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乗馬を続けるモチベーションになっていること

勉強でも趣味でも、モチベーションが下がってしまうことがあります。乗馬の場合、他のスポーツと比べて上達の速度がゆっくりであることから、少しずつモチベーションが下がっていってしまうこともあるようです。では、乗馬を続けていくモチベーションになり得ることにはどんなことがあるのでしょうか。今回はモチベーションについて、掘り下げていきます。

姿勢の改善

乗馬を続けるモチベーションになっていること

昨年のパリオリンピックで銅メダルを獲得した「初老ジャパン」。初老ジャパンの皆さんの姿勢をみていると、背筋がぴんと伸びています。あの姿勢の美しさは乗馬で鍛えられた筋肉によるものが大きいはず。あんな風にぴんと背筋を伸ばした姿勢に改善したいというのが目標になっている乗馬愛好家もいます。

そうはいっても、姿勢を改善するなんて、そんな簡単にできないと思う方もいらっしゃるはず。確かに少し時間はかかるかもしれませんが、鞍数を重ねれば姿勢の改善は必ずできます。だからこそ、乗馬を続けるモチベーションになっているようです。

馬上は思ったより揺れます。違う馬ならもちろん、同じ馬でさえ一歩一歩、揺れ方が絶妙に違います。そのため、人間は無意識にバランスを取ろうとして体幹を使っているんです。さらに歩き、軽速歩、速歩、駈歩と歩様が変わった場合も揺れ方は違います。さまざまな歩様をマスターすればするほど、この体幹が鍛えられていきます。

揺れをうまく吸収するためには、その体幹を使って正しい騎乗姿勢をとる必要があります。最初のころは、自分の心臓を守ろうとする防衛本能により前傾姿勢になりがちです。しかし、この前傾姿勢は馬にとっての「ゴーサイン」になりやすいことから危険です。そのうえ、乗り手がバランスを取りづらくなる姿勢でもあることから、好ましくありません。

しかし、鞍数を重ねれば、体幹に筋肉もついて恐怖心も薄まるため、誰もが揺れをうまくさばける姿勢をとれるようになります。背筋を伸ばした方が安全に楽に乗れることを体が覚えるのです。そのため、鞍数を重ねてさえいけば、どなたでも姿勢が少しずつ改善され、地上でも姿勢を保てるようになります。姿勢の改善は乗馬愛好家にとって、とても現実的な目標なんです。

ストレス発散

乗馬を続けるモチベーションになっていること

乗馬は思っているより負荷のかかるスポーツであり、1鞍乗り終えたときにはさわやかな疲労感があります。特に普段、あまり体を動かす機会のない方やお仕事がデスクワークの方はさまざまな筋肉が固まっていることもあるようです。乗馬では、普段の生活ではあまり使わない内転筋や腰痛にも影響してくる腰回りの筋肉など大きな筋肉を動かすことができて、ほどよい疲労感を得ることができます。こうすることによって、自然にストレスが発散されます。ストレスが発散されると、日常生活に好循環が生まれまれることも。これがモチベーションとなり乗馬を続けていらっしゃる方も多くいらっしゃいます。

さらに、乗馬クラブは街から少しはなれた自然豊かな環境にあることも多く、季節の移り変わりや緑を感じられる環境でリラックス効果もあると言われています。

現代のストレス社会に生きる私たちにとって、楽しくストレス発散しながらリラックスできる機会は貴重です。

セラピー効果

乗馬を続けるモチベーションになっていること

乗馬をやっている方のなかには、馬に会うのが楽しみな方も多いのではないでしょうか。馬の癒し効果から恩恵を得ているからなのかもしれません。馬は本来、群れで暮らす動物であるため、社会性の高い動物であると言われています。群れで暮らしていくなかで、自分以外の仲間の状態や気持ちを察する能力が高まるそうで、人間の気持ちもある程度は把握しているという研究結果もあるんです。馬には共感力が備わっており、これがセラピー効果につながると言われています。

馬たちと少しずつ新しいことに挑戦していくなかで、馬とコミュニケーションをとることができるようになっていけば、さらに新しいことにチャレンジできます。馬は言葉を話せないため、チャレンジを成功させるためには、お互いを察して行動をする必要があります。このように馬と過ごしていくなかで、他人の気持ちを思いやる気持ちが芽生えたり、自分に自信を持つことができるようになったりするのです。

ヨーロッパでは、こういった心理面での効果も期待できる医療として積極的にホースセラピーが取り入れられています。言葉が分からなくても一緒に成長していける仲間がいれば、モチベーション維持にこれ以上、効果的なものはないのかもしれません。

同じ趣味を持つ仲間との交流

乗馬を続けるモチベーションになっていること

同じように馬や乗馬を愛する仲間の存在は貴重です。現時点で乗馬はメジャーなスポーツとは言いがたいため、同じスポーツを楽しんでいる仲間とのひとときはかけがえのないものであり、モチベーションの維持にも大きく影響してくるのではないでしょうか。

例えば、壁にぶつかってしまって、先生に質問をしてもよく理解できないときや精神的にしんどいときなどは、同じ道をとおった先輩として、もしくは同じ道をとおっている仲間として、参考になるアドバイスをしてくれることもあります。ときに切磋琢磨し、ときに慰め合えば、一緒に楽しく乗馬を続けていけるのではないでしょうか。

 まとめ

今年は寒さも厳しく、新年から騎乗のモチベーションがあがらない方もいらっしゃるのではないでしょうか。そんなときは無理に騎乗をしなくても、馬に会いに行ったり、乗馬仲間と話をしたりすることから始めてみませんか。無理をしたら逆効果になってしまうかもしれません。焦らずにマイペースでゆっくりと楽しんでいくのがモチベーション維持の秘訣かもしれません。

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