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障害飛越のフォームを解説

3種の歩様を安定して出すことができるようになると、インストラクターから障害の練習をすすめられることがあるかもしれません。障害飛越の練習は、バランスと姿勢保持のトレーニングにもなります。どうしようか悩んでいる方や障害の練習を始めたけどなかなかうまくいかない方に向けて、障害飛越の基本をまとめてみます。是非、参考にしてください。

障害飛越時の騎手の動き

障害飛越のフォームを解説

障害飛越で大切なのは、飛越するのは馬だということ。乗り手の役割は馬を正しい位置に正しい姿勢で連れてくることです。馬を正しい位置に連れてこれたら、馬が踏み切って首を上げるタイミングで膝の裏を伸ばすイメージで鐙に体重をかけながら、拳を少し譲ります。障害を飛んだあとは、随伴、ブレーキを使って馬のバランスを整えます。

飛びたい気持ちが強く、乗り手が早めに飛越時の姿勢をとってしまうことがよくあります。馬の動きを邪魔してしまうので、ギリギリまで待ちましょう。もちろん、飛越の姿勢になるのが遅すぎる場合も馬の動きを邪魔してしまいます。安定したツーポイントができることや踏切のタイミングに合わせて飛越時の姿勢を取れることがとても重要になってきます。

ツーポイントの習得が重要

障害飛越のフォームを解説

障害を飛越するためには、ツーポイントを会得することが重要です。しかし、どのようにツーポイントの練習を始めたらいいのでしょうか。

まず馬を停止させた状態で正しいスリーポイントの騎乗姿勢をとります。前傾は30度程度が適切とされています。視線は必ず前に向けましょう。下を向くと頭の重さでバランスが崩れますので要注意です。

脚の位置は大きく動かさず、膝で軽く鞍を押さえて、鐙を踏みます。立つというよりはお尻を後ろに突き出すイメージでバランスを取り、ツーポイントをとります。体重を下にかけるイメージで騎座を安定させましょう。

ツーポイントでも馬の口から乗り手の肘までが一直線になるのが、手綱のちょうどいい張り具合です。最初は馬のたてがみをつかみ、姿勢を安定させることを心がけましょう。首の付け根より少し前のあたりに拳を置くと姿勢が安定しやすいようです。バランスがとれるようになってきたら、たてがみから手を離してみましょう。肘が柔らかく使えるように拳は柔らかく握ります。

立っている状態でツーポイントの姿勢を安定してとれるようになったら、常歩でツーポイントをとってみましょう。バランスを保ったまま、続けられるようになったら、スリーポイントからツーポイント、そこからスリーポイントに素早く切り替えるという練習をしてみましょう。これが常歩でできるようになったら、速歩で挑戦して、最終的には駈歩で練習してみましょう。

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障害飛越のやり方

障害飛越のフォームを解説

一連の動きのなかで大切なのはペースを一定に保つこと。速くなりすぎたり、遅くなりすぎたりしないように馬をコントロールしなくてはなりません。そのためには騎座を安定させる必要があります。鐙が踏めていないとどうしても馬が速くなったり、遅くなったりしてしまい、飛越もうまくいきません。

長蹄跡でペースを作り、維持しながら回転をします。障害に対して馬をまっすぐに向けてアプローチするときは、必ず障害に目線を向けるようにしましょう。回転をして障害物に対してまっすぐ入ったら、歩度を詰めて、ちょうどよい踏切位置に馬を誘導します。踏切位置に到達したら、慌てずに飛越時の体勢をとります。馬が後肢に体重をかけて、首が少し上がってきたタイミングで鐙に体重をかけましょう。目線は10メートルほど先を見るようにします。

このタイミングで手綱を引っ張りすぎたり、拳を上下に動かしたりして、馬の邪魔をしないようにしましょう。障害を飛越したら、ブレーキをかけたり、バランスバックをしたりしてバランスを整えます。馬のバランスを整えて、馬をコントロールしやすくします。

障害飛越の練習はまず、地面におかれたバーを馬がまたぐ「横木通過」から始めます。横に逃避しようとする馬もいるので、前進気勢を求めて、リズムよくまたげるようにします。まずは常歩から始めて、速歩や駈歩でもできるようにしましょう。ここでも視線は必ず前です。慣れてきたら、クロスバーでの飛越に挑戦します。まずは速歩で試してみましょう。

最初は信頼できるパートナーと練習を始めることをおすすめします。できるかぎり同じパートナーと練習すれば、性格やクセが分かってきて対処しやすいため、安心して騎乗することができます。

まとめ

今回は障害飛越のフォームについてご紹介しました。ツーポイントで馬の動きをサポートするタイミングは、感覚的な部分によるところが大きいため、何回も練習をして体で覚える必要があります。障害の練習をするとバランスがよくなると言われていますので、是非、挑戦してみてください。

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