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【馬の皮膚炎】冬だけじゃない!梅雨や暑い日も注意が必要!「繋皸(けいくん)」について

命あるもの、けがや病気をしないで一生を過ごすことは難しいでしょう。馬がかかると言われている病気には様々な種類があります。

皆さんは馬がかかる可能性がある病気を、どれくらいの種類知っていますか?ちょうど今、梅雨や熱くなる季節に注意しなくてはいけない「繋皸」について紹介していきます。

馬の皮膚炎「繋皸(けいくん)」とは

【馬の皮膚炎】冬だけじゃない!梅雨や暑い日も注意が必要!「繋皸(けいくん)」について

「繋皸」という病気をご存じでしょうか。あまりなじみのある病気ではないと言えるでしょう。

繋皸とは馬がかかる皮膚病の一つです。繋とは馬の下肢部の一部を指します。皸とは発疹という意味です。繋皸になると馬の下肢部である繋部が、うろこ状になったり水泡ができてしまうこともあります。

繋皸は早い段階で手当をしてあげないと、腫れてしまうこともあり、歩行困難になってしまうこともあるのです。またアレルギー反応を起こすこともあります。

原因と予防法は?

【馬の皮膚炎】冬だけじゃない!梅雨や暑い日も注意が必要!「繋皸(けいくん)」について

繋皸を起こす原因は、繋部の血行障害や清潔が保たれていないことが挙げられます。特に清潔を保たれないことが原因として大きく、飼育環境が悪いと繋皸を起こしやすいといえるでしょう。繋部が汚れてしまったり汗をかいた状態で、手入れをせずに放置してしまうと汚れが皮膚についたままにすれば、皮膚が荒れ炎症となってしまいます。また良く洗っていても乾かすことを怠れば、同じように炎症してしまうことがあるようです。

予防法として挙げられるのは、何よりも清潔にするということでしょう。繋部はレッスンや運動後に汚れやすい箇所です。レッスン後は必ず手入れをするかと思いますが、繋部は特に清潔にしてください。

治療法は?

【馬の皮膚炎】冬だけじゃない!梅雨や暑い日も注意が必要!「繋皸(けいくん)」について

ここからは繋皸の治療法について解説していきましょう。

繋皸はどのくらい進行しているかによって治療法は変わってきます。軽度の場合は、患部を洗浄したのち、しっかりと乾燥させ軟膏を塗ることで直すことができます。お湯を当て発疹をふやかしてから優しくふき取るという方法をとられることもあるようですが、強くこすったり無理に取り除こうとすることは逆効果になりますので注意が必要です。

重症化すれば足が腫れたり脱毛の症状が見られるようになります。重症化した繋皸は自身で判断して治療に努めることは難しくなってきます。塗り薬では効かず、抗生物質を用いたりステロイドを用いて治療することが必要になってくるようです。

馬は自分で環境を整えることはできません。また自分で痛みや体の異変に気づき声を上げることはできません。馬の変化をよく観察するようにしましょう。そして何よりも治療が必要になる前に気が付くこと、清潔な環境を保ち飼育することが大切といえるでしょう。

梅雨や暑い日はここもお手入れしてあげて!

【馬の皮膚炎】冬だけじゃない!梅雨や暑い日も注意が必要!「繋皸(けいくん)」について

梅雨の時期や暑い日はほかの季節に比べ、汚れやすく汗をかきやすい時期になります。乗馬クラブでも丸洗いをしている姿を見かけます。ここでは梅雨や暑い日にお手入れしてほしい部分について紹介します.

梅雨や暑い日に手入れする場所

梅雨や暑い日に手入れをしてほしい場所、それは蒸れやすい場所です。馬の体で蒸れやすい場所とは、「たてがみの生え際」「尻尾の付け根」があげられます。

髪が肌に触れている部分に熱がこもり不快感を感じることはありませんか?馬も同じで、たてがみや尻尾に触れた肌を不快に感じることがあります。汗で蒸れているからという理由の他に、蒸れてべたべたしている所に、飼育環境にある干し草や砂埃がついてしまい汚れが溜まるということが不快感に繋がっています。

この汚れによる不快感は次第に馬のストレスとなりますので、梅雨や暑い日は特に拭いたり洗ったりして清潔にしてあげなければなりません。

手入れ方法

体全体に水をかけブラシを使ってマッサージをしながら洗い流していきます。気温が高ければすぐに乾くだろうと、濡れた体をそのままにはせず汗こきなどを使って水けをきり、その後タオルを使い水気をふき取り乾燥させます。

特に足の関節などくぼみがある箇所は水が溜まりやすく、注意しなければ乾燥しないままになってしまいます。これは繋皸につながってしまいかねないので、必ず確認してください。

またたてがみや尻尾に隠れた肌もブラシを使ってマッサージをするようにしっかり洗います。同じく濡れたままにはしないように注意してください。

お手入れPOINT
  • たてがみの生え際、尻尾の付け根もブラシなどでしっかり洗ってあげてよく乾燥してあげてね!
  • 洗い流したあと汗こき・タオルなどで水分を拭き取りましょう。
  • 特に、足の関節などの窪みをよくふいてあげましょう。
体調を考えて、ご褒美を上げてくださいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

馬は自分のケガや病気について声を上げることはできません。また不快に感じていても自分で解消することは難しいのです。

梅雨や暑い日は汗をかき蒸れることで、思った以上に汚れていきます。清潔を保ち病気を予防するという意味でも、馬が心地よく生活するためにも、しっかりと汗や汚れを洗い流してあげましょう。

また今回紹介した繋皸は清潔さを保つことが大切になってきます。そして繋皸担ってしまったとしても軽度の状態であれば短期間で直すこともできるでしょう。常に馬を観察することを頭に入れておきましょう。

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