馬のおしゃれはたてがみから!
馬術の競技会や競馬などで、たてがみを綺麗に編んでいる馬を見たことがある方も多いと思います。リボンや美しい紐を編み込んだたてがみはとても素敵ですが、競技会に出場する馬はなぜたてがみを編み込んでいるのでしょうか?
今回は、たてがみの編み込みの意味や、代表的な編み方についてご紹介しましょう。
たてがみを編み込みする意味は?
馬術競技では選手は正装で競技に臨みます。特に馬場馬術では、選手の服装には厳しい規定があります。
そもそも馬術競技において選手が正装するのはなぜでしょうか?それは、馬術競技が馬をいかに美しく見せるかを競う競技だからです。そのため選手が正装をして競技に出場するのはもちろんのこと、馬も首の筋肉をより美しく見せたり、審査員の印象を良くするために、たてがみを編み込むことが多いのです。しかし、たてがみの編み込みは必須という訳ではありません。障害馬術や総合馬術競技では、たてがみを編み込んでいない馬も見られます。
馬術競技での身だしなみ
人馬で競う馬術競技ですが、日本馬術連盟競技会では選手の服装に関して以下の様に規定されています。
『黒・紺・赤色或いは事前に許可を受けた色の上衣、白或いは小鹿色の乗馬ズボン、長靴、襟と袖口 が白のシャツ(女性は立て襟付きシャツ可)、白のタイの着用を義務づける。
なお、下見についても同様とする。また、天候等により、競技場審判団の判断で上衣着用の義務を解く場合がある。ただし、上衣を着用しない場合は、白或いは色の薄い襟付きシャツ、白のタイとする。』
特に馬場馬術では、その規定が他の馬術競技よりも厳しくなります。具体的には以下の着用が必須となり、それぞれの色も限定されます。
- ・黒または濃紺のじょうらん(もしくは燕尾服)
- ・ハット(ボーラーハット可)
- ・白またはオフホワイトのキュロット
- ・白のアスコットタイ
- ・白の手袋
- ・白の競技用シャツ
- ・黒の長靴
ロングヘアの女性の場合は、ネットを使用してお団子ヘアにします。 ポニーテールのような髪がまとめられていない場合には、審判員に注意されてしまう可能性が高いので注意して下さい。
馬場馬術は特に見た目の美しさを競う競技なので、競技には規定通りの正装で出場します。
出場する馬も、編み込みをして競技に臨みます。編み込みをしていないだけで、審査員にだらしない印象を与えてしまうからです。これは審査の技術点にも影響を与えかねません。
綺麗に編み込んだたてがみの馬で競技に挑むことで、審査員の印象が格段に良くなるのです。
ヨーロッパ流 編み方
馬のたてがみの編み込み方には、種類がいくつもあります。
たてがみの長い馬や短い馬、首の太い馬や細い馬など、馬によって似合う編み方や編みやすい方法があるので、それぞれの馬にどんな編み方が一番似合っているかを見つけることが大切です。
また馬場馬術競技では、馬本来の美しさが際立つ身だしなみが求められます。
そのため華美な装飾は禁じられており、馬のたてがみを編むときにカラフルな髪ゴムやリボン、飾りものをつけることができません。
今回は、ヨーロッパ流のたてがみの編み方についてご紹介します。
編み込みに必要な道具は、クシ・ゴム・針・糸です。
編み方は、以下の順番でおこないます。
- 1. まず、たてがみを等間隔に分ける
- 2. それぞれ三つ編みをして、先端は半分に折り、ゴムでまとめる
- 3. あらかじめ糸を30センチほどに切っておいて、糸の先を片方結ぶ
- 4. 針を使って、ゴムで折りたたんだたてがみの先端部分の真ん中に糸を通す
- 5. 内側にたてがみをクルクルと巻き、形を整える
- 6. たてがみを団子状に整え、手前から奥へ糸を通す
- 7. 糸を奥から手前に通す
- 8. 6と7の作業を何度か繰り返し、しっかりお団子をまとめて余分な糸を切ったら完成
ヨーロッパ流の編み方はとても簡単にできる編み方ですが、馬がとても美しく見えます。是非一度チャレンジしてみて下さいね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
見た目の美しさが特に重視される馬場馬術競技では、馬の魅力を最大限に引き出すためにたてがみを編むことは馬の身だしなみです。ほとんど全ての馬がたてがみを編み込んで競技に臨んでいます。
ヨーロッパ流の編み方は比較的簡単に編むことができるだけでなく、馬の首がとてもきれいに見えるのでおすすめですよ!
皆さんもたてがみの編み方をマスターし、馬を見違えるように美しくしてあげて下さいね。