【おすすめ】騎乗前にやっておくこと!
乗馬のレッスンというと、どうしても「馬に乗ってからのことにばかり集中してしまう」という方も多いのではないでしょうか?今回は、より良いレッスンのために行う「騎乗前の準備」として、おすすめしたい4つのポイントについて解説します。
道具のお手入れ
道具のお手入れは騎乗後に行うことが多いですが、騎乗前にも道具の確認を行いましょう。特に、馬具に関しては乗馬クラブが所有しているものを複数のメンバーが共有している場合も多いため「前回お手入れをしたのは自分ではない」ということもあるはずです。
そのため、傷んでいる部分・汚れている部分がないかなどをあらためて確認をしていきます。必要に応じてお手入れをしてから使用すると、より快適にレッスンできるはずですよ。
もちろん、自前のキュロット・グローブ・ヘルメット・鞭などに関しても自宅でお手入れをして、劣化・摩耗がみられたら買い替えなども検討しましょう。また、エアバッグプロテクターを利用している方は必要に応じてボンベの交換・定期的なメンテナンスをすることも重要です。
準備運動
騎乗前には、道具だけでなく自分自身の準備も大切です。乗馬クラブでは準備運動の指示がないことも多いかもしれませんが、短い時間でも良いので自分でストレッチをしてみましょう。ここから、具体的なストレッチの方法と効果について解説します。
肩・股関節の運動
騎乗前の準備運動としては、肩や股関節のストレッチがおすすめです。乗馬ではあまり肩を動かすイメージがないかもしれませんが、肩の筋肉や関節を動かしておくことで手綱を通した柔軟な扶助が出しやすくなります。
② 左右の腕を真横まで開く
③ ②と同時に肩甲骨どうしを寄せる
④ 両腕を①の位置に戻す
⑤ 両腕を伸ばしたまま頭の上まで上げる
⑥ 内側に向いている手のひらを外に向ける
⑦ ⑥と同時に肩甲骨どうしを寄せる
また、自由に脚扶助を出すためには股関節の柔軟性が重要です。柔軟性を上げるためには自宅で継続的に柔軟運動をすることが効果的ですが、騎乗前には下記のような準備運動もしてみましょう。
② 四股を踏むようにまっすぐ腰を落とす
③ 膝が90°になったあたりで手を膝に置く
④ ③の状態のまま弾むように腰を上下に動かす
加えて、騎乗後に「ここが特に疲れたな」と感じる部位は人それぞれです。騎乗中に力みすぎないことを意識するほか、疲労感が出やすい部位は騎乗前にも動かしておくと良いでしょう。
準備運動の効果
準備運動の主な効果は、関節や筋肉をほぐして動きやすくすることです。関節や筋肉がほぐれると、運動のパフォーマンスが向上するだけでなくケガの予防にもなるでしょう。また、筋肉を動かすことで体温・心拍数が上がり、筋肉や関節だけでなく循環器や身体全体が運動する態勢になります。
前回の反省点と今回の目標の確認
道具と身体の準備ができたら、あとは「今日の目標」を意識してから騎乗することが上達への近道です。では、目標はどのように決めていけばよいのでしょうか?
前回のレッスンを思い出す
乗馬を習っている方の多くは平日の夜・休日の昼など決まった曜日に通っている方が多いでしょう。そのため、どうしても前回のレッスンから次のレッスンまで時間が空いてしまいがちです。
このようなときに、前回の練習内容・うまくできなかったこと・うまくできたポイントなどを思い出すことで、当日の目標を立てやすくなります。思い出す手掛かりにするため、メモ程度でも良いので毎回練習内容や気になった点、発見したことなどを書き留めておくのも良いかもしれません。
今日の目標を設定する
前回の反省点・うまくいった点などをもとに「前回できなかったことを克服する」「ほかの動作が入ってもうまくできるようにする」など目標を設定していきましょう。
同じ内容の練習をしても、やはり目標を意識して練習すると上達しやすくなります。目標としているポイントが練習しやすいように、その日の目標・重点的に練習したい部分をインストラクターに伝えておくと効率的にレッスンを進められるはずです。
その他
騎乗前には、その日に騎乗する馬とのコミュニケーションを取ることも大切です。運動前のブラッシングや馬装のあいだも、馬に話しかける・様子を観察するなど、馬が穏やかな気持ちでレッスンに向かえるように接しましょう。
もし、観察していて「何か気にしているみたい」「いつもと違うところがある」と感じたら、分かる範囲で原因を解決したり厩舎のスタッフに相談したりといった対策をおすすめします。
馬にリラックスしてもらうためには、低めの落ち着いた声で話しかけたり、お手入れ道具を持っていないほうの手で馬体に触れたりしながら手入れを行うと良いとされています。
また、近づくときや新しい作業を始めるときは「今からこの人がお世話をするよ」「今からこんな道具を使うよ」と馬が確認する時間を取ることも大切です。
馬に確認してもらうときは、馬が見やすいように斜め前方に立つ、臭いを嗅げるように鼻の近くの低い位置に手を差し出すなど、人間のほうで確認しやすいように動いてみましょう。
まとめ
生徒の多い乗馬クラブや学校の馬術部では「厩舎に着くと、慌ただしく厩務と馬装…」という状況も多いかもしれません。しかし、騎乗前の準備を意識することでレッスンはより効果的&快適になるはずです。みなさんも、今回の記事で紹介した4つのポイントを参考に、ぜひ騎乗前の準備をしてみてはいかがでしょうか?