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世界の変わった競馬事情

競馬はイギリス発祥のスポーツですが、日本でも大変人気があります。
他にもアメリカやフランス、UAEなどでも競馬が盛んにおこなわれています。

ところで、世界ではどのくらいの国で競馬が開催されているのでしょうか?
今回は世界の競馬事情について、一風変わった競馬などもあわせてご紹介します。

競馬が盛んな国

世界の変わった競馬事情 現在世界中で行われている競馬ですが、競馬が盛んな国はどのくらいあるのでしょうか?

競馬が盛んな国を調べるには、「競馬国際格付け」を参考にするのが一般的です。

レースの価値観を共有するため、1981年に「世界共通基準」が設定されました。
世界共通基準が設定される前は、「G1レース」といいながらも、国によって賞金額や出走馬のレベルに違いがありました。
そこで競馬開催国に「パートⅠ、パートⅡ、パートⅢ、パートⅣ」と格付けし、同じパートのレース格付けは共通の価値であると定められました。
競馬開催国を格付けすることで、競走馬の評価方法を統一し、取引を円滑におこなうことができるようになったのです。

現在の「競馬国際格付け」に掲載されている国は、以下の通りです。

パートⅠ

パートⅠは、すべてのレースに国際グレードの格付けが適用される国々です。
パートⅠは、以下の16ヶです。
アイルランド、アメリカ合衆国、イギリス、カナダ、ドイツ、フランス、アルゼンチン、オーストラリア、チリ、ニュージーランド、ブラジル、ペルー、南アフリカ共和国、アラブ首長国連邦、日本、香港

パートⅠには、近代競馬発祥の地であるイギリスや、サラブレッド生産数世界一のアメリカなどが属しています。競馬が盛んな国々が名を連ねていますね。
日本は、2017年にパートⅠに認定されました。

パートⅡ

パートⅡの国では、一部のレースに国際グレードの格付けが適用されます。
インド、イタリア、ウルグアイ、韓国、シンガポール、マレーシア、ジンバブエ、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、トルコ、パナマ、プエルトリコ、ベネズエラ、マカオ
パートⅡには、在来馬の済州馬によるポニー競馬が盛んな韓国が含まれます。

パートⅢ

エクアドル、オーストリア、オランダ、カタール、ギリシャ、コロンビア、サウジアラビア、ジャマイカ、スイス、スペイン、スロバキア、チェコ、トリニダード・トバゴ、ドミニカ共和国、バーレーン、ハンガリー、ベルギー、ポーランド、メキシコ、モーリシャス、モロッコ

パートⅣ

パートⅣは、障害競走を開催する国が属します。
アイルランド、アメリカ合衆国、イギリス、イタリア、オーストラリア、スイス、チェコ、ドイツ、日本、ニュージーランド、フランス

こうやってまとめると、実に多くの国で競馬がおこなわれていることがわかりますね。

スペイン・ビーチで行う競馬

世界の変わった競馬事情
スペインのアンダルシア州コスタ・デ・ラ・ルスにある海辺の小さな町、サンルーカル・デ・バラメダでは、毎年8月に夏の恒例行事として海岸でビーチ競馬が行われます。

サンルーカル・デ・バラメダは、貴族の海水浴場として発展した町です。辛口のシェリー酒(マンサニーヤ)の産地としても有名だそうです。

もともとは漁で獲れた魚を、地元の人々が馬に運搬させたことが始まりでした。港から魚を運ぶための馬を使っておこなう、地域のイベント的なレースでしたが、1845年に公式レースとなりました。

ビーチ競馬は、距離1400~2000mを3歳以上のサラブレッドで競います。このレースには、毎年80頭近くの馬が参加するそうです。賞金総額160000ドルで、ゴール地点には有料の観覧席もあり、社交場のような優雅で華やかな雰囲気が漂います。

レースは日没が近い干潮時に合わせて行われます。世界自然遺産に指定されているドニャーナ国立公園を背に、夕陽に染まるサラブレッドたちが波打ち際を疾走する様子は、とても圧巻です。

スイス・湖の氷上で行う競馬

世界の変わった競馬事情
次にご紹介するのは、スイスのサンモリッツ競馬場で開催される、「ホワイトターフ(雪上競馬)」です。このレースは、世界一美しい雪上競馬と称されています。

凍結したサン・モリッツ湖の上に圧接雪を敷き詰めて行われるレースは、1907年に初めて開催されました。毎年2月の第1・2・3日曜日に3週連続で開催され、ヨーロッパ中から一流の競走馬とジョッキーが集結します。開催日にあわせ、サンモリッツには毎年世界中から3万人ほどの観客が集まります。

ホワイトターフでは、雪上での平地競走、繋駕速歩競走(トロッティング)そして「スキージョーリング」というレースがあります。
繋駕速歩競走(トロッティング)とは、馬の後ろにスキー板の付いたソリのような繋駕車がついていて、騎手が繋駕車に乗っておこなうレースです。スキージョーリング競走は、騎手がスキー板に乗り、長い手綱で馬に引いてもらうレースで、騎手に高度なスキー技術が要求されます。
スキージョーリング競走は、ここでしか見られない世界唯一のレースです。

雪上という特別な環境でおこなわれるレースのため、馬たちは通常とは異なる蹄鉄を履いてレースに臨みます。蹄鉄の両端部と中央の3箇所に滑り止め(突起)がついている蹄鉄は、滑りやすい雪上では必須なのだそうです。

また、コース上でのバンド演奏やアーティストの作品展示、グルメやショップの特設テントが設営されるなど、お祭り要素も満載です。
“白い芝(ホワイトターフ)の上で、シャンパンを片手に観戦を楽しむセレブたちが集うエレガントな雰囲気を楽しんでみてはいかがでしょうか?

まとめ

世界の変わった競馬事情
いかがでしたでしょうか?

今回は、競馬の盛んな国についてまとめました。
競馬が盛んな国は、馬術競技についても盛んな国が多いですね。

日本でも、世界的に有名な競走馬イクイノックスが輩出されています。
今後の日本の競馬界にも注目ですね!

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