社会人のための乗馬デビュー

社会人になると学生の頃と違い、運動の機会は減る一方。特にデスクワークの方は運動不足を自覚している事も多いと思います。もし「このままじゃいけないな。何かしないと…。」と考えているのでしたら、自信を持って乗馬をおすすめします。馬に乗って歩くだけでもバランスを取ろうと体幹を使いますから、運動不足の解消や体力維持、体型維持にはぴったり。
寒さが和らぎ春を迎えるこの時期は、新たなスタートを切るタイミングでもあります。気候的にはもちろん、気分的にも乗馬を始めるのにちょうどいい季節ですよ。
人気の理由やメリット

最近は乗馬も人気の習い事のひとつに挙げられるようになりました。記憶に新しいパリオリンピックでは、個人種目で92年ぶり、団体では初となるメダルの獲得という快挙を成し遂げ、日本中が盛り上がりましたね。乗馬の気高さ、美しさ、格好良さが広く周知された印象深い出来事だったのではないでしょうか。
そんな背景も踏まえて、乗馬人気が高まりつつある理由やメリットを探ってみましょう。
【ストレス解消】
乗馬は「乗馬療法」という言葉があるほどヒーリング効果があり、優しい眼差しを持つ馬との触れ合いで癒される方も多いです。その上、馬の平均体温はわたし達よりも少し高い37度~38度なので、馬に触るとほのかに暖かくリラックスできると言われています。
また乗馬クラブは緑豊かな郊外にあることが多く、自然が心身のリフレッシュを手助けしてくれます。木々の若葉が芽吹く春、青々とした緑に囲まれる夏、紅葉美しい秋の景色、そして冬枯れの趣ある風景の訪れ。四季折々の自然の移ろいを感じながら馬に乗る事で心と体のバランスが整えられ、日常のストレスを忘れたり、穏やかな気持ちを取り戻せる事も稀ではありません。
【スポーツ効果】
優雅なように見えて乗馬はハードなスポーツです。馬に乗るだけでも体幹が必要ですし、普段の生活では使う事のない筋肉が使われたりもします。定期的に鞍数を重ねていけばジム通いをしているようなもの。乗馬が上手くなりたいと思えば自発的に必要な筋肉を鍛える事もあるでしょう。また姿勢が大事なので、騎乗時だけではなく、常日頃から正しい姿勢を意識するようになると思います。ひたすらジムや自宅でトレーニングやストレッチなどを続けるのは辛いですが、乗馬なら馬に癒されながら楽しく体を動かすことが可能です。
【老若男女楽しめる趣味】
乗馬はハードなスポーツだと前述しましたが、老若男女楽しめるのが特徴でもあります。基本馬の背に座っているので膝に負担が掛かり過ぎる事がありません。むしろ正しい姿勢は腰痛の予防にも効果的。筋トレをしなくてもしっかり筋肉が使われ、運動不足が解消できます。このように社会人から始めたとしても長く楽しめるので、趣味としてうってつけなのでしょうね。
乗馬クラブやサークル選び

乗馬に興味を持ったなら加入する乗馬クラブや乗馬サークルを探してみましょう。通える場所かどうか、料金システムはどのようになっているのか。ほとんどの方がまずはこの条件で絞っていくと思います。
特に料金システムに関しては、無理なく乗馬を続けるためにしっかりと確認を。入会金・会費・騎乗料の他に指導料や保険料が発生するなど各クラブやサークルによってバラつきがあるので、入会時の見積もりを出してもらうといいかもしれませんよ。
その他に重要なチェックポイントは「クラブやサークルが自分に合っているのか」。楽しく乗馬をしたいのか、競技大会出場を目指してみたいのかなどによって、選ぶクラブやサークルが変わってきます。
乗馬体験や見学などでクラブやサークルを訪問するとよいでしょう。インストラクターさんやサークルの方に直接質問もできますし、クラブやサークルの雰囲気を知ることもできます。
乗馬ファッションも楽しみの一つ!

乗馬の世界はハイブランドのクリエイティブディレクター達にもインスピレーションを与え続けてきました。エルメスの美学が詰め込まれた馬柄の美しいカレ、轡をモチーフにしたグッチのホースビット、馬の背をイメージさせるステラマッカートニーのライダーバッグなど、メゾンを代表するものも数多く存在します。トレンドとして注目を浴びたジョッキーブーツは今やファッションの定番アイテム。このように乗馬とファッションには古くからの親しい友人のような結びつきを感じます。
競技大会での正装はとにかく優美で華麗。見ているだけでため息が出てしまうほど格好いいですね。
練習時は動きやすさを重視して、ポロシャツなどのトップスにキュロットと呼ばれる専用のパンツ、乗馬用ロングブーツという、幾分ラフな装いになりますが、それでも十分なおしゃれを楽しめます。初めて乗馬服を揃える際には想像以上の選択肢の多さに迷ってしまうのではないでしょうか。
その他にもヘルメット、ブーツなどはカスタムやオーダーメイドすることも可能ですから、こだわり出したら本当にキリがありません。もしかしたら究極のファッションカテゴリーなのかもしれないですね。
まとめ
いかがでしたか?乗馬を始めてみたい気持ちが芽生えてきたでしょうか。
社会人はオフの時間も限られますので、ライフスタイルに合わせて自分のペースで乗馬を楽しんで頂けたらと思います。
乗馬はパートナーである馬との信頼関係を築きながら上達していくもの。なので、他のスポーツと比べて上達速度がそこまで速くありません。上手に乗れなかった時は「こんな日もある。次はうまく乗れるといいな。」とあまり思い詰めず、気楽に構えるくらいがちょうどいいです。
新たな挑戦のひとつとして、乗馬デビューで未知の扉を開いてみましょう。