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【今からでも遅くない!】シニア世代からの乗馬

昔に比べて今は、元気に趣味を楽しむシニア世代が増えましたね。アクティブシニアという言葉を耳にする機会も多くなりました。
実際スポーツ庁が毎年行っている体力・運動能力調査の年代別65歳~79歳「新体力テストの合計点の年次推移」では、合計点の平均値が年々右肩上がりに。平成25年と令和5年を比較しても、たった10年間で運動能力が上がっているのは一目瞭然で、比例するように気持ちも若々しく、意欲的にチャレンジする方が増えたように感じます。

元気に生活できる事の大切さを実感する世代にとって健康は一大関心事。そして健康には適度な運動が推奨されているのはご存じの通りです。分かってはいるけれど、運動習慣がない方にとって体を動かす事は少し億劫かもしれませんね。

そこで今回は全シニア世代にお伝えしたい、今から始められるスポーツ「乗馬」についてお話します。

乗馬がシニアにおすすめの理由

【今からでも遅くない!】シニア世代からの乗馬

負荷のかかる運動を継続していくのはなかなか難しく、年齢を重ねればなおさら、無理な運動は筋肉や関節を痛めたりと逆効果になってしまうことも。その点を加味して乗馬をおすすめしたいのは、動きが激しすぎず、自分のペースで無理なくできるスポーツだからです。
2024年パリオリンピックの総合馬術団体日本代表チームの愛称が「初老ジャパン」であるように、年齢を重ねても楽しめるスポーツである事は明らかでしょう。

何故シニア世代に乗馬をすすめるのか、そのメリットを以下のように大きく2つ挙げてみました。

【身体的メリット】

馬の揺れは乗って歩いているだけでも体をほぐして歪みを整え、しなやかな関節をつくる効果があると言われています。馬に乗るだけでいつの間にか全身運動になり、筋力不足の解消に役立ちます。初心者クラスでも練習する「軽速歩(けいはやあし)」なら、ジョギングさながら心肺機能を高めたり、スタミナをつけることも可能。
また乗馬では体の軸が安定するよう正しい姿勢を保つ事が大事ですが、これにより体幹も鍛えられます。体幹を鍛えると内臓の働きがよくなったり、腰痛の予防・改善に期待が持てます。日常生活で万が一、体のバランスを崩した時でも上手に体を支えられるので、転倒を防ぐ事ができます。さらにすっきりとした立ち姿・歩き姿もキープできますよ。

【メンタル的メリット】

まず趣味を持つことで生活にハリが生まれます。せっかく時間に余裕があるのなら、退屈に過ごすよりも楽しみたいですよね。
特に動物が好きな方は馬との触れ合いで癒されますし、乗馬クラブは自然あふれる場所にあることが多く、緑豊かな中での乗馬はリラックス効果を得られるでしょう。馬に乗る事に集中すれば雑念を忘れて、気持ちのリセットに繋がります。
ホースセラピーというリハビリがあるほど、馬との触れ合いやコミュニケーションは安らぎを得られるのです。

乗馬を始めるためのステップ

【今からでも遅くない!】シニア世代からの乗馬

乗馬に興味を持って頂けたら第一段階はクリア。第二段階では、ほとんどの乗馬クラブが行っている「体験乗馬」に申し込み、実際に馬に乗ってみる事をおすすめします。その為に予備知識があると安心だと思いますので、乗馬を始めるにあたって知っておくといい事をまとめてみました。
誰もが最初は未経験者からの出発です。体験乗馬で来られる方も経験者より未経験者が多く、乗馬クラブの方も案内や対応に慣れていますのでご安心を。そして一緒に乗馬を楽しむ仲間として歓迎してくれるはずです。

体験乗馬に必要な準備や持ち物

・近くで体験乗馬ができる乗馬クラブを探す

実際に乗馬クラブに入会したとしても、遠いと通うのが大変になってしまいます。通い切れずに挫折してしまうのは勿体ないので、なるべく近くの乗馬クラブをみつけられるのが理想ですね。同時に体験乗馬を行っているかどうかも確認しておきましょう。
中にはシニア向けの体験乗馬や会員システム、レッスンがある乗馬クラブも。シニア世代が乗馬をしやすい環境が整えられていますので、安心して通うことができるでしょう。またそのようなクラブにはシニア世代が多くいらっしゃいますから、通いづらさは少ないと言えます。
気になるようでしたら実際に自分が通う曜日や時間帯に見学し、シニア世代がどれだけ通っているか調べておくのもひとつの手です。

・乗馬クラブまでの交通手段を調べる

電車やバスの公共交通機関、または車で通う方が多いと思います。車の方は土日祝日が満車になる可能性もあるので、駐車場の広さを事前に確認しておくといいでしょう。乗馬クラブが最寄り駅から遠い場合は送迎バスが出ていることもあるのでこちらも確かめてみてください。

・当日の持ち物
体験乗馬なら、基本的にレンタル可能。ヘルメット、ブーツ、プロテクターベスト、雨具などはクラブで用意されている事が多いです。グローブ(または軍手)は自身で用意するかもしれません。
それ以外では他のスポーツと同じように、飲み物や汗拭き用のタオルがあるといいですよ。

・当日の服装
動きやすい服装が鉄則です。長袖シャツまたはTシャツ、長ズボン、くるぶしより長い靴下、スニーカーでOK。
トップスは日焼けや虫刺されをしないよう長袖が好ましいです。ボトムスは騎乗中の摩擦ですりむかない為にロング丈で。スニーカーは脱げないものを選んでくださいね。

乗馬にかかる費用

体験乗馬は20~30分で3,500~4,500円が相場で、インストラクターによる引き馬、停止や発信の合図など乗馬の基本を体験できます。
いよいよ乗馬を始めようと思ったら、初期費用として入会金が必要です。正会員では15~20万円ほど。そして月々発生する月会費は、12,000~16,000円が相場です。平日会員、学生会員、家族会員、限定会員、自馬会員など各乗馬クラブで様々な会員システムを設定しているので、自分に合ったものを決めてくださいね。
あとは騎乗するたびに必要な騎乗料、指導してもらう為の指導料が掛かります。馬を借りるための借馬料が掛かる事もあります。その他に交通費、1日保険料、馬のおやつ代など細かな費用も忘れてはいけません。

乗馬用品の購入またはレンタル

レンタルのメリット・デメリット
(メリット)
・荷物を持ち歩く事なく、行き帰りが楽
・後片付けや手入れの必要がない
(デメリット)
・騎乗のたびにレンタル料が掛かる
・他の会員さんも使っているので古くなったり劣化したりしやすい

購入のメリット・デメリット
(メリット)
・自分好みの道具を揃えられる
・乗馬に対するモチベーションに繋がる
(デメリット)
・用具管理や持ち運びが面倒
・ものによって高価なものがある
・手入れが必要

乗馬クラブでレンタルできますが、こだわりのあるものは購入してもいいかもしれませんね。

保険の加入も!

【今からでも遅くない!】シニア世代からの乗馬

乗馬は馬と行うスポーツですので絶対安全とは言い切れません。世代を問わずあり得る事ですが、落馬などの危険もあります。多くの乗馬クラブではその日の騎乗料に合わせて保険代を徴収し、万が一に備えています。

シニア世代は若い頃に比べて体力や反射神経などの衰えは否めませんし、怪我をすれば回復にも時間がかかるでしょう。自ら怪我をしないよう注意は必要ですが、個人でも保険に入っておくと安心して乗馬を楽しめると思います。「乗馬保険」や「乗馬専用保険」という保険もありますし、乗馬にも適用されるスポーツ保険もあるので検討してみてもいいかもしれません。

まとめ

乗馬はよく敷居が高いと思われがちですが、疑問や不安を少しは払拭できたでしょうか。
運動する事を目的に馬に乗るのではなく、趣味が運動になれば一石二鳥。無理に上達を目指すことはありません。馬に乗っての全身運動をジム感覚で楽しんでみるくらいの気持ちでもいいですよ。
若い方は馬に乗る時間を作るのも一苦労ですから、時間に余裕のあるシニア世代には向いているスポーツではないでしょうか。
これから新緑が美しい季節です。乗馬を始めるにはまさにベストタイミング。一歩踏み出して乗馬ライフを楽しみましょう。

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