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乗馬が「生涯スポーツ」と言われる理由

乗馬は一生のスポーツだと言われています。大人になってから始めた愛好家もかなり多いのではないでしょうか。この記事では、老若男女をひきつけてやまない乗馬が「生涯スポーツ」と言われる理由を探ります。

年齢を問わず始められる

乗馬が「生涯スポーツ」と言われる理由

乗馬では老若男女が入り混じった部班を組んでレッスンを受けることがよくあります。筆者は以前、日本軍で馬をお世話していたという紳士とご一緒したことがありました。また、あるときは地元の高校に通っている馬術部所属の学生たちと一緒に部班を組み、レッスンを受けました。

自分の意思を馬に伝えて、馬に動いてもらうというスポーツの特性から、男女や年齢に関係なく、みんな一緒に楽しめるのが乗馬の醍醐味だと言えます。

例えば、昨今、人気のあるサッカーでは、高校生と中年、高齢者の男女が、同じレッスンを受けたり、同じチームで公式の試合をすることは、あまりないのではないでしょうか。様々な年代の方と同じ課題や楽しみを共有できる乗馬のようなスポーツは珍しいのかもしれません。実際に乗馬クラブに通っている親子も多くいらっしゃいます。

体力や運動能力に関係なく続けられる

乗馬が「生涯スポーツ」と言われる理由

乗馬は見ているより、負荷の高い運動なので、最低限の体力は必要です。しかし、鞍数を重ねるうちに徐々に体力もついてきます。最初から無理しなければ、全く心配はいりません。

また、乗馬は運動能力ではなく、経験値がものを言うスポーツだと言われています。馬術競技でも運動能力の高い若い選手はもちろんですが、経験を積んだベテランライダーも多く活躍しています。

馬場馬術の法華津寛選手は2012年のロンドンオリンピックに日本選手最高齢の71歳で出場しています。法華津選手は障害飛越の選手として1964年の東京オリンピックにも23歳のときに出場しており、まさに生涯スポーツを実践している選手です。

乗馬は生き物である馬を相手にするスポーツであることから、自分の技術があがればいいというものではありません。パートナーである馬の体調や気分を上手くコントロールしながら、一緒に課題を乗り越えていく必要があります。

そのため、経験すればするほど、引き出しが増えますが、その分、自分の課題も見えてくるスポーツです。その課題を解決するには多くの場合、体力や運動能力はあまり関係なく、経験に基づいた対処が重要になってきます。これが乗馬の難しいところであり、多くの愛好家がその魅力から抜けられなくなっていく理由でもあります。

人馬一体で自然の中で楽しめる

乗馬が「生涯スポーツ」と言われる理由

馬の体調や気分によって、乗り手が馬とコミュニケーションをとりながら、少しずつ指示を変えたり、アプローチを変えたりして、馬の気持ちを前向きにしていかなくてはなりません。すぐに前向きになってくれたり、乗り手を試すように少し遊んでみたり、いろんなタイプの馬がいます。しかし、コミュニケーションを取り続けながら、以前はできなかったことをできるようになったときの人馬の一体感はほかのスポーツでも、なかなか経験できないものです。言葉を話せない動物と体全体で一所懸命にコミュニケーションをとり、それに馬が応えてくれたときの喜びは格別です。

さらにその一体感をクラブのロケーションが盛り上げてくれます。馬を飼育するためには、広い土地が必要です。そのため、都市部から少し離れた自然が豊かな場所に位置しているクラブが多いでしょう。その自然豊かな環境の助けもあり、人馬一体の動きが出来たときには心身のデトックスとリラックスを一気に体感できます。この解放感は言葉にしがたいほどで、乗馬愛好家の特権です。

ライセンス制度がある

乗馬が「生涯スポーツ」と言われる理由

ときには、馬とのコミュニケーションが上手くいかず、落ち込んでしまうときもあります。何がよくなかったのか、真面目な方ほど考えすぎてしまい、乗馬クラブから足が遠のいてしまうこともあるのかもしれません。

また、乗馬の場合、競技会に出場しない限りは目に見えやすい成果は得づらいかもしれません。そのため、モチベーションをコントロールするのに一苦労されている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そんな方におすすめなのが、ライセンス取得です。ライセンス取得を決めたら、次の試験日までに何をできるようにならなくてはいけないのか、はっきりします。目に見える目標を設定しやすく、モチベーションの維持にも最適です。

合格すれば、顔写真入りの証明書が発行され、別のクラブで騎乗する際の技量の目安にもなります。上級ライセンスを取得できれば、日本馬術連盟認定の競技会に出場する資格を得ることも可能です。そして何より、技量や上達がライセンスとして形になるので、乗り手としての自信にもつながっていくでしょう。

まとめ

乗馬で重要なのは経験であるため、運動神経や運動能力はほかのスポーツほど求められません。馬とのコミュニケーションは奥深いものがあり、いつから始めても、長く飽きることなく続けられるスポーツです。興味のある方や馬の好きな方には是非1度、体験していただきたいです

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