【大切なアイテムの一つ】乗馬用グローブの選び方
馬とコミュニケーションをとる時に、とても重要な拳。譲ったり控えたり、手綱とハミを介して、馬の口に繊細な指示を与えます。手綱が滑ってしまうと、指示を出すどころか馬を混乱させてしまうかもしれません。
手にフィットし、手綱を滑らせずに握ることができる乗馬用グローブはとても大切な道具の一つ。
今回は乗馬用グローブの特徴や選び方についてご説明します。
なぜ乗馬をするときにグローブが必要なの?
手綱が滑らないようにするため
手綱は馬の頚など体に接するため、馬の汗や汚れが付くことも。人が手に汗をかく場合もあり、そうなるとさらに滑りやすくなってしまいます。
馬に乗っていて、ある程度の力で拳を控える、または置いておくことが必要になった場面で、手綱が滑ってしまったらとても困りますよね。
特にグリップ力の強い乗馬用グローブには、手綱を滑らないようにする効果があります。
人の手を怪我から守るため
馬が急にハミを引っ張ったときや、つまづいたときに、思いもよらぬ速さと強さで手綱が前方に引かれることがあります。
そんなときに素手で手綱を持っていると、手の皮膚が擦りむけてしまったり、ひどい場合は火傷のような状態になってしまうことも。
グローブをしているだけで、手指の怪我を防ぐことができます。
乗馬用グローブと普通の手袋や軍手との違い
普通の手袋は防寒の目的やファッションアイテム、日焼け対策などの目的で使われ、素材はニットなど様々。
軍手は作業をするときに手を保護する目的で使われることが多く、素材は白く丈夫な木綿。一般的なものは7ゲージの編み目で、手を保護するため厚みがあります。左右の区別なく使うことができ、細かいサイズは設定されていません。手のひらにゴム製の滑り止めがついているものもあります。
それに対し、乗馬用グローブには以下のような特徴があります。
乗馬に特化し、手綱で負荷がかかる場所が補強されている
今、手綱を手に持っていると想像してみてください。手のどの部分に負荷がかかると思いますか?
答えは2箇所です。
・親指の腹と人差し指の親指側
・薬指と小指の間
乗馬用グローブは、この2箇所を中心に負荷がかかる場所が補強されています。
手綱が滑らないようグリップ力が高い
手綱に触れる手の平側にシリコンなどグリップ力が強い素材を使用し、滑り止め加工を施しているものが多いです。
手にフィットし、ずれにくい
軍手にはゴムなどで滑り止め加工がされているものもありますが、素材が木綿で厚みがあり、伸縮性に乏しいため手にフィットしません。そのため、手綱を繊細に操作するのは難しいです。
乗馬用グローブは伸縮性と耐久性のある素材などで作られているものが多く、さらに手首のベルトを調節して手にピッタリとフィットさせることができます。
通気性が良く蒸れにくい
オールシーズン行う乗馬。暑い日や湿度が高い日に運動すると、手が蒸れてしまうこともありますよね。乗馬用グローブの中には通気性に考慮した素材を使っているものもあり、蒸れにくく快適に乗馬することができます。
素材の種類とそれぞれの特徴
コットンやポリエステル
比較的お求めやすい価格のものが多く、洗濯ができるためお手入れが楽です。
伸縮性があるため手にぴったりフィットしますが、耐久性は他の素材に比べると低いものも。
合成皮革
革製のものよりは安価なものが多く、洗濯可能なものがほとんどです。
柔らかくて使いやすいですが、革製のものと比べると耐久性は劣ることも。
革製
使い始めは少し硬く、ゴワゴワした感触がありますが、使用して適切なお手入れを行うと手に馴染み、耐久性に優れています。
濡れると傷んでしまうので、雨が降った場合や汗をかいた場合は、水分や汚れを拭い、革用クリーナーや保湿クリームでお手入れしましょう。乾かすときには陰干しします。
単一の素材のものもありますが、手のひらは革、手の甲はコットンとそれぞれの長所を活かすように素材を組み合わせたものもあります。
濡れた場合のグリップ感、メンテナンスのしやすさ、蒸れずに快適に使えることなど、どこに重点を置くか考えて、お好みの素材を選んでくださいね。
グローブを選ぶときの採寸方法
グローブは実際に試着するのが一番ですが、通信販売など試着ができない場合もありますよね。
商品にもよりますが、以下の3箇所のサイズが示されているものもあります。
巻尺などで採寸して自分のサイズをメモしておきましょう。
なお、乗馬用グローブに限らず、乗馬用のアイテムを自宅で試着することができ、サイズが合わない場合は交換できる便利なサービスもあります。送料や返品は無料ですので、詳しくはこちらのサイト、ジョッパーズ「おうちで試着」をご確認ください。
拳周り
親指を除いた手のひらの周囲。人差し指側の親指付け根のところを水平に測りましょう。
中指長
中指の付け根から先端までの長さです。
全長
手首から中指の先端までの長さです。
まとめ
乗馬用グローブは、安全に乗馬を楽しむためにはとても大切なアイテムの一つ。
使い心地の好みは人それぞれですので、ご自分で「これ!」というものを見つけてください。
なお、競技会に参加する場合は規定に定められていることもありますので事前に確認し、練習で使い慣れたものを使用することをお勧めします。