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【馬の準備運動】フラットワーク

馬に乗る際に、フラットワークをおこなっていますか?
フラットワークは、普段のレッスンでもしっかりおこなう必要があります。
今回は、フラットワークの必要性や注意点についてまとめました。

フラットワークとは

【馬の準備運動】フラットワーク
フラットワークとはレッスン前の準備運動のことです。
本格的な運動をおこなう前に馬場内を自由に走りながら、扶助に対する反応をひとつひとつ確認していきます。馬体をほぐし、馬の身体の使い方の質や運動へのモチベーションを高めていくためのトレーニングなので、平地での運動という意味で 「フラットワーク」と呼びます。

フラットワークをしっかりおこなわない場合、本格的な乗り運動の際に馬の持つ能力を十分に発揮できないこともあります。フラットワークは、出来るだけ質の良い運動させることを心がけます。

フラットワークの必要性

【馬の準備運動】フラットワーク
フラットワークは馬と人との信頼関係はもちろんの事、運動中に馬がバランスを崩さないための約束事を確認するという準備段階としての運動です。

精神的に緊張しやすい馬や、休み明けでテンションが上がっている馬が、必要以上に力が入った状態で強い運動をしてしまうと身体を傷めてしまう危険性があります。

「フラットワーク」をおこなう際には、馬の身体を物理的に温める「暖機運転」や準備体操のような意味合いもありますが、馬の動きの質に着目して行うことを心がけて下さい。馬が良い動きを思い出すことができるようなメニューを考えると良いでしょう。

フラットワークにかける時間

【馬の準備運動】フラットワーク
馬の集中力が持続する時間は、1時間程度と言われています。フラットワークに長い時間をかけてしまうと馬は準備段階で疲れてしまったり飽きてしまって、かえってトレーニング効果が低下してしまいます。
そのため、できるだけ短い時間でより高い効果を得られるよう、事前に運動の内容や順番を考えておくと良いでしょう。

馬が途中で嫌にならないために、全ての扶助をなるべく短く軽い力でおこないます。また馬が譲ったらすぐに楽にさせて、馬の「気づき」を促します。

特に競技会の前は、本番前に疲れてしまわないよう、長くてもフラットワークは30分以内で済ませましょう。

注意点

【馬の準備運動】フラットワーク
上記でも説明しましたが、フラットワークの一番の注意点は馬を動かし過ぎないことです。
あくまでもフラットワークは馬のための準備体操です。
にもかかわらず何時間も練習させてしまうと、競技会であれば本番前に疲れてしまい、集中力も散漫になってしまいます。

馬の調子が良い場合は、馬とのコンタクトを取りながら集中力を切らさないように常歩でしっかり歩かせて下さい。調子が良いからと言って無駄な運動をしてしまうと、パフォーマンスが落ちてしまうこともありますので注意しましょう。
逆に、調子が悪いときに長時間運動することは馬にストレスとなるため控えて下さい。
調子が悪い中でもできる練習をおこない、モチベーションを高めることを優先しましょう。

フラットワークでは

・扶助に対して元気良く歩ける
・ハミに対して顎や首、背中に緊張感がない
・肩甲骨や後肢の可動域が大きく滑らかに動く
・ハミにのめらず軽いバランスで停止や下方移行ができる
・駈歩発進や継続が楽に出来るようになる

といったことをチェックします。

さらにフラットワークを追加するのであれば、側対扶助や脚の単独扶助に対して肩や腰を横方向に転移でき、滑らかな動きができることや、旋回や斜め横歩などが楽にできることを目的として、運動をおこなってみて下さい。

上記の運動を行いつつ、動きの質を高めていくようにしていくと良いでしょう。

フラットワークの途中や最後に是非おこなって欲しい運動に、自由常歩があります。自由常歩は馬をリラックスさせるだけでなく、仕上がり具合を見るための運動としておすすめです。
練習後の常歩の動きは、馬が気持ち良く動けていたかの指標になります。

まとめ

【馬の準備運動】フラットワーク
いかがでしたでしょうか?

今回はフラットワークについてまとめてみました。
フラットワークはレッスンではないので、長時間おこなうことは禁物です
あくまでも馬の動きやコンディションを確認する程度に留めておき、多くを望み過ぎないようにしましょう。

普段のレッスンの途中や終わりの自由常歩も、長い手綱にしてもコンタクトを保てるようにして、馬に身体を進展させて大きな歩幅で歩かせるような感じで行ってみると、乗り手にとっても効果的な練習になります。

練習後の常歩の動きを、馬が気持ち良く動けていたかどうかの指標と考えれば、レッスンでの乗り方も変わってくるかもしれませんね。

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