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【運気を上げよう!】縁起物として愛される馬たち

神社にお参りして絵馬を書いたことはありますか?
元来は本物の馬を奉納して行っていた願掛け。神様は馬に乗って人間の世界に降りてくるとされていました。
やがて木や紙、土などで作った馬で代用されるようになり、絵に描いた馬「絵馬」に願いを書いて納めるように。

このように、日本で馬は神聖で縁起の良いものとして大切にされてきましたが、他の国々ではどうでしょうか。
この記事では、日本だけでなく世界中で縁起物として愛される馬たちをご紹介します。

幸せを運ぶ馬「ダーラナホース」

【運気を上げよう!】縁起物として愛される馬たち

北欧雑貨が好きな方なら、こちらの可愛らしい木馬を一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。
スウェーデンの伝統工芸品、「幸せを運ぶ馬」といわれる「ダーラナホース」。

スウェーデンの中央に位置するダーラナ地方で作られており、現地では「ダーラヘスト」(スウェーデン語で「ダーラ地方の馬」)と呼ばれます。

元々は、長い冬の夜、お父さんが子供のために木切をナイフで削って作った素朴なおもちゃの馬でした。
畑を耕したり、森から重い材木を運び出したり、スウェーデンの人々にとって馬はとても大切で頼もしい存在。誰もが簡単に手に入れられるわけではなく、自分の馬を飼うことは貧しい人達の憧れでした。

素朴な木馬にはやがて美しい彩色が施されるようになり、スウェーデン国内に広がっていきます。
ダーラナホースが世界に知られるようになったのは、1939年に開催されたニューヨーク万国博覧会。スウェーデンのシンボルとして赤く大きなダーラナホースが飾られ、評判を呼びました。

少しずんぐりとした体型、赤・白・黒など様々なベースカラーに施されたカラフルなペインティング。
心なごむダーラナホースをお部屋に置いて、幸せを呼び込んでもらいましょう。

あのスポーツカーのエンブレムとしてもお馴染み「跳ね馬」

【運気を上げよう!】縁起物として愛される馬たち

後ろ足で立ち上がった「跳ね馬」。
実際に馬に乗っている時や引いている時には絶対にやってもらいたくない動きですが、古くから彫刻や絵画のモチーフとされており、馬の力強さ、生命力を感じますよね。
開運の縁起物でもあり、立身出世が叶い、幸運が駆け込んでくるといわれます。

この「跳ね馬」をエンブレムとして採用している自動車メーカーが2つありますが、ご存知でしょうか。

車好きの方には簡単だったかもしれませんね。ポルシェとフェラーリです。
ポルシェはドイツのシュツットガルト市に本社があり、エンブレムは市の紋章に由来します。
フェラーリはイタリアの自動車メーカーですが、同じくドイツのシュツットガルト市の紋章に由来。どうしてでしょうか。

実は、第一次世界大戦の時にイタリアの有名な戦闘機パイロットが撃墜したドイツの戦闘機にこの紋章が付いていて、後に自分が所属する部隊のマークとして採用。
パイロットが亡くなった後、その母親がフェラーリ創始者にこのマークの使用を勧め、エンブレムとして使われるようになったそうです。

馬を逆さに書いた「左馬」

【運気を上げよう!】縁起物として愛される馬たち

大きな将棋の駒に、左右逆に描かれた馬の文字。「左馬」(ひだりうま)と呼ばれる、山形県天童市の工芸品です。

天童市は日本一の将棋の駒の産地で、全国の約9割を生産しています。
江戸時代、財政が逼迫した天童藩で将棋の駒作りが盛んに行われるようになり、明治末期から大量生産の体制が整えられたことから、一大産地となりました。

「左馬」は「うま」の逆で「まう」、「舞う」を表します。おめでたい祝いの席で踊る舞は福を招き、縁起の良い駒とされています。

また、通常は人が馬を引きますが、逆になった馬が人を引いてくる、お客さんを連れてくるということから商売繁盛に繋がるともいわれます。

福を招き、商売繁盛のお守りとして、新築祝いや開店祝いに贈られることが多いそうですよ。

九つの運を上げてうまくいく「九頭馬」

【運気を上げよう!】縁起物として愛される馬たち

方位を十二支で表すと、午(うま)は南。また、陰陽五行説で午は火の性質をもちます。
力強く、活発に駆け回る馬は、活力を与える陽の気の象徴とされ、神聖な動物として大切にされてきました。

馬が九頭で「馬九行九」(うまくいく)。
「馬九行駆」、「馬九行久」など様々な当て字があり、江戸時代から「全てのことがうまくいく」という意味で使われてきました。

また、九頭の馬は九つの運、商売運・出世運・金運・勝負運・愛情運・健康運・家庭運・厄除けを表すとも。

九頭馬をモチーフにしたグッズをそばに置いて、九つの運を一気に上げてしまいましょう!

まとめ

田畑を耕し、重い物を運び、時には戦いの場で命を守ってくれた馬。
古くから人々の暮らしを支え、唯一無二のパートナーとして幸福をもたらしてくれる存在でした。

結婚式に参列してくれた方に贈る引き出物も、元は平安時代の貴族が宴の成功を喜んで客人に馬を贈り、その際に馬を庭に引き出して披露したことに由来するそうです。
それだけ馬が大切なものだったんですね。

幸運をもたらすとして愛されてきた馬たち。
いつもそばにいるのは難しいかもしれませんが、馬にまつわるお気に入りの縁起物を身の回りに置いて、どんどん運気を上げてくださいね。

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