馬についての雑学

みなさんは、馬について「え?そうなんだ!」と感じるような話を聞いたことがあるでしょうか?今回の記事では、「こう言われてるけどホントはどうなの?」という話や、意外と知られていない馬の豆知識について紹介していきます!馬についてもっと知りたい人も、ぜひ読んでみてくださいね。
馬の第六感

第六感とは、視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚の「五感」には属さない感覚のこと。多くの人が感じられるもの以外を察知する感覚ともいえるかもしれません。
例えば、馬以外の動物にもみられる行動ですが、地震の前に馬が普段と違う行動をしたり、落ち着かない様子をみせたという話があります。こうした行動から「予知能力がある」といわれることもありますが、科学的には「人間には感じにくい微弱な音や電磁気を察知しているのでは」とされているようです。
とはいえ、馬と実際に関わっていると「メンタルの調子が悪いときにいつも乗っている馬に乗ったら、いつになく馬が神経質な様子だった」など、こちらの心が見えてしまっているような反応をされることもしばしば。
さらに、ある競馬場で馬がどうしても通りたがらない場所があり不思議に思っていたら、その馬は知っているはずがない時期に事故があった場所だとわかったという話も。こうしてみると、馬には本当に優れた第六感があるのかもしれませんね。
馬の見分け方

次の雑学は、馬の見分け方について。普段馬にかかわらない人でも、牧場や競馬の中継などたくさんの馬がいるときはまず「色」を見るのではないでしょうか?とはいえ、鹿毛(赤褐色)や栗毛(黄褐色)の馬はたくさんいるので、次に見るのが「柄」だと思います。
おでこにチョンと小さな白い柄があったり、鼻梁に「鼻すじ」のように白いラインがあったり、こうした模様にもすべて名前があります。
例えば、おでこの白い柄は「星」。おでこから鼻梁の真ん中にかけてのラインは「流星」。鼻梁の真ん中から鼻先にかけての白いラインは「鼻梁白」。おでこから鼻先にかけての長く太いラインは「作(さく)」などなど。
細かく名前が付けられていることからも、馬に関わっている人たちも馬を柄で判別していることがわかりますね。
そして、馬を見分けるもう一つのポイントは……なんと「つむじ」。人の頭にもつむじがあるように、馬も体のさまざまな場所につむじがあります。ちょっと意外ですが、このつむじの場所も、個体を判別する際には役立つんです。
馬のつむじのことは「旋毛(せんもう)」と呼び、旋毛は部位ごとに19個の名前がついています。例えば、よく見かけるのは「珠目(しゅもく)」。これは、馬のおでこから鼻梁の中央あたりにあるつむじのことです。また、前胸にあるつむじを「双門(そうもん)」と呼びます。ここも比較的見えやすい位置にあるので機会があったら見てみてくださいね。
馬の睡眠

みなさんは、馬の睡眠についてどんな話を聞いたことがありますか?「馬は立ったまま寝る」「横になると死んでしまう」なんて話を聞いたことがある人もいるかもしれませんね。
でも、これって迷信?本当?と思っている人もいるかもしれません。
まず、馬が立ったまま寝ることができるのは本当です。人間は立っているときに筋肉を使って足をまっすぐ伸ばした状態を保っていますが、馬は筋肉を使わず靭帯だけで脚を伸ばした状態を保持できます。そのため、立った状態で寝て筋肉の力が抜けても、膝から崩れることがないそうですよ。
ちなみに、放牧場や馬房のなかでウトウトしている馬を見ると、4本すべての脚をピンと伸ばしているのでなく1本は少し曲げていたりします。実はこれ、3本の脚で体重を支えて残りの1本を休ませている状態。
馬は何時間も続けて寝るのでなく、30分ほどの睡眠を小刻みに繰り返しているので、目が覚めるたびに休ませる脚を変えているのかもしれません。眠っているのに、とても器用ですね。
また「横になると死んでしまう」というのは半分ウソ。というのも、馬も短時間ですが横になって寝ることがあります。ただし、体重が重たいこともあり人間のように長時間横になっていると血流が悪くなり体調に異常をきたしてしまうのだとか。
そのため、「ケガなどが原因で直立することが難しくなると内臓の壊死や血液循環の異常により死んでしまう可能性がある」という話が「横になると死んでしまう」と誤って解釈されたようですね。
ちなみに、まだ身体の小さな仔馬はたくさんの睡眠が必要なうえに体重も軽いため、横になって寝る時間は長いんです。仔馬を放牧している牧場では、草の上でスヤスヤ寝ている仔馬がみられることもありますよ。
馬の泳ぎ

みなさんは、馬が泳いでいるのを見たことがありますか?馬は人間よりもはるかに体脂肪率が低いので「筋肉質な人と同じで水に浮けないのでは……」という気もしますよね。ですが、実は馬の身体は水に浮きます。
そして、多くの馬は特に泳ぐ練習をしなくても犬かきのような感じで泳ぐことができるといわれています。そのため、脚を傷めた競走馬などは脚の負荷を軽減しながらリハビリを行うために、プールで運動することもあります。
また、観光地では「馬に乗って浜辺を散策したり海の中に馬で入って楽しむ」という外乗のメニューを見かけることもあります。泳いでる馬なら落馬の心配がありませんが、陸上で馬に乗ることに慣れていると逆に怖いかもしれませんね。
ちなみに、馬のなかにも稀にカナヅチな子はいるようで、こういう馬は練習をさせてみてもどうしてもうまく泳げないそうですよ。
まとめ
今回は、馬の感覚から見分け方や身体のことまで、馬に関する雑学をいくつか紹介してきました。「え⁉そうだったの?」という驚きをきっかけに、さらに馬に興味を持ってもらえれば幸いです。意外な馬の身体能力や行動を知ることで、馬とかかわるときにも新しい視点で馬を見られるかもしれませんね。