できることでしょう。
馬術競技を観戦したことがない方は、オリンピックの馬術競技を観る前に、人馬一体の迫力の演技を是非競技場で体感して下さいね!