乗馬メディア EQUIA エクイア

メインビジュアル

【子供のためのライセンス】ポニーライダー技能検定に挑戦しよう

子供の習い事としても魅力的な乗馬。しかし、小さな子が大きな馬に乗ることに不安や恐怖を感じることもあります。そんな子はポニーから始めてみてはいかがでしょうか。
ポニーというとかわいい感じで習い事とはちょっと違うと感じるかもしれませんが、乗馬技能検定があるように、ポニーライダー技能検定があります。
ポニーライダー技能検定取得を目指しスキルアップしているうちに、ポニーを通して馬への恐怖心も消え、馬へスムーズに移行できるメリットもあります。
今回はお子様だから挑戦できるポニーライダー技能検定について解説します。

ポニーライダー技能検定とは?

子供の乗馬体験

ポニーライダー技能検定は、乗馬技能検定と同じ公益社団法人全国乗馬倶楽部振興協会が認定する乗馬指導者が審査する検定です。
全国乗馬倶楽部振興協会が「子供達が目標をもってポニーとふれあいながら心豊かに乗馬を楽しみ、心身の向上や馬の魅力・馬に対する理解を高めること」を目的としていることもあり、子供達はポニーとふれあいながら心身を高めていくことができます。
子供でも親しみやすい、概ね147㎝以下の馬を使用し、馬の取扱い・厩舎作業・騎乗が審査されます。級は5級から1級まで分かれており、各級の認定試験に合格すると各級ごとに色が違うオリジナルのバッジがもらえます。
そして1級に合格するころには、1人で頭絡や鞍のメンテナンス、馬装や馬の手入れ、駆け足発進ができるようになります。

5級から1級までの内容

【子供のためのライセンス】ポニーライダー技能検定に挑戦しよう

最初は馬に触ったことがない子が、級をあげていくうちに少しずつ出来ることが増えていきます。
それには騎乗のスキルはもちろんですが、馬と触れ合い、仲良くなり、信頼関係を築いていくことも大切です。
各級、取扱技能・厩舎作業技能・騎乗技能の観点から審査されます。ここから具体的に各級の審査内容を解説します。
なお、級の後ろに記載している色は、合格したときにもらえるバッジの色を示しています。

5級:グリーン

5級の取扱技能の審査項目は、馬に触ることができる・人参を与えることができる・ブラシ掛けができる・蹄の手入れができる・手入れ道具をそろえたり、片付けたりすることができる・馬を曳くことができる、です。
そして厩舎作業技能の審査項目は、掃き掃除ができる・馬房掃除の道具の場所や使い方がわかる・馬房掃除ができる、です。
これらをみると難しそうに感じますが、5級はまだ「一人でできる」ことは要求されていません。すべて「補助可」になっています。
騎乗技能の審査項目は、常歩で一定時間乗っていられる、ですが「補助可」となっていますので、お子様がやる気になってきたら挑戦しやすいハードルです。

4級:パープル

4級の取扱技能の審査項目は、ブラシ掛けが一人でできる・蹄の手入れが一人でできる・馬を曳くことが一人でできる・馬に無口をつけ、馬房より引き出し、蹄洗場につなぐことができる(補助可)、です。
厩舎作業技能の審査項目は、掃き掃除が一人でできる・馬房掃除が一人でできる、です。
取扱技能、厩舎作業技能ともに一人でできるようになることが要求されるようになってきました。馬に無口をつけ、馬房より引き出し、蹄洗場につなぐことだけが「補助可」になっています。
そして騎乗技能の審査項目は、常歩の発進、停止ができる・常歩で左右に回転するなどの簡単な操作ができる、です。騎乗技能についてはどちらも「補助可」となっています。

3級:イエロー

【子供のためのライセンス】ポニーライダー技能検定に挑戦しよう

3級の取扱技能の審査項目は、装鞍(そうあん)ができる・装勒(そうろく)ができる、です。言葉が難しく感じられますが、装鞍とは馬に鞍を付けることです。そして勒というのはくつわのことで、この場合は馬の口の前歯と奥歯の間にある隙間に棒を通して、手綱を付けた馬具です。つまり装勒は頭絡をつけることをいいます。
このように試験項目をみると難しそうですが、どちらも「補助可」になるのでハードルは少し下がります。
厩舎作業技能の審査項目は、使用している飼料の種類がいえる・馬の飼い作りができる・馬に給餌することができる、です。こちらも、飼料の種類をいう項目以外は「補助可」になっています。
騎乗技能の審査項目は、常歩の発進、停止ができる・常歩で左右に回転するなどの簡単な操作ができる、です。こちらは4級と同じ内容ですが、「補助可」が外れています。一人で出来るように練習が必要です。

2級:レッド

2級の取扱技能の審査項目は、一人で馬房より馬を引き出し、馬装して馬場まで連れ出すことができる、頭絡の脱着時にハミを正しくはずすことができる、です。ここまでできるようになると本人も自信につながっていることでしょう。
厩舎作業技能の審査項目は、馬の飼い作りが一人でできる・馬の給餌が一人でできる・馬具の名称をいえる・頭絡、鞍のメンテナンス(分解・組立・クリーニング)ができる(補助可)、です。
頭絡はパーツが多く分解してきれいにするのは一苦労です。しかし、直接馬の肌に触れるもので汗や埃が付きやすいのもの。最初は補助をしてもらいながらもしっかり覚えることが大切です。
騎乗技能の審査項目は、騎乗前に鐙を合わせることができる・速歩の発進、速歩から停止ができる(補助可)・速歩で左右に回転するなどの簡単な操作ができる(補助可)・調馬索で軽速歩ができる、です。
3級までは審査項目に入っているのは常歩だけでしたが、2級になると速歩や軽速歩が審査項目に入ってきます。

1級:ブルー

1級はポニーライダー技能検定の最上級です。ここまでくるとお子様も自信に満ち、馬とも十分仲良くなっているでしょう。
1級の取扱技能の審査項目は、馬の扱いが全てできる(馬装・手入れ・馬具・給餌等)、です。
そして厩舎作業技能の審査項目は、厩舎作業が一通り一人でできる・頭絡、鞍のメンテナンス(分解・組立・クリーニング)が一人でできる、です。
厩舎作業と簡単にいっても順序を覚えて一人でできるようになるには、経験の積み重ねが大切です。また乗馬に欠かせない頭絡や鞍も、分解するとパーツが多く、クリーニングも組立も慣れるまで大変です。しかし、それができるようになるとさらに大きな自信にもつながるでしょう。
騎乗技能の審査項目は、一人で乗馬下馬ができ、騎乗して鐙を合わせることができる・速歩の発進、速歩から停止ができる・速歩で左右に回転するなどの簡単な操作ができる・軽速歩ができる・軽速歩~速歩(正反動)への移行ができる・駈歩発進ができる、です。
1級というだけあって、たくさんの高度な項目が並んでいますね。「大変そう」「難しそう」と思うかも知れません。しかし、これらは練習を重ねることでクリアできます。

年齢制限は?

【子供のためのライセンス】ポニーライダー技能検定に挑戦しよう

ポニーライダー技能検定が、子供達の心身の向上や馬の魅力・馬への理解を高めることが目的になっていること、また使用馬が概ね147㎝以下の馬ということから、対象者の年齢に制限があります。
具体的には、中学生以下の生徒及び児童が対象です。
年齢制限があるので、興味を持ったらまずは挑戦してみることをおすすめします。

取得までの価格や日数など

【子供のためのライセンス】ポニーライダー技能検定に挑戦しよう

ポニーライダー技能検定に興味をもっても、価格や期間がどれくらいか気になりませんか。
乗馬施設によってポニーライダー技能検定を取得するためのコースを設けているところもあるので紹介します。
例えば5級の場合は、3日間で取れるコースがほとんどです。3日間ですと、夏休みなど長期休暇はもちろん、ちょっとした連休に挑戦してみることも可能です。
価格は検定料3,300円込みで15,000~20,000円が相場になっています。

まとめ

【子供のためのライセンス】ポニーライダー技能検定に挑戦しよう

乗馬は心身共に健康になれるスポーツです。しかし、小さい子は大きい馬に恐怖を感じたり、馬をコントロールするほど体力がなかったりします。
そんな小さな子でも挑戦できるのがポニー。ポニーと触れ合うことで心身の向上につながりますが、検定があることで目標ができ、モチベーションにも繋がります。
年齢制限がある、子供のためのポニーライダー技能検定試験は馬に触ったことがない子も、ポニーと触れ合うことからスタートできますよ。

新着記事