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乗馬に筋肉は必要?

乗馬に筋肉は必要?

「乗馬を始めてみたいけれど、体力や筋力に自信がない」そんな不安を抱えていませんか?
実は、乗馬は最初からハードな筋力トレーニングが必要なスポーツではありません。馬の動きに合わせるバランス感覚が何より大切であり、騎乗を繰り返すことで自然と必要な筋肉が鍛えられていくものです。

今回は乗馬に必要な筋肉の役割と、レベルアップに向けた考え方を解説します。

腰を安定させるための筋肉

乗馬に筋肉は必要?

乗馬において最も重要なのは、揺れる馬の上で重心を保ち、安定した姿勢(騎座)を維持することです。
このとき、腰回りをしっかりと支えるインナーマッスルが鍵となります。特に「腹横筋」や「多裂筋」といった深層部の筋肉は、姿勢の維持や腰痛予防に大きく貢献します。
腹横筋は胴体をぐるりと囲む「天然のコルセット」のような役割を果たし、多裂筋は背骨一つひとつを支えて姿勢の微細な崩れを瞬時に補正します。初心者の方が馬に揺られる際、無意識のうちに体幹を使ってバランスを取ろうとすることで、これらのインナーマッスルには自然と刺激が入ります。

また、背骨と大腿骨をつなぐ「大腰筋」も不可欠です。この筋肉がしっかり働くことで、上体が過度に前かがみになったり、後ろに倒れたりすることなく、馬の大きな動きに対しても腰が遅れず、スムーズに追従できるようになります。

腰を安定させるということは、力で押さえつけることではありません。むしろ、余計な緊張を解き、必要な深層筋肉だけを働かせる柔軟性が求められます。騎乗を重ねるごとに、これまで使っていなかった筋肉が目覚め、安定感が向上していく過程をぜひ楽しんでください。

骨盤を立てるための筋肉

乗馬に筋肉は必要?

馬の上で「骨盤を立てる」とは、背筋が自然に伸び、無理のない美しい騎乗姿勢を指します。
この姿勢をキープするために欠かせないのが、骨盤周りの筋肉群です。

まず注目したいのが、太ももの内側にある「内転筋」です。日常生活ではあまり意識されない筋肉ですが、乗馬では馬体を適度に挟み、脚の安定を図るために多用します。内転筋が適度に機能することで、骨盤が左右からしっかりと支えられ、馬との一体感が生まれます。

また、骨盤の底にある「骨盤底筋」も、上半身の重さを垂直に保つための土台として非常に重要です。骨盤が正しい位置にあると、呼吸が深まり、馬の動きと自身の呼吸のリズムが合致しやすくなります。

さらに、骨盤を安定させる際には、お尻の大きな筋肉である「大殿筋」や、太ももの付け根の筋肉も連携しています。これらの筋肉がバランスよく機能することで、骨盤が前傾しすぎたり後傾しすぎたりするのを防ぎます。

最初は坐骨を鞍に均等に当てる感覚を掴むのが難しいかもしれませんが、インストラクターの指導のもとで正しい姿勢を意識して練習することで、骨盤周りの筋肉は着実に強化されていきます。これらは日常生活の姿勢改善にも直結し、しなやかな身のこなしへと繋がります。

目指す乗馬レベルに合った筋肉

乗馬に筋肉は必要?

乗馬を始めたばかりの段階では、過度な筋力は必要ありません。まずはラジオ体操をしっかり行える程度の基礎体力があれば十分です。初期段階では、筋肉を鍛えることよりも馬の心地よいリズムに体を委ね、バランス感覚を養うことが最優先されます。筋肉をつけようと力んでしまうと、かえって馬を緊張させ、動きが硬くなってしまうこともあります。

技術が向上し、3級程度の経路走行や、より高度な運動(馬を収縮させたり、複雑な扶助を求めたりする段階)を目指すようになると、それに応じた筋力や体の使い方が必要になってきます。

例えば、馬に細かい合図(扶助)を送るための脚のコントロール力や、駆歩(かけあし)などのダイナミックな動きに耐えるための体幹の強さなどです。
ステップアップの過程で「もっとこう動かしたい」という意欲が芽生えたときこそ、特定の筋肉を意識したトレーニングを取り入れるべきタイミングです。無理に筋トレをする必要はありません。

まずは今のレベルで心地よく騎乗することを楽しみ、上達に合わせて自然に身につく筋力を信じて、長く乗馬と向き合っていくのが上達への近道です。馬との対話を深めるうちに、自然とライダーとしての身体が作られていく喜びを感じてください。

まとめ

乗馬に筋肉は必要?

乗馬は、力で馬をねじ伏せるスポーツではありません。初めは誰でも筋肉痛になりますが、それは全身の筋肉が正しく使われている証拠です。体幹や骨盤周りの筋肉は、騎乗を繰り返すことで自然と鍛えられていきます。

まずはバランス感覚を養うことを楽しむ気持ちが大切です。上達を目指す過程で、自分の体の変化を楽しみながら、馬との絆を深めていきましょう。

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