落馬しないコツってあるの？

乗馬には、落馬の危険が伴います。長く乗馬を続けていれば、落馬を経験することがあるかもしれません。
そうはいっても、できることなら落馬は避けたいものです。
落馬しないような乗り方があれば、是非知りたいと思っている方は多いのではないでしょうか？

実は、落馬しないための「コツ」というのはいくつかあるのです！

今回は落馬しないためのコツについて、ポイントを4点に絞ってまとめました。

重心を中心に置く

まず最初に、落馬をしないために心がけたいことが騎乗中のバランスです。

乗馬には、運動神経はほとんど関係ありません。
姿勢を正し、重心を中心に置いてバランスを取るように心がけることで落馬予防になります。

からだの重心が前や後ろに傾いてしまうと、馬が激しく動いた際に対応しきれなくなって落馬することがあるので注意が必要です。
馬の動きに合わせて自分の身体を動かすことで馬と一体になることができ、上手く乗りこなせるのです。

からだの重心を中心に置くこと以外にも、乗馬時の正しい姿勢として以下ようなポイントがあります。

・真後ろから見たとき、騎乗者の体重が左右バランスよくかかっている。
・横から見て頭、肩、お尻、かかとが一直線上にあり、前後のバランスも整っている。
・目線は進む方向を見ていて、視野が広く使えている。
・肩の力を上手く抜いている。
・胸を適度に開いている(肩甲骨を中心に寄せる)。

上記全てを意識するのは最初は難しいかもしれませんが、続けていくうちにだんだんと身についてきます。

正しい姿勢で乗れていない場合は、からだが痛くなったり、普段乗馬では筋肉痛になることがないような場所が筋肉痛になったりするなど、からだからNGサインが出るので改善しやすいと思いますよ。

普段から姿勢やバランスを意識して騎乗することは、乗馬の上達だけではなく落馬防止策にもつながります。
鞍数を重ねて体幹を鍛え、バランスの感覚を身に着けていけば、馬が予測できない動きをしても落馬しないようになるでしょう。

恐怖心から無意識のうちに前傾姿勢になってしまう人が多いと思いますが、自信がつくことで前傾することがなくなり、落馬のリスクが減っていきます。

自分の騎乗に自信が持てるようになるためには、鞍数を重ねていくしかありません。焦らず少しずつ経験値を増やしていきましょう！

自分が主導権を持つ

馬に指示を出すときに、騎乗者が自信なさそうに合図を送ると指示に従わないことがあります。
馬は賢いので、そのような騎乗者に対して自分が主導権を握ってやろうと傲慢な態度を示すこともあります。
主導権を馬に持たせないよう、力強くかつ優しく馬をリードしましょう。自分で馬を操っているという感覚はとても楽しく、また自信にもつながります。

ただし、手綱を使って操作する際、言うことを聞かないからといって何度も強く引っ張ることは禁物です。
馬が動かないのは、人の意思を無視しようとしているのではなく、騎乗者が馬の動きやすい状態を作っていないことが原因かもしれません。馬は敏感な動物なので、基本的に軽く合図を送るだけできちんと言うことを聞いてくれます。

騎乗者がリラックスしているかどうかは、馬にも伝わります。身体の小さな動きや力の入りようで、馬には騎乗者の気持ちが手に取るようにわかってしまうのです。両者がリズムよく身体を同時に動かせたときの一体感は格別ですよ！

馬の気持ちを読み取る

馬も人と同じ動物です。気分が良い日もあれば、何となくやる気が出ない日もあります。また、好きなことや嫌いなこともそれぞれ違います。
馬の性格や気持ちを理解し、嫌がることは極力避けるようにしましょう。

例えば、鞭が嫌いで敏感に反応する馬に対しては、実際に鞭を使わずに持って騎乗するだけでも十分に効果を得られます。
鞭が嫌いな馬に何度も強く鞭を使いすぎると、馬が反抗をして予測できない動きをする場合があるので気を付けて下さい。

腹帯をしっかり締める

馬装時や騎乗前に、腹帯がしっかり締まっているか確認することは、落馬を避けるためにとても大事なことです。

馬装中に腹帯を締める際、わざとお腹を膨らませる馬がいます。最初から腹帯をきつく締める必要はありませんが、馬場での騎乗前に再度腹帯の締まり具合をチェックしましょう。

腹帯がゆるいまま乗り運動を始めてしまうと、騎乗中に鞍がずれて落馬の原因になります。
このような落馬は、事前にしっかりと準備をすれば避けられるものです。馬装の際やレッスン中にも、しっかりと腹帯が締まっているかチェックすることを心がけましょう。

また、腹帯は騎乗者の重みでゆるみが生じます。レッスン中にも、腹帯がゆるくなっていないか確認しましょう。騎乗中に鞍がずれたら、落馬のみならず馬がパニックを起こす可能性もあります。

さらに、腹帯がゆるいと鞍と馬体が擦れてしまい、キ甲を傷付けてしまうことがあります。
鞍傷予防のためにも、腹帯はしっかりと締めて下さいね。

まとめ

いかがでしたでしょうか？

今回は、落馬しないためのコツについてまとめました。
落馬しないための準備は、馬装から始まります。
馬装中に馬の様子を確認し、馬とのコミュニケーションを取りつつ、安全な乗馬を心がけて下さいね！