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みんなの「スランプからの脱出方法」

みんなの「スランプからの脱出方法」

乗馬を楽しんでいる方なら、誰しもが直面するのが「スランプ」という壁です。
これまでスムーズにできていたことが突然できなくなったり、上達が止まったように感じて焦ったり……。そんな時、どうやってそのトンネルを抜け出せばよいのでしょうか。

今回は、多くのライダーが実践している「スランプからの脱出方法」を具体的にご紹介します。

人からの助言を受け入れる

みんなの「スランプからの脱出方法」

スランプに陥っている時は、どうしても「自分の何がいけないのか」と内省しすぎて、視野が狭くなりがちです。そんな時こそ、指導者や経験豊富な仲間の助言を素直に聞き入れる心の余裕が、脱出への近道となります。

自分一人の感覚だけで解決しようとすると、無意識のうちに悪い癖を固めてしまうことがありますが、第三者の視点は、自分では気づけなかった客観的な事実を突き止めてくれます。

例えば、「自分では脚を使っているつもりでも、実は踵が上がってしまっている」といった物理的なズレは、外から見ている人の方が正確に把握できるものです。

また、助言を求める相手は必ずしもメインのインストラクターである必要はありません。時には、普段あまり教わらない別の先生に一度見てもらうのも有効です。
言葉の選び方や伝え方が変わるだけで、「ストン」と腑に落ちる瞬間があるからです。アドバイスをもらった際は、たとえ自分の今の感覚と違っていても、まずは「実験」だと思って試してみましょう。

プライドや固執した考えを一度手放し、新しい感覚を受け入れるスペースを作ることが、閉塞感を打ち破る強力な一歩となります。

苦手意識をなくす

みんなの「スランプからの脱出方法」

スランプを長引かせる要因の一つに、特定の動作やシチュエーションに対する「強い苦手意識」があります。「また駈歩が出せなかったらどうしよう」「障害を飛ばなかったら怖い」といった予期不安が体を硬くさせ、馬に迷いを伝染させてしまうのです。

この負のループを断ち切るには、目標のハードルを一時的にぐっと下げることが大切です。
完璧を目指すのを一度やめ、「今日は馬をリラックスさせることだけを考えよう」「停止ができればOK」と、確実に達成できる小さなステップに集中しましょう。
「できた!」という成功体験を積み重ねることで、脳と体に染み付いた「できない」という記憶を「できる」に書き換えていくのです。

また、イメージトレーニングも非常に効果的です。
馬に乗っていない時間に、自分が理想的なフォームで、馬とリズムを合わせて軽やかに動いている姿を鮮明に思い描いてみてください。恐怖心や苦手意識は、具体的な成功イメージを持つことで中和されます。馬は敏感にライダーの心の状態を察知します。ライダーが「大丈夫、楽しい」というポジティブな気持ちで接することができるようになれば、馬の動きも自然と変わり、気づけば苦手意識という壁は消えてなくなっているはずです。

動画を撮って確認する

みんなの「スランプからの脱出方法」

自分の騎乗を客観的に見ることは、スランプ脱出における最強の武器になります。

乗馬は「自分の感覚」と「実際の動き」のズレが非常に大きいスポーツです。自分では背筋を伸ばしているつもりでも、動画を見てみると驚くほど前傾していたり、拳が動いていたりすることは珍しくありません。

最近ではスマートフォンで簡単に動画が撮れますので、ぜひレッスンの様子を撮影してもらいましょう。動画を確認する際のポイントは、調子が良い時の過去の動画や、理想とするプロの動画と比較することです。スランプ中の動画をじっくり観察すると、リズムが崩れる瞬間や、馬が反抗した直前の自分の合図など、原因が「視覚的」に明確になります。

静止画にして姿勢をチェックするのも良いでしょう。
鐙の位置、膝の角度、視線の向きなど、一つ一つを確認することで、「ここを修正すればいいんだ」という具体的な課題が見えてきます。頭の中で「なんとなく上手くいかない」と悩んでいる状態は、正体のわからないお化けを怖がっているのと同じです。

動画によって課題を「見える化」することで、恐怖や焦りは消え、建設的なトレーニングへと意識を切り替えることができるようになります。

オススメしないこと

みんなの「スランプからの脱出方法」

スランプの時に、焦る気持ちからやってしまいがちだけれど、実は逆効果になる行動がいくつかあります。

まず避けるべきは、「がむしゃらに練習量を増やすこと」です。
体が疲弊した状態で練習を続けても、フォームが崩れたまま定着してしまい、さらにスランプを深める恐れがあります。量より質、そして何より「馬とのコミュニケーション」を最優先に考えましょう。

次に「自分を責めすぎること」もオススメしません。
「自分には才能がない」「馬に申し訳ない」とネガティブな言葉を口にしていると、表情や体がこわばり、敏感な馬に緊張を与えてしまいます。スランプは上達の階段にある「踊り場」のようなもので、成長のために必要なプロセスだと割り切ることが大切です。

また「短期間で劇的な変化を求めすぎること」も禁物です。
すぐに結果が出ないからと、コロコロとやり方を変えたり、極端な道具に頼ったりするのは控えましょう。乗馬は生き物相手のスポーツであり、一歩進んで二歩下がるような時期もあります。焦って無理な要求を馬に押し付ければ、せっかく築いた信頼関係が崩れてしまいます。

今の自分を否定せず、少しお休みを作ったり、外乗などのリフレッシュを取り入れたりして、心のゆとりを保つことを忘れないでください。

まとめ

みんなの「スランプからの脱出方法」

スランプは、あなたが次のステージへ進もうともがいている「成長の証」です。一人で悩みすぎず、周囲の助言を仰ぎ、動画で冷静に自分を見つめ直し、小さな成功を喜ぶことから始めてみましょう。焦って無理をせず、時には肩の力を抜いて馬との触れ合いを楽しむことが、一番の解決策になることもあります。

トンネルを抜けた先には、今より深く馬と心を通わせられる新しい自分が待っていますよ!

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